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liftでの旅 & OZ発の運転」

昨晩からまた雨が降り出し、今日は朝から雨。俺がAliceに向かうに当たって、いっしょに行くメンバーは車の持ち主のきよ、それときよと同じドミにいたあきちゃんとちあきちゃん。きよは俺と同じ歳で女の子2人は23歳。OZを回るときのliftはその出発の日まで待たなあかんのがちょっとネックだ。まあ乗せてもらう身でこういうこと言う立場やないが、出発までのドミ代、ガス代のtotalとバス代を考えると、バスの方が安いのかもしらんな。まあ、liftで回るのも1つの経験だ。なんやかんや言って、この日本人だらけの宿には世話になったね。俺は比較的外人を含め、色んな人と話したが孤立していた何人かの日本人のcareはしてやりたかった。彼ら、彼女たちは自分から人に話しかけられないのは見てすぐにわかったから。

結局、昼前にAdelaideから北へ向かった。改めてAdelaideを車で走ってみるとでかい町だ。やっぱり郊外に住宅地が集中してる。俺がAdelaideに来た目的はカジノなので市内観光には全く興味なかったが、なかなか住みやすそうな町かもしらん。感じがどことなくch-chに似ている。

Adelaideを離れると一転からっと晴れてきて、周りは赤土の荒野。NZとは全く植生が違うぞ。途中、真っ白な土壌が集中して湖みたいになっていたが、あれは間違いなく塩類が集積している。それだけ雨量が少ないんやろう。荒野にはかん木ばかりやし。

途中で、俺が運転することになった。International licenseの期限が切れているけど、まあ大丈夫やろう。日本の免許証は持ってるしな。車を運転するなんて久しぶりだ。周りの車はびゅんびゅん飛ばす。制限速度110km/hというのにもびびった。NZとはけたが違うぐらい町と町の間が離れているからな。今日俺らがstayする町はPort Augustaという町。町自体の規模はまずまずでとりあえずスーパーで食材を買った。OZのスーパーの野菜、果物を色々見てきたが、NZよりも断然質がいい。特にこの時期両国でpickingされたappleを比べるとその違いがわかる。質と言っても味の違いでなく、要は見た目。NZでは輸出用に不適だったものが市場に出回るというスタイルだが、OZのスーパーのappleは輸出されてもいいようなのものがかなり市場に出回っている。ひょっとしたらpickingされるapple量が輸出量を上回って圧倒的に多いのかもしらん。とにかく、つやがよく、NZとは大違いだ。

今晩stayするのはキャラバンパーク。キャンプ場内のキャラバンに泊まることになったが俺としてもキャラバンは初だ。値は少し張るが、内はきれいだ。ベッド、kitchenshowertoiletすべてそろっていて、おまけにエアコン付き。俺としてはテントでもよかったがたまにはこういうのもいいね。晩めしは女の子2人が作ってくれたし。人が作ってくれるめしはうまい。う〜ん、なかなかgood dayだった。それにしてもつかれた。おそらく1週間後ぐらいにAliceに着くことになるやろう。

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「洞穴の町、Coober Pedy

どうもここ最近天気が悪い。今日も朝からどんより雲ってる。今晩のstay先はここから600kmぐらい離れたCoober Pedy。とにかく、OZのスケールはでかい。その規模は見当がつかん。車で走っていても赤土の荒野ばかり。所々、湖らしきものもあるが、俺が思っていた通りそこには塩類が集積してる。その周辺のCactusっぽいのはかなりの水分を含んでいて、木々は針葉樹のような細い葉を展開している。う〜ん、乾燥地に対してのstrategyを持ってるな。

今日始めて道端で死んでいるカンガルーを見た。不思議なのは見渡す限りのかん木の中で日中彼らはどこに住んでいるのだろう。夜間車のライトに反応して道に飛び出し引かれて死んでしまったのはわかるが、その死がいを鳥どもが食いにやってきて、骨だけになったものもあった。まさしくWalterの言ってた光景。俺がヒッチをしてて、仮にその場で殺されたら同じようになってるな。とにかく砂漠以外何もない。車とすれ違うのも1時間に23台。道は単調やし。何百kmも何もないことが当たり前。今日は途中で車が止まってしまったが、こういった時はほんまに困る。

Coober Pedyに着く直前に野生のエミューを見た。6匹ほどで群をなし、俺らに気づいて逃げてしまったが、ほんまに不思議なのが彼らはどこに住んでいるんやろう。砂漠を逃げて行ってもどこまでも砂漠のはずだ。もしDingoに追いかけられたら食われるのがオチやと思うが。

結局、PM7:00Coober Pedyに着いた。ここはOpal mineの町で、この町の唯一の産業と言ってもいいやろう。いわゆる炭鉱の町ってところで至るところに採掘場があり、opal専門店が点在している。暑い日には日中50にはなるというだけあってかunder ground shophostelがあらゆるところにあり、まるで宮崎駿worldってところだ。Under groundと言っても地下ではなく、caveのように岩山をくり抜いたところにshophostelがあり、俺らが泊まることにした宿もcaveの中にドミがある。う〜ん、こういった町、宿は初めてだ。この宿の後ろにはlook outもあってこの町一帯が一望できる。OZはどうしても海沿の町に人が集中しがちでスキューバ、サーフィンといったactivityに没頭する連中が多いが、こういった砂漠の町もOZの特徴の1つだ。とにかく、国がでかいだけに色んなタイプの町がある。

今晩、めしの後少しパブを覗いてみた。こういった町の飲み屋ってどんなもんやろう。中に入ってみると思った通り都会とは違うラフな感じ。サンダル、TシャツなんでもOK。それにしてもアボリジニーの多いこと。半分以上がアボリジニーだ。俺らが中に入ると、早速アボの人々が声をかけてきたが、うわさ通りビールをおごれと言ってきたおばちゃんがいた。こういう連中にはおごったらあかん。調子乗らすだけやからな。俺の腕時計と代えてくれと言ってきたおやじもいたし。まいったね。折角、彼らはすばらしい文化を持っているのに、こういった行動をされると俺は軽視してしまう。彼らは国から銭もらってるからな。とにかく、うわさ通りの行動をしてきたアボリジニーに対して俺はショックだった。こんな人ばかりじゃないんやろうけど。

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「クロコダイル・ダンディーのモデル?」

今朝もパッとしない天気。しまいにはほとんど雨が降らない町なのに雨がパラパラしてきた。そうなるとかなり冷えてくる。

Coober Pedyは降雨量の少ない町。そのため至る所に貯水タンクがあり、屋根からつたわる雨水を確保している。バヌアツといっしょやね。そのため、水代がかなり高い。この宿のシャワーも4分で水が止まるように設定されている。どうやら水はどこかからパイプでひっぱっているようで、ここに来るまでにずっと続いていたパイプは思った通り水を運んでいた。このパイプの長さだけでもかなりのもんだ。

今日は昼からみんなで少し町をブラついてみた。Under ground book shopcafe、みやげ屋。まさしくopal一色の町。Opalの原石も結構売っていたが、これを磨くのは大変やね。

昨晩、うちの宿に酔っぱらいのおやじが入ってきた。俺はベッドでウトウトしててなんかさわがしいなと思ってただけだったが、どうやら酔っぱらって家に帰れなくなって家まで送ってほしいときよに言ってきたらしい。そして、きよとあきちゃんでそのおやじを送ってあげ、今日改めてみんなでこのおやじを訪ねることにした。

このおやじの愛称はCrocodile HarryCaveの中に住んでいて、そこをギャラリーとしてentrance fee $2.00で公開している。歳にすると70代半ばってところかな。昔は北の方で本当にワニを捕まえていたようで、その栄光を示した写真等が掲示されており、マスコミの取材もかなりあったみたいで、このじいさんのことを書いた新聞、雑誌の切り抜き等もあった。この地は映画「Mad Max V」にも使われ、ひょっとしたらクロコダイル・ダンディーのモデルはこのじいさんかもしらんな。

とにかく、じいさんは陽気で大の女、酒好き。このcaveには女の裸のオブジェが数多くあり、女物の下着もかざっていて、女の人とのツーショットの写真が多い。それと、酒の空きビン、缶がcaveの外に山積みになっている。なんて自由気ままなじいさんだ。俺がびびったのはCoober Pedyの観光ツアーにこのじいさんを訪ねるってことも入っている。俺がcaveをブラブラしていると観光バスがやって来た。このバスに何人か日本人も乗っていて、このツアー自体$25するらしい。とにかく、かなり有名なじいさんでロンプラにも載っている。よくもこんな人と知り合えたもんだ。俺らは明日また訪ねることにした。

4人で旅を始めて3日になるが、こうやってまとまった人数で回るのはCoromandelを和さんたちと回った時以来。まとまって回ると周りに合わせないといけないのが俺には少しネックだが、まあそれはそれとして仕方ない。ただ、4人で旅してるからと言って、常に4人だけでいるのは俺は嫌だ。特に日本人同士なので固まってしまう傾向があり、一番よくない日本人touristのパターンだ。こういう時こそ常に周りを見て、色んな人々と出会い話し、おもろいことには首をつっ込んだりして、俺の旅のスタイルを貫かんとあかん。まあ、これで他の3人に迷惑をかけたらあかんけどな。

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「洞窟での一夜」

今朝は快晴。晴れると放射冷却で寒くなる。それに風が強いし。とにかく朝は寒かった。宿をcheck outして町が一望できるlook outに向かった。砂漠だ。世紀末の荒野って感じで、北斗の拳にでてきそうなところだ。Opal一色の町。

それから、俺らは教会に向かった。特に行きたかった訳でもないが、女の子のうちの1人が見つけて、そして訪ねた。Caveの中の教会。う〜ん、いとをかしだ。中はいかにも教会らしく、ちゃんと牧師さんもいる。ただ、今日は日曜日なので町の人が教会に来る日だ。しまった、こんな日に来てしまった。牧師さんたちに誘われて俺らもミサに参加することになった。

とにかく、俺は宗教には興味ない。ただ宗教を否定する気はない。Jesus Christの教えには全く興味ないし、信じる気はないが否定する気もない。宗教に執着している人のパワーはほんとすごいわ。どこの国でもそうやな。なんでここまでJesusに身が捧げられるのやろ。逆に考えるとこんなけの人を引きつけるJesusの人間の器はすごいわ。俺もこんなに人に慕われる人間になれるやろうか。

この牧師さんは俺らにJesusの教えを説こうとする。非常に熱心だ。こういったのはありがた迷惑だが、そのパワーはすごい。俺は最後に言ってやった。

「神は俺の中にいる。だから、Jesusは必要ないが否定する気はない。」

こんなところでええやろう。

その後はCrocodile Harryじいさんのいるcaveへ向かった。今日はこのじいさんのところに泊まることになっている。じいさんの他に映画「レオン」にでてくるレオンにそっくりのドイツ人と、ドイツ人の中年の夫婦がいて、この夫婦はキャビンでOZを旅してて、このcaveにはEasterまでいるらしい。じいさんは元ドイツの軍人で戦後OZに渡って仕事がなく、北の方でワニを捕まえることを始めた。ワニの皮は銭になる。始めはオノとナイフぐらいしか道具がなく、銭が入ってきだしてからライフルを買い、ワニ捕獲数は総数で10,000匹を超えるという。すごいじいさんだこと。俺の思ったとおり、「クロコダイル・ダンディー」のモデルらしい。ただ、今は単なるスケベおやじ。毎日酒ばっかり飲んでて、おそらく少しアルツハイマーが入っている。たぶんレオンが面倒を見てるんやろう。

じいさんとはもうまともな話ができないが、夜にレオンや中年夫婦と少し話す機会があった。じいさんとレオンはいわゆる世捨て人になっている。世間のことには無関心で彼らはただこのcaveに住んで好き勝手な人生を送っている。俺にはこういったスタイルは絶対できないな。人間こうなると最後のような気がする。というのは、自分自身に満足してこれ以上向上しようとする気がないからだ。俺は常に刺激をうけてaggressiveに行きたいね。ただ、すごいええ経験ををさせてもらった。すごいじいさんと出会って、こういたcaveでドラマや映画でしか存在しないと思っていた人と実際会って泊めてもらって。Caveの中は比較的温かい。湿っぽくもないし。ただ、光のない世界は不気味だ。まず朝日で目が覚めるってこともないしな。もし時間のない世界なら、自分の生物時計にたよらざるを得ない。ただ、それも光に制御されへんからな。光っていうのはほんまに大事やな。とにかく、貴重な体験をさせてもらった。

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「エアーズロックの夕日」

今日もええ天気だ。それにしても朝は寒い。これが砂漠の気候なのか。日中は暑いが風は強いし。ただ、caveの中はかなり温かい。おかげでよく寝られた。

じいさんたちにはお世話になった。世界には色んな人がいるもんだ。いつまでも元気でいてほしいがじいさんはもう1人では生きていけないぐらいへたってる。足はいつも千鳥足で、1人では服も着られない。こういったじいさんこそ長生きしてほしい。

結局、3日間もCoober Pedyの町にいた。ずっと都会続きだったため、ここは居心地がよかった。町を出る前にスーパーに行ってみたが、まあ品の悪いこと。仕方ないけど、特に果物はひどかった。棚の中にはout of dateという札がかかげられて売られているのもあった。こういったところは礼文によく似ている。

今日はAyers RockUluru)までの長い道のり。600kmぐらいあるかな。車で走っていても相変わらず砂漠のみ。次の町まで200kmといった感じ。NZとはけたが違う。道端ではカンガルーやウシが死んでいるし。

途中からUluruに着くまで俺がずっと運転してた。きよを休ませてあげよう。ただ、道、景色とも単調なだけにつかれてくる。ほんまこの国は規模がでかいわ。結局、PM6:00すぎにUluruに着いた。何とか夕日には間に合った。Permit$15払ってview pointに行ってみると、まあきれいなこと。Uluruが真っ赤に染まってた。ほんまにきれいなレンガ色。アボリジーの神の山。幻想的だ。View pointにはおびただしい数のtouristUluruを見ながらワインを飲んでいる人もいた。う〜ん、来てよかった。

俺らが今晩stayするのはAyers Rock Resortのキャンプ場。Uluruから20kmほど東のResort townで規模的にはたいしたことないが、生活するには十分な設備が備わってる。Resort hotelshopping centerGShospitallibrary、それにpolice station。まあ、hotelの豪華なこと。これはtouristが銭を落としていくわけだ。新婚旅行にはもってこいかもしらん。将来的に日本のホテルも建つかもしらんな。日本人touristもかなりいるし。

俺らはそんなResort hotelを通りすぎキャンプ場へ向かった。$11/night。なかなかgoodなところで赤土の中にちゃんと芝もある。これにはびっくりしたが、どうやら定期的にスプリンクラーをまいて、芝を確保しているようだ。さすがはresort townだ。俺のテントは今日がOZデビュー。かなりカビ臭くなったからな。女の子2人はテント初らしい。まあ何事も経験だ。

4人で旅始めて5日目になるが、正直きつくなってきた。やっぱり、liftも考えもんやな。23日ならいいけどこれだけ長いとな。1人旅の俺には少ししんどい。ただliftは融通がきくからいいが。女の子2人は今どきの東京ギャルで俺の苦手なタイプ。たまになぐったろかなと思う時がある。きよは俺と正反対の性格で俺が「動」なら彼は「静」。物静かでじっくり考えて行動するタイプ。同じところに何日も居られるところは俺にはできない。う〜ん、特に日本人同士やからな。それも4人。結構しんどいな。

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「アボリジニーの神にバヌアツの旗ともに登頂」

今日もええ天気だが、相変わらず朝は寒い。さあ、Uluruに登ろう。俺のOZに来た目的の1つ。きよはアボリジニーを尊重して登らないと言っていた。女の子2人は張り切ってるが今時の東京ギャルが登れるもんか。

いざUluruのふもとに行ってみると、これは思ったよりも急だ。山じゃなくて岩なので遊歩道はなく斜面をいわゆる尾根に沿って歩くことになる。アボリジーの人々は登るなと言い張る。時には死人もでるらしい。この急な勾配を見て女の子は嘆いて、ちあきちゃんは行かないと言いだした。あきちゃんも不安気。やはり今時の東京ギャルらしい。口だけ番長だが無理はせん方がいい。

俺は久しぶりにワークブーツに履きかえた。ピッキングを除くとこういったactivityMoeraki以来か。ただ、普通のトレッキングじゃない。岩登りだ。正直、俺も一目この傾斜を見てびびった。急だ。最大45°以上はあるやろう。チェーンで作られた手すりの周りは絶壁。これは死人が出るわ。あきちゃんは途中で降りると言い出したが1人で降ろすんは心配だ。なんせ今時の東京ギャルやからな。

今日は風がある分ましだが、これが無風ならかなりの暑さやろう。これ以上風があると危なくて登れない。それぐらい始めの斜面はきつくて危険だ。始めをclearすると少し楽になったが、それでも東京ギャルにはきつそうだ。上に行くほど風も強くなってくるし。俺がびっくりしたのは岩の至る所にくぼみがありそこには水たまりができていた。雨が降るんや。それにしては植物が少なくステップと言った感じだ。

2人でupdownの繰り返しのtrackを歩きながらようやくUlurusummitに着いた。う〜ん、incredible。遠くにはOlgaKata Tjuta)が見え、周り一面がステップの荒野。風が強え。早速、俺はバヌアツの旗とともに写真を撮った。よし、これでOZの目的の1つは終わった。頂上付近にbushpatchができていたのにはびっくりだ。岩と岩の割れ目から気が生え、その周りには動物の糞もある。全く植物の生命力というものはすごいもんだ。まさしく鈴木啓示(元近鉄)が言っていた「草魂」の世界。動物もいるんやね。水があるからな。ただ、この周りにたばこの吸い殻やペットボトルが捨ててあるのにはがっかりだ。人の家にお邪魔してゴミを置いていくようなもんやからな。こういったことは1人がやるとみんなやる。どうしようもない。

Uluru登山の後は4人でこの周辺をドライブした。とにかくハエの多いこと。Adelaideを出て砂漠に入ってからずっとハエがいる。ハエが顔の周りをウロウロすると落ち着いてられん。この周りは俺が思った以上に水がある。所々水たまりやbushができていて、Uluruから落ちてきた水が溜って池になっているところもあった。う〜ん、もう満足だ。Culture centerでアボリジニー文化も少し学んだし。これでUluruはええ。持ち主のアナングの人々に感謝せんとな。持ち主に登らせてもらってるという気持ちがないとだめだ。そうじゃないと、ゴミを捨てたり、行ったらあかんところに行って人に迷惑かけたりする。StewartNorthWestといっしょ。人に勧められん。

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「風の谷のナウシカの世界、Kata Tjuta

今日は一転パッとしない天気。今にも雨が降りそう。天気だけはほんまにどうしようもない。晴れてくれればいいが。

今日の予定はOlga周辺の散策。ここから50kmは行かなあかん。Uluruに比べるとKata Tjutaは名は知られてないが俺はここにも来てみたかった。実際来てみると、そのスケールのすごいこと。岩が何十コも固まりになっていて、そのうちの1番でかい岩がMt.Olga546m)。これはrock climberにはたまらんような岩やね。トゲトゲしくなく丸い感じの岩ばかりだが近くで見てみるとほんまスケールがでかい。

俺らは約7kmValley of the Windsを歩くことにした。いわゆる「風の谷」、そう「風の谷のナウシカ」の舞台だ。Walking track自体どうってことないtrackだったが、そこから見る岩々はUluruとは違った感じでちっちゃな石が岩の中にいっぱいある。 Uluruといい、Kata Tjutaといいどうやってできたんか不思議だ。とにかく、これらの周りには何もない。広大な荒野にポツンと岩があるだけ。

夕方、雨がポツポツしてきた。う〜ん、今日の夕日は無理やね。ただ、帰り際の道端からKata Tjutaをふと見た時はほんまに岩の周りが赤く燃えてた。ちょうど岩の周りだけ赤く映え、まさしく幻想的な世界だった。よし、もう俺にはUluruKata Tjutaは十分だ。こうなって来ると早く次に移動したい。

今晩、この敷地内のミーハーホテルにあるパブに行った。ミーハー客ばかりかなと思ったら、ツアーで来てる外人連中の修羅場となってた。バスツアーでその人たち専用のキャンプ場にstayしている連中やろう。ミーハーホテル内には日本人の金持ちそうな連中がいて、ガイドさんが走りまくってた。ほんまにこの地は銭を落として行くところやな。おそらく俺は一生ツアーでは旅行でけへんやろうし、したくないね。時間がないからと言って、ツアーに参加するぐらいやったら、始めから参加せえへんやろうね。

4人で旅するのもほんとつかれてきた。今時の子はしんどいな。23歳にもなってなんでこんなに子供なんやろ。精神年齢が低いというか、何と言うか。信じられん。ただ、いっしょに旅してる以上合わさないといけないが、それも限界に近いね。まだ、日本人だらけのBlenheim motor campの方が発展性があってよかった。まあ、俺は俺のスタイルでいるだけやけどな。とにかく、しんどい。

 

41

「人に紹介できる韓国人」

朝からgood weather。うちの連中は朝が遅いから今日は移動だけとなった。その分ゆっくりできるけど。

Kings Canyonまでは所々GSがあったが相変わらずの荒野。とにかく規模のでかさは身に染みて感じる。途中のGSでは始めてワラビーを生で見た。ほんまに2本足で立ってる。しっぽがしっかりしてるのにはびっくりだ。オリの中に数十匹飼われていて、ちょうど昼寝中だった。よし、これでOZの目的の1つは終わった。

Kings Canyon ResortAyers Rock Resortに比べると小じんまりしている。テントサイトは同じ$11。ここもスプリンクラーで管理されていて、芝がきれいに生えている。芝はこっちの方がええかな。ただkitchenがあるようでないのが今いちだが。

Kings Canyonsunsetも実にいい。岩と言うか山脈が真っ赤に染まってた。きれいなレンガ色。その周りはいつも通りの荒野。またこの赤土もさらさらで、赤の砂浜って感じだ。

今晩、Korean couple といっしょにめしを食うことになった。彼らとはAyers Rockでいっしょになり、ここで再会した。2人は、

「何もないけど。」

と言いながら、彼女のお手製のキムチとベーコンを炒めたものを俺らにおすそ分けしてくれ、俺らは野菜をだし、しょう油、塩、砂糖で煮込んだ日本らしいものを作り少し分けてあげた。やっぱり、本場のキムチだ。うめえ。日本に帰ったらまたキムチを作るか。

俺はこのcoupleの男の方のヒョンとずっと話してた。ヒョンは俺がNZOZと数多く会ったKoreanの中でも人に紹介できる人間。考えがしっかりしてて、気配りもできる。この2人はCairnsに半年もいて、学校に行ったり仕事をしてた。$4,000で買った車でラウンドしてて、2週間後にはSydney outする。ちょっと金持ち系で世間知らずって感じだが、とにかくしっかりした男だ。歳は俺と同じか1つ下で、彼女は28歳。

ヒョンはCairnsで半年もの間いたわけだがCairnsは人口の50%は日本人らしい。学校に行ってる連中も多くいるようだが、勉強をしてるというよりは学校に参加して楽しんでいるとヒョンは表現してた。こういったコメントを聞くと日本人として情けなくなってくるで、ほんまに。人のワーホリ生活にケチつけるのはよくないが、若者よ。自由をもて遊んでないか。もっともっと自分に厳しく、折角のワーホリを有意義にしてほしい。

ヒョンはKoreaに戻ってからは大学に復学する。彼はHanと同じように将来を心配してた。Koreaもしがらみの強い国やからな。とにかく会えて話できてよかった。彼女とおそらく結婚するであろうが、どうぞお幸せに。

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「荒野にぽつんと峡谷、Kings Canyon

今朝はとにかく寒かった。どうもこの辺りの天気はわからん。暑くなったり、寒くなったり。日差しは強いのだが、風が非常に冷たい。朝夕は特に冷える。それに、なんと言ってもおびただしい数のハエ、Milfordのサンドフライに比べたらましだが、この量にははっきり言ってお手上げだ。まいった、まいった。

今日の予定はKings Canyon walking。実際、Kings Canyonはどういった所か知らないがCanyonとは日本語では峡谷。つまり、岩同士が固まりあって所々谷間がありその規模は壮大だ。アメリカのGrand Canyonには及ばんやろうけど。

UluruKata Tjutaでも思ったことだが、とにかくなんでこんな荒野にポツンと峡谷があるのか不思議でしゃあない。土地が隆起してできたのだろうが、それが何年もの月日を経て風化し今に至る。自然の力というものはすごいもんだ。力というかスケールやね。それに比べて俺ら人間のまあちっぽけなこと。Canyonの至る所にこの周辺にuniqueな植生が存在し、一ヶ所雨水が溜まって泉となっている所もあった。

断崖の岩々に挟まれた峡谷のおそろしいこと。岩々は何重もの層からなりPunakaikiPan cake rocksを思い出す。このcanyon3時間ぐらいだろうか。ゆっくりと歩いた。Track自体は全くたいしたことはない。う〜ん、もう十分に満喫したね。Aliceまでこんなにゆっくりすると思わんかったからな。もうほんまに十分だ。逆に早くAliceに行って、この旅を終わらせたい。とにかくつかれた。

4人で過ごす夜は今日で最後。というか、最後にしたい。Aliceからはまた新たな旅にして、色んな展開に遭遇したい。ただ、こういった旅ができたのもきよのおかげだ。彼と出会ってなければ俺は最悪ツアーに参加してたかもしらん。あと、彼ののんびりした性格に依るところもある。ただ、きよは俺と正反対の性格。俺が「動」なら彼は「静」。もし俺らが日本で会っていれば、おそらくつるんでなかっただろう。Kiwi fruit pickingの時に会った泰司さんタイプかな。結果的に会えてよかった。

今時の東京ギャル2人は俺から見るとまだまだ子供。どうしても自分の23歳の時と比較してしまう。日本人の典型的な旅行パターンで、とにかくいつも2人でいっしょに行動する。旅を半分損してるな、お嬢ちゃんたちは。色々旅のテクニックを教えてあげたりしたが、この2人はこのままやろう。とにかく、まだまだあまちゃんやね。人間、自分がかわいいからな。

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short tripも今日で終わり」

さあ、この旅も終わりだ。正直言ってうれしいね。また新たな展開がスタートできる。日程的にはもう1ヶ月半の余裕があるが、ひょっとしたら日本に帰るかもしらん。別に帰りたいわけではないが少しつかれてきた。NZOZといわゆる先進国でよく似たタイプの国に1年もいると俺の性格上飽きてくる。一番むかつくのはOZでの移動費の高いことと、なんでもツアーにしてしまっているところだ。またこのツアー料金が俺にしてみれば高すぎる。まだこっちに来て20日しか経ってないが、俺はOZが好きになれん。

Kings CanyonからAliceまではダートコースを走った。時間にして4時間ぐらいか。Aliceに着いた時には久しぶりに見た信号、roundaboutに感動した。町やね。KFCK martもあるし。アボリジーが予想以上に多いのにはびっくりした。俺はここに長くいる気はない。Liftが見つかればすぐに出るし、バスでDarwinに向かってもいい。その前にカジノだ。$1,000以上勝てばPerthに行くか、ナウルに行こう。ただbetする額は$50と決めている。

俺らがstayするBPは、なんときれいなこと。今まで泊まったBPで一番きれいだ。庭にはプールがあり、部屋にシャワー、トイレ、キッチンが付いていて、朝はfree breakfast。もう至れり尽くせりだ。

このBPAdelaideBPexchangeしていたまさと君に会った。それも同じ部屋とはびっくりした。またもう1人同じ部屋に日本人の青年がいて、その青年は俺がAdelaideBPでインドの話をしてあげた女の子の彼氏だった。偶然が相次ぐね、OZでも。俺はその彼女にインドの悪いところばかりを話してやった。いいところばかり言うよりもnegativeなイメージでいいところを見つけていった方が旅もおもしろくなるからだ。この青年はインドに行きたかったらしいが、彼女から俺のインドの話を聞いて恐ろしくなって行くのをやめると言っていた。なんと情けない青年だ。俺はしかってやった。人の話を聞いただけで自分の夢を捨てるようなことはするなと。彼はまだ21歳、色んな経験を積んでほしい。

夕方、カジノの偵察に行ってきた。町から2kmほど離れていて、規模的にはAdelaide以下だ。俺が行った時はtableが1つしかopenしていなかった。おいおい、やる気あるんか。客層は地元のアボリジニーとtouristtouristは素人が多いな。明日また改めて来よう。

今日の晩めしは俺が作った。野菜とひき肉を買ってきて、ごま油でいため軽く塩、コショウで味付けした後にオイスターソースであっさり仕上げたものと、同じ材料を使ってコチジャンをたっぷり入れたブルコギ風のものを作った。出来はまずまずでみんなも喜んでくれた。町に来ると色んな物があるからええな。特に今日はもやしをたっぷり入れた。久しぶりにガッツリビールも飲んだし。う〜ん、満足した。

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「アボリジニーがいっぱいのAlice Springs

このBPfree breakfastOZにはこういったところが多い。あると言ってもパンぐらいだが、それでもreasonableだ。

今朝はゆっくりしてた。久しぶりの町に、久しぶりの単独行動ができる。Liftも少し考えもんやな。1人旅の俺としては何人かの人と何日も旅するのは正直しんどい。しかし、liftじゃないとするとOZではtourに参加せな旅でけへんしな。なんと不便な国だ。

昼からe-mailを出しに行って町をブラブラしてた。町中では何もすることなくボーッとアボリジニーが木陰でたむろしている。NZのマオリと違ってアボリジニーは社会に溶け込んでいない。国から銭をもらっているせいか、アボの人で働いている人を見たことがない。アボの町という風に国から隔離されているせいやろうか。俺としてはかわいそうな気もするな。国が彼らに仕事を与えないのか、彼ら自身働く気がないのかわからないが、もっと社会に溶け込めばお互い理解し合えるし、お互い分かり合えるはずだ。俺ももっとアボと話してみたいが、そうするとすぐおごれだの、銭くれだの言ってくる。全く困ったもんやね。折角、いい文化を持ってるのにな。

昼からまさと君も混じえてBBQをした。俺が特製のタレを作って炎天下の中汗を流しながら食った。こうやって食うBBQもいいもんだ。やっぱりBBQにはタレがいるやろう。なんでこっちの人は使わんのやろう。NZでもそうやった。ジンギスカンのタレを北海道から送ったらボロもうけできるかもしらん。

みんなでこうやってめしを食うのもこれで最後かな。俺は明日の夜Darwinにバスで向かうことにした。Aliceにはそんなに興味ないし、用もないのに同じところにいるのは俺のスタイルではない。いっしょに旅している時は早く1人になりたかったが、Aliceに着いてまさと君に再会したり、新たに人と出会い、開放感から気持ちにゆとりができたのか、3人に対しての見方が少し変わって楽になった。なんせ四六時中10日間もいっしょにいたからな。人と付き合っていく上で、常に一歩下がって距離をあけるっていうのは大事かもしらん。

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Alice Springsカジノラウンド」

Aliceはとにかく暑い。日中は30は超えてるやろうし、なんと言っても日差しの強いこと。ただ、ハエが少ないのは唯一の救いだ。

俺は少しmallをブラブラした後、カジノへ向かった。もし$500以上勝てばもう1泊してみんなにメキシコ料理をおごることにしている。$1000以上勝てばPerthAirで行くか、Sydneyに戻ってナウルに行く。それぐらいの気がないとあかんな。

カジノ内は予想通り昼間とあって人はポツポツ。Black Jacktableも1つしかopenしていない。Tableには俺1人。ディーラーと1対1の戦いだ。絶好のsituation。始めの30 分ほどで持ち金の$50$200近くなって、これはいけると思った。その時点で3 shuは終わっていたか。俺はfree cokeを飲みながらディーラーのシャッフルを待ってさあやるぞと気合いを入れたが、突然ディーラーに流れが傾き、アッという間に全部持っていかれた。ほんの20分ぐらいか。またもや敗戦。OZに来て33敗。まいったね。まあ仕方ない。次はDarwinrevengeだ。

バスの出発はPM8:30。それまで宿でめしを食ったり話をしたりボーッとしてた。この3人ともお別れやね。結果的に4人で旅してすごくよかったし、pick upしてくれたきよには感謝せなあかん。お嬢ちゃん2人には悪いことをした。10日間も旅してて、2人の名前を忘れてしまった。いつもの悪い俺の性格。お嬢ちゃん2人は俺のことを「先生」と呼んでいた。別にそう呼ばれる筋合いはないがいつの頃からかそう呼ばれるようになった。俺は旅の間この3人に色んな人生経験を話してやった。あきちゃんは俺の年表まで作ってた。これらはあくまでも過去の話。ただ、俺はみんなの参考になればと思って一生懸命気持ちを込めて話してあげた。ここで再会したまさと君、インドの話をしてあげた北村君も含め、みんなは俺のことを一目置いている。一種のカリスマ的存在として俺を見ている。NZで会った人々といっしょだ。こういった見方をされるのは、非常に嫌だ。俺は普通の日本人。カリスマでも神でもない。特に考えのしっかりしていない若者たちの視線は恐い。俺のやってきたこと、俺の考え、俺の存在をすべて正しいと思っている。これは非常に危険なこと。あくまでも俺の話は参考にするだけにしてほしい。

きよは俺のことを非の打ち所がない人間と表現してた。だから、逆に違和感があると。そんなことはない。俺は欠点だらけの人間だ。とにかく、あまり俺を特別視しないでほしい。

 

弱い者に真実を語る時は少しだけ気をつけろ

裏目裏目に愛が転がる

〜「JAPAN 長渕

 

バスの出発の時間。客は俺を入れて6人。なんと少ないこと。あきちゃんはわざわざ夜食を作ってくれた。名前も覚えてなかったこんな俺に。ありがとう。

とにかく、みんなと会えてよかった。俺は旅先で出会った日本人にはほとんど住所は聞かないが、縁があったらまた会える。だから悲しい顔はしないでほしい。また会おう。