9月30日

「バヌアツの写真」

 昨日は寒くて寝られんかった。今朝、俺は5週間ぶりにhot showerを浴びた。やっぱり、シャワーはhotだ。ゆっくり浴びられる。hot waterというものはほんまに貴重なもんだ。

 今日はすることがいっぱいある。まず、始めにOakland lodgeへ向かった。宿にはやっさんがいて、まだダニー、マーティン、ルイス、ドミ、リン、ジェイミーはいるらしい。おお、また会えるんか。残念ながら文さんは旅行中で、マイク、マンディはもう出ていった。よし、また今週みんなに会おう。

 それから、JTC。そう、荷物の整理だ。来年NZを出国するまでAucklandに帰って来ないとなると、どれを持っていくか、どれを置いていくかが難しい。特に、衣服。いまいち、南の気候が把握できないだけに迷う。当然、またピッキングをするつもりなので作業服も必要。それと、銭があるうちに荷物を少し日本へ送り返したい。この荷物の整理にかなり手間がかかったが、愛ちゃんから荷物が届いていたのには感激だ。それと、Mt.Roskillから卒業証書が届いてた。

 その後、バヌアツで使わなかったTCをすべてNZ$に替えた。TCを持って移動するより口座に入れた方がいいやろ。結局、バヌアツの予算は10万円のつもりだったが6万円強でいけた。これはlocal villageのおかげだ。俺がTCを替えてびびったのは、今NZ$1.00が60円台になっているでは。円ががんばってるのかNZ$が安なってるのか。うれしい。これは予想以上の額では。それから、Auckland C.P.O。俊君から局止めのair mailがきてる。こういう制度があったんやな。手紙を送ってもらいたい時には使える。まあ、俺にはJTCがあるが。これは便利だ。知らん人に教えてあげよう。

 さあ、バヌアツの写真の現像だ。俺が侍の姿で入国して、村の酋長に着させた写真をみんなに見せないと。しかし、実際に写真を見るとだめだ。俺の見たバヌアツじゃない。本物はもっといい。ネパールの時と同じだ。やっぱり、写真では表現できない。悔しいがこれが現実やろう。まあ、人は喜んでくれそうだが俺自身では納得できない。しかし、俺の身体自体がバヌアツを感じてきたからいいか。

 夕方、滝口さんに写真を見せると案の定喜んでくれた。アジアの写真もそうだが、自分が納得してない写真でも他人が喜んでくれるってことは、その人にとってはいい作品なんやろう。逆に、自分の気に入ったものが他の人にはいまいちと思うこともあるやろう。こういった芸術っていうのは奥の深い分野だ。実際、俺が見た夕日はこんなんじゃなかったのに。とにかく、誰かをバヌアツに行かせたい。折角、local villageとのパイプを作ったのだから。絶対、行って損はしない。しかし、みんなは嫌がる。こんなジャングルでは生活できない。それは違う。行ってほしい、とにかく誰か。

 Aucklandは今日も雨だった。ああ、バヌアツに戻りてえ。

 10月1日

「コテコテの大阪弁のタイ人と再会」

 ついに10月に突入。俺のNZ生活もあと半年を切った。

 今日はAucklandでは珍しくいい天気。こういう時は迷う。洗濯物を外に干すかどうするか。できれば土曜日にはここを出たいので、今日、明日で乾かさなあかん。しかし、天気はころころ変わる。これで外に干して雨でも降ったら最悪だ。やっぱり、内で乾かそう。

 今日は久しぶりにウォルターに会いに行った。正直、俺は今日にするか明日にするか迷った。少し買い物もしたいし。しかし、結果的に今日にしたのは大正解。すごいことが起きた。俺が学校に着くと、どっかで見た人がクラスの前で座っている。な、なんと潤子さんだ。確か、ヨーロッパに行って、ch-chに戻ると言ってたはずやのに。潤子さんはヨーロッパで金を使いすぎて、ch-chに行かずAucklandで降りて、土曜日に日本に帰るらしい。実は、昨日バスの中から俺は潤子さんらしき人を見かけた。おやっと思ったが、まさかAucklandにいると思わなかったので、それにしてもよく似たタイ人がいるなと思ってた。

久しぶりに会っても相変わらずタイ人だ。ほんまに日本人じゃない。しかし、コテコテの大阪弁。

 やがて、ウォルターのクラスが終わって、ウォルターとも再会し、隣のグレッグのクラスも終わって純さんや滝口さんが出てきたが、な、なんと明美さんもいるでは。明美さんは4月に俺が授業を取ってた時に隣のクラスにいた松原出身の女の子。実は、明美さんは交通事故にあって、3ヶ月ほど動けなかったようで、8月に一度日本に戻って9月にまた戻ってきた。そして、また先週ぐらいから学校に戻ってきた。偶然とはおそろしい。

 俺はバヌアツの出国予定は、本当は10月6日だった。それをまず9月26日に変えようとしたが満席で、結果的に29日にした。10月6日だったら潤子さんに会えてないし、9月26日だったら、今はもうAucklandにいない。それに、もし明美さんが授業を取ってなければここにいないし。すごい偶然。ウォルターに、

「お前がAucklandに来る時はいつも何かあるな。」

と言われた。All Blacksの時は、たまたまウォルター、和さんたちとカキを食いに行けたし、バヌアツの前は突然徳さん、理砂さんもAucklandに帰って来て再会できたし。やはり、俺の人生の中でこの人たちは必要っていう場合は神様が会わせてくれるのか。新宿で元木とばったり会ったり、鳥取で作栄仲間と会えたり、青森でクリスタに会えたり。

 それから、ウォルター、潤子さん、明美さんとcaf

éに行った。久しぶりのウォルターとのcafé。ウォルターは俺にとってNZでの恩師。俺が土曜日にAucklandを出ると言うと、

「土曜日の朝、お前をdrop offしてやる。」

と言ってくれた。ほんとにいい先生。今度会うのは来年3月かな。

 その後、townで少し買い物をした。今晩、尚史さんがフラットに遊びに来る。尚史さんも昔のフラットメート。最近、日本からAucklandに戻ってきた。俺はフラットに戻る前にダニーたちに会いに行った。ダニー、マーティンとは会えなかったが、ドミ、リン、ジェイミーとは会えた。みんなびびってた。

「マナブ、いつ帰ってきたんだ。」

彼らは俺と同じピッキング戦士。一度でいいから彼らを訪ねて、England、Scotlandを回ってみたい。

 フラットに戻ると尚史さんがいた。懐かしい。前と少し雰囲気が変わってた。

しばらくして、潤子さん、明美さんも参加し昔の仲間が集まった。これに和さん、徳さん、理砂さんがいれば。基本的に、俺はAucklandにいる日本人は嫌いだが仲間となると別だ。日本にいる友達と集まるのとはまた雰囲気が違う。Aucklandで知り合った人々との輪、ピッキング戦士たち、pruningの侍たち、そしてバヌアツの人々。また新たな出会いを求めてがんばるか。

 10月2日

「えっ、busking?」

 今日もすることがいっぱいある。明日、Aucklandを出るとなると色々やることが。荷物をどうしよう。少し日本に送り返すか。まだ銭があるうちに送り返した方が賢明か。俺がJTCで荷物の整理をしていると、明美さんとばったり出会った。彼女もJTCの会員やったんか。少し、2人で話してると、たつやさんも来た。たつやさんは滝口さんと同じフラットメート。折角、会ったので俺らは3人でコーヒーを飲みに行った。

 俺は2人に先に行ってもらって郵便局へ向かった。たぶん荷物を送るなら郵便局が一番安いやろう。しまったと思ったのは箱がない。バックパックで送ってもいいがsecurityが心配だ。俺の不安は的中し、箱を買えと言われたが、一番でかいやつで$6.00もする。しかし、これでは入りきらん。とりあえず、詰めてみようとがんばってると、ここのおばちゃんが奥の方から箱をもってきてくれた。ラッキー。それも無料。結局、保険込みの重さ11.0kgで、船便で$100ぐらい。相場はこんなもんか。ただ、日記だけはair mailにした。

 それから、明美さんたちと合流。明美さんは松原、たつやさんは富田林、俺は羽曳野。なんとローカルな。しかし、2人共かなり大阪弁は抜けている。それに比べて俺は----。コーヒーを飲んだ後、俺らはエリザベススクエアからQueen St.に向かおうとしていると、

「すいません。『じゃん』知ってますか。」

と1人の女の人が近づいてきた。「じゃん」の表紙の写真に俺らを載せたいとのこと。「じゃん」はNZで日本人向けの月刊誌。いつも、表紙に街で見かけた日本人を載せてる。ついに俺にもその番が。とりあえず、俺は祈った。

 明美さんやたつやさんと別れて、俺は一度フラットに戻り、Oakland lodgeに向かった。今晩、滝口さんに侍の格好をさせると約束している。その通り道にダニーたちに会いに行った。宿に着くとドミがいて、俺はドミに侍の格好をさせてやるとドミは大喜び。やっぱり、彼らにも「侍」は浸透しているようだ。俺はしばらく、ドミと話をしていて、

「マナブ、明日これ着てやすしといっしょにbuskingしたら。」

とドミが言ってきた。実は、明日やっさんがギターを弾いてダニーが歌う。それも、場所はQueen St.沿い。俺は悩んだ。明日、Aucklandを出る予定やし。正直、バヌアツから帰ってもう少しゆっくりしたい気もするが、早く南へ行きたい。ただ、ダニーたちと会うのはこれで最後だ。まあ、1日ぐらいいいか。やっさんも大賛成してくれたし、俺も折角の侍をもう一押ししたいし。よし、出発を1日遅らそう。そう言うと、やっさんもドミも喜んでくれた。

 その後、滝口さんのフラットへ向かった。滝口さんはbuskingの話を聞いて笑ってた。ほんとはこの格好を滝口さんにさせてあげたい。俺じゃあかん。絶対、やりそうもない滝口さんのほうが絵になる。とりあえず、滝口さんが侍になった写真を撮った。あの感じのいい滝口さんがこういう格好をしてくれただけでもうれしい。会社の人が見たらびびるやろう。

 10月3日

「Busking on Queen Street in Auckland」

 朝から雨。buskingには最悪だが雨天決行。やるのは夜やからそれまで止んでくれれば。

 今朝、ウォルターがこのフラットに来た。俺をヒッチハイクポイントでdrop offしてくれるためだ。しかし、俺は今日出ないことになって、すでにその旨はウォルターに伝えてある。それにもかかわらず、わざわざ会いに来てくれた。ウォルターは俺にとっては先生というよりも友達感覚。それと、大事な情報屋。NZ中の色んな情報をいつも教えてくれる。この情報のおかげで今までどんなに助かったか。今日も色々教えてくれた。結局、2時間ぐらいウォルターと話てて、俺はダニーたちの元へ向かった。そう、buskingの練習のためだ。

 ダニーは見た目もかわいいが声がすごくきれい。Taurangaにいる時からそう思ってた。やっさんのギターもうまいし、あとは俺がどんなけ客を引きつけるかだ。ダニーは珍しく緊張している。あのダニーが。しかし、俺の姿を見ると笑いが止まらんようだ。これで少しリラックスさせてあげよう。マーティンやドミも見に来て笑ってた。しかし、俺はあくまでも脇役。主役はダニーだ。だから、目立ちすぎるのはよくない。

 その後、一旦フラットに戻り、俺が少し小道具を用意していると、なんと和さんがやって来た。信じられん。まさしく偶然。Aucklandにいるはずのない和さんが。和さんはTaurangaでfarm stayした後、Rotorua、Taupo、TurangiからHastingsに行ってトニーに会って、トニーのところでアスパラガスピッキングをすることになり、一旦Aucklandに戻ってきた。もう一日早ければ潤子さんにも会えたのに。

 実は、今朝潤子さんから電話があり、今晩10時ぐらいのKorean Airで日本に帰る。俺がbuskingの件を伝えると見たがってたが、もう7時ぐらいには空港に行くと言ってた。俺らは最終的な打ち合わせを7時からして、8時すぎからbuskingやろかっていう話で、和さんが来たのは6時半頃。和さんは潤子さんに会いたがってるし。俺はやっさんに電話して、直接Queen St.に行くことを伝え和さんと空港に向かった。

 空港に着くとチェックインは始まっていた。7時半なのに潤子さんはいない。

俺らはしばらくロビーで待ってたが、8時半になっても来ない。やばい、buskingはもう始まっている。たぶん、潤子さんは俺を探している。しかし、これでQueen St.に戻ればすれ違いになる。ここまで来たら待つしかない。ダニーたちに申し訳ないがこのまま空港にいよう。

 9時少し前か。

「なんで、ここにいるの?」

と潤子さんが友達とやって来た。俺にもそうだが和さんにびびってた。俺の思っていた通り、潤子さんはQueen St.で俺を探してたようだ。とにかく、俺は急いで帰らなあかん。早速、潤子さんにづらをかぶせ、裃、刀と侍スタイルで写真を一枚。これでTaurangaに行く時に見送りに来てくれたお返しができた。よし、Queen St.へ戻ろう。

 そして、Queen St.沿いでダニーたちを見つけ、俺は合流。なぜかみんなが俺を見て爆笑してた。俺はマットを下に敷いて、きゅうすとコップを前に置き、侍の格好になって正座した。バラードではこの状態で、後はダニーといっしょに踊ったり、アドリブして盛り上げたり、通りすぎる若者を刀で切りつけたり。俺ができることはそれぐらいか。しかし、土曜日の夜は思ったより人は少なく、色んな人が小銭を投げてくれたが人の少なさにちょっぴり残念だ。ダニー、やっさんと楽しくできたし、和さん、純さん、滝口さんたちが見に来てくれたのはうれしかった。ダニーは、

「今度はLondonでやろうよ。」

と言ってた。うーん、やってもいいかな。とにかく、こういうのは人がいるのはbestだが、自分たちで楽しめればそれに越したことはない気がする。俺はやってよかったとほんとに思った。

 その後は、Oakland lodgeで軽くみんなで飲んだ。俺はAucklandの仲間とpickingの仲間たちとを是非とも会わせたいとずっと思っていて、今晩それが実現した。ダニーやマーティンに純さんたちを紹介できた。彼らの接点は俺。ほんとに満足。目の前でAucklandの仲間とpickingの仲間が話してる。俺が抱いていた光景。これで俺は心置きなくAucklandを出られる。しかし、和さん、ウォルターと月曜日に飲むことになって、もう2日Aucklandに残ることになった。

絶対、何があっても火曜日には出るぞ。

 10月4日

「Aucklandの仲間とpicking戦士」

 今日からsummer time。時間が1時間早くなる。よって日本との時差は4時間。なんでこんなややこしいことするんやろ。

 今朝は雨が降ったり止んだり。しかし、昼からダニー、やっさんとまたbuskingをすることになっている。俺がOakland lodgeに行ってみると、気分屋のダニーは、

「今日はやらない。」

と言ってプールに行ったらしい。しかし、やっさんはやりたそう。俺はどっちでもいい。特に、今日はやることないし。結局、雨天のために中止にしようということになった。そうなると、俺はすることがないのでやっさんやドミとずっと話してた。

 今晩、やっさんの送別会がOakland lodgeで開かれる。やっさんは火曜日にAucklandを出て北へ向かう。俺らもその会に誘われていて、和さん、純さんといっしょに宿へ向かった。ここの連中はみんなほんとにいい奴だ。俺はpickingの時の連中に会いに行ったり、今回のbuskingでかなり知り合いができた。俺の目の前でダニーと和さん、純さんが話している姿を見るとなんかうれしい。全く他人同士の人間が俺を通じて話している。俺の望んでた光景。和さんは相変わらず飛ばしていて、そのおかげで場が盛り上がっている。pickingの時はドミ、マーティンのScottish Englishが全くわからんかったが、今はかなり理解できる。ドミ、マーティンとも誉めてくれた。ダニーは昔のまんま。しかし、いつ見ても彼女はかわいらしい。どう見ても28歳には見えない。俺は以前からダニーに日本語で話かけておちょくるのが好きで、ダニーはその度にちゃちゃを入れてくる。彼らとはUKで会いたい。ほんとそう思う。

 やっさんがギターを弾いて、ダニーが歌って、和さんがボケかまして、俺とダニーが踊って。とにかく、楽しい夜を過ごした。今晩でpicking戦士たちとはお別れだ。e-mailで連絡は取り合えるがまた会いたい。ほんとそう思う。

 10月5日

「スカイタワーからのバンジージャンプ」

 今日はほんまにええ天気。これは悩む。しかし、もしtownにでも行ってばったりまた誰かに会うと、Aucklandを出るのがまた延びそうだ。よし、今日は夕方まで一歩も外に出ない。絶対、誰かに会いそうや。

 Aucklandに戻ってからはほとんど寝てない。大体寝るのはAM4:00で、AM9:00には起きている。バヌアツではPM9:00に寝ていた俺にはかなりつらい。しかし、寝てる暇はない。色々することがある。ただ、今日の昼はたまらんかった。ポカポカしている上に活字を打ってるとだんだん眠くなってきた。俺は知らん間に2時間ほど寝てしまって、これが結構助かった。

 今日はスカイタワーからバンジージャンプがある。NZ人でバンジージャンプの創始者のハケットさんが地上192mの高さから飛びおり、テレビ中継のみならず、衛星放送もある。人口建造物からのバンジージャンプ世界記録を更新する一大イベント。時刻はPM8:00頃。和さんと相談して、折角やから生で見ようと言うことになった。

 その前に滝口さんを訪ねた。滝口さんとはしばらくお別れ。俺とは全く正反対の性格だが、俺にとっては大事な人だ。まさしく、学校の先生になるべき人。俺は滝口さんに旅のテクニックを少しアドバイスしてあげた。まあ、俺とは違った旅のスタイルだと思うが、旅にいいも悪いもない。こういう旅の仕方もあるよって具合に少し教えてあげた。滝口さんとはまた東京で会うやろう。

 さあ、バンジージャンプ。PM6:00に和さんたちと待ち合わせしてスカイタワーへ向かった。和さん、純さん以外にOakland lodgeからやっさん、きよみが参加した。飛ぶ1時間半前というのにかなりの人が来ている。警察、警備員、報道人。俺らはスカイタワーの真下へ行き、ビールを飲みながらジャンプを待った。

 PM7:30頃になるとTV中継が始まり、タワーもライトアップされ見物客もすごい数になってた。道路も通行止めになって、俺らのボルテージもかなり上がってきた。そして、PM8:00頃、カウントダウンが終わってついにジャンプ。バンジージャンプを真下から見る機会はそうはないので、真上から人が落ちてくるのはすごかったが、あの補助ロープはあかん。あんなけ長いロープは途中で湾曲するのでその分スピードが落ちる。それに摩擦力もかなりのものやと思う。だから、俺としてはいまいちやった。まあ、企画的にはgoodだがあのロープがなければもっとよかった。もし、そうするとビルにまともに当たってしまうかもしらん。

 バンジーの後はウォルターと待ち合わせ。そう、シェクスピアで飲むことになっている。ウォルターとは土曜日にがっちり握手を交わして別れたのに。ウォルターも笑ってた。

「なんで、学がまだAucklandにいるんだ。」

ウォルター、和さん、純さんといっしょに飲むのはほんまにこれが最後やろ。ウォルターはビールやチップスをおごってくれた。俺らにとってはほんとに大事な先生。忙しい時間でも俺らのために時間を取ってくれる。ほんまにありがたい。俺らはウォルターの数々の教え子の中のほんの一部にすぎないのに。

「学、とにかく手紙をよこせ。お前らの行き先を地図で追って行くから。」

今度、ウォルターに会うのは来年3月。また会おう、ウォルター。

 

 10月6日

「AucklandからTaurangaまで3人でヒッチハイク」

 本当にAucklandを出る日が来た。昼前には絶対出たい。予定としては今日Taurangaに行くことになった。それもフラットメイトのゆきえさんとさとみさんといっしょに。事のきっかけは、俺がpickingをする前にTaurangaで買ったサンダルをみんなほしいということになり、それを買いに行くことになった。4月の末に買って、それでMt. Maunganuiに登って、なおかつTauranga中を歩きまわり、その上バヌアツのジャングルをかけまわり、それでもほとんど買った時のままという驚異のサンダルの話をするとみんなほしいと言いだした。以前、俺はその店に売ってた小結級のを買ったが、まだ他に横綱級のがある。小結でこんなけいいのに横綱となると-----。想像できん。

 ゆきえさんとさとみさんはAucklandで特にすることもなく、平凡な日々を過ごしている。学校も仕事もしていない。よし、少し刺激を与えてやろう。そと思って、

「ヒッチでTaurangaにサンダルを買いに行くってのはどう。」

と提案すると、2人共行くと言いだした。それも今朝3:00ぐらいか。正直、3人になるとヒッチはつらい。俺にプレッシャーがかかってくる。しかし、tryしてみよう。

 俺はTaurangaからは南へ下りたかったが、和さんがいっしょにCoromandelを旅しようと言ってきた。うーん、俺は悩んだ結果TaurangaからThamesに戻ることにした。明日、正午にThamesで待ち合わせ。それまでに、ヒッチでTaurangaに着いてサンダルを買って、ヒッチでThamesに戻らなあかん。かなりのプレッシャーやな。ThamesからCoromandelを一緒に回ってTaurangaに行けばいいのだが、そうなると日程的に週末になりサンダル屋は開いていない。だから、こんなややこしいことになった。

 今日は最高のヒッチ日和。和さんにヒッチポイントまで送ってもらい、3人でヒッチ開始。やっぱりweek dayは難しいし3人はあかん。ヒッチの達人と言われている俺もこれはやばいと思った。何台かは止まってくれたが、あまり距離を稼げない。途中、警察が来て向こうへ行けと言われるし、後ろから来た野郎にルール違反されてヒッチした車を取られるし。俺は2人に先に行かそうかなとも考えたが、少し後ろの方に隠れてもらってようやく一台を止めた。ここまで2時間半ぐらいかかった。

 1台目は少ししか距離が稼げなかった。2台目は運転しながらビールを飲む親子。3台目はTaurangaのタクシーの運ちゃんで、Aucklandへ行った帰りでfreeで乗せてやるとのこと。むっちゃラッキーだ。この兄ちゃんはわざわざ景色のいい道を走ってくれた。むっちゃくちゃついてる。俺が買い物をしたいと言うと、わざわざPrice Chopperで降ろしてくれた。これで俺の面目も立った。

 まさかTaurangaにまた来るとは思わんかったが、やっぱりTaurangaは俺の町だ。すべてがいい。着いたのがPM6:30頃やったので、今日はサンダルを買えない。よし、Fish Martへ行こう。ここにはヒラメのfishがある。2人にfishを食わせてあげて、Taurangaの町を少し歩いて、懐かしのJust the Duck

s Nutsへ向かった。そう、ジャッキーに会うためだ。宿に着いて、ジャッキーを呼んでもらい、ジャッキーは、

「ヘイ、マナブ〜。」

と抱きついてきた。ジャッキーはびっくりしてた。俺は夏には戻ると言ってたが、こんなに早くとは思ってなかったみたいだ。しかし、運の悪いことに今日だけ満室。普通なら他へ行ってくれと言うのだが、ジャッキーはソファでいいならと言ってくれ、ゆきえさんもさとみさんもそれでOKだったのでここに泊まることにした。料金は$10にしてくれ、俺には、

「マナブはお金いらない。」

と言ってただになった。Thank you, Jackie!!

さらに、俺がびっくりしたのは、スチューがたまたま遊びに来てて、孝君もまだここにいた。ピッキング戦士たちとの再会。うーん、最高だ。

 今晩、めしはtake awayと決めていた。宿の近くのtake awayはM sizeのタッパーに詰め放題で$6.00。まず、タッパーを買うのだが、レジ番はここのちびっ子たちでいつもテレビを見ているから、タッパーに入れながらおかずがつまめて、それにふたが閉まらんぐらい入れて持って帰る。この俺が開発した方法を2人に教えてあげた。当然、孝君はこの方法を知っている。米だけ宿で炊いておかずをいっぱい取って満足しないわけがない。やっぱり、Taurangaはいい。穴場が多い。

 めしの後は孝君や2人と話してて、しばらくして映画に行ったジャッキーも帰ってきて、久しぶりにジャッキーとも色々話した。pickingの頃はよかったねというのがジャッキーや孝君とおなじ意見。やっぱり、Taurangaはpickingやで。

 ジャッキーはゆきえさん、さとみさんのためにソファをうまく使ってベッドを作ってくれた。

「マナブは私のベッドね。」

と笑ってたが、今日はなんでこんなに親切なんやろ。こんなに親切なジャッキーは初めてだが、俺が帰ってきたのがよっぽどうれしかったのか。うーん、月もきれいし、Mt. Maunganniもいいし。やっぱり、Taurangaは最高やね。

 10月7日

「小結、横綱サンダル」

 今朝もいい天気だ。さあ、買い物だ。昨日のうちに純さんに電話して、待ち合わせの時間の変更を和さんに伝えてもらうことにした。

 まずはテント屋。俺のテントを見て、純さん、修司さんはほしいと言ってきたので、ここで2人分のテントを買ってゆきえさん、さとみさんの御両人にAucklandまで持って帰ってもらうことにした。とにかく、いいテント。雨の日に少し漏るのはしゃあない。これは結構自分の不注意のだから。あのテントで$89は安い。俺がテント屋に行くと店の人は俺のことを覚えてて、俺がわざわざこのテントを買うためにAucklandからヒッチで来たと言うと帽子を1つくれた。それも結構いいやつだ。

 テントの後はサンダル。果たして、あのサンダルはあるか。俺の不安をよそにサンダルたちは俺が来るのを待っていた。あったぜ。半年ぶりの再会。小結が$6.95、横綱が$14.95。少し値上がりしたような。驚いたのはいっしょに行った御両人。2人共すっかりサンダルにはまって、必死にサイズを合わせてる。これにはさすがの俺もびびった。俺は急きょフラットに電話し、和さんから追加注文。それに、純さんからも。しかし、みんなは横綱をほしがる。俺の気持ちとしては小結からいってほしかったが。小結は素肌感覚が楽しめる。だから、風呂上がりにはもってこいだ。とにかく、物がいい。Aucklandから買いに来る価値はある。結局、3人で9足も買い、俺も小結と横綱を1足づつ買った。ひょっとしたらこれで一生履けるかもしらん。それぐらいの品だ。

 これで、Taurangaでやることは終わった。ほんとこの町はいい。2人共、俺のフルコースを味わえて満足そうだ。Fish、Take away、テントそれにサンダル。まだ屋台のホットドッグ、Produceのパン、pub、その他多くの穴場があるTauranga。なんで日本のガイドブックにはここが載ってないのか。

 宿で孝君とお別れをして、ジャッキーにヒッチポイントまで乗せてもらった。ジャッキーは来年3月でここを出るらしい。夏に再会できるかどうかは微妙だ。

 来る前に必ず連絡ちょうだい。」

と言われ再会を誓った。さあ、ヒッチ開始だ。今日も天気がいい。しかし、相変わらず3人のヒッチは難しい。1台目を見逃してしまってからは50分ぐらい待った。これはかなりの時間のlossだ。これでは早くてThamesにPM2:30。俺は2人にヒッチをまかせその横で寝てると、しばらくして女の子2人組が止まってくれた。よし。ここからPaeroaまではスムーズに行き、Paeroa−Thames間も思ったよりも簡単で、Thamesに着いたのはPM2:40頃。待ち合わせのPM2:00よりもかなり遅れたが、和さんたちも着いたのはPM2:30だった。和さんの車には友達のさおりさんが乗ってた。彼女はHastingsの近くで仕事を探すようだ。

 Thamesで買い物をして、早速俺らはCoromandelに向かった。俺はCoromandelに行く前にCastle Rockにみんなを連れて行きたかった。あそこからの景色は最高。しかし、道のりがつらい。予定より少し遅れたが、Castle Rockのふもとに着いて、みんなで登り始めた。折角やから俺は和さんに預けてた侍の箱を持って登った。やはり、この道はつらい。みんなヘトヘト。俺は2回目やからまだましやったが。頂上に着くと海の方は少しガスがかかってたが、みんな感動してくれた。まあ、これで俺も本望だ。頂上で侍スタイルになって写真も撮れたし。

 Coromandelに着いた頃にはすっかり日が暮れていた。当然、泊まるところはTui Lodge。ここは最高。この宿の2人にも再会でき、俺が思ってた通り俺らが泊まった建物は俺ら以外には誰もいなく貸し切りだ。シャワーを浴びた後はめし。野菜炒めと利尻昆布でダシを取ったおすまし、それに豚キムチ、米、ビール。もう最高。バヌアツから帰って、初めてまともなめし。やっぱり、日本食はいいね。めしはしっかり食わなあかん。ああ、疲れた。

 10月8日

「再び桃源郷」

 最近、寝不足でかなり眠い。今日も寝たんは4時間ぐらいか。

 朝、軽くめしを食って、弁当を作って、俺らはFletcher Bayへ向かった。Fletcher Bayは俺がもう一度行きたいと思ってたところ。しかし、天気がいまいちだ。あそこではどうしても星が見たい。はっきり言って、バヌアツよりもきれかった。あの空一面の星をみんなに見せてあげたい。

 Fletcher Bayに着くと、この宿のジムは俺のことを覚えてた。奥さんのスーの方は忘れていたが、ジムははっきり覚えてた。和さんは釣り竿を持っているので今日は鯛を釣ろうってことになった。今晩は鯛の刺身にお吸い物。スーに釣りのポイントを聞いて、俺らは向かった。

 Fletcher Bayはほんと楽園。ここはいつ来てもいい。丘の下からも上からも景色は最高。羊、馬、牛、豚、人間との共存。こんなところは絶対日本にないやろう。これで天気が良ければ最高。今日はあかんわ。

 宿から1時間ぐらい歩いて、釣りポイントに着いた。ジムは俺らにエサをたくさんくれた。エサをくれたんはいいが、この岩場は和さんの竿では無理だ。岩の周りは昆布だらけで針が引っかかる。しかし、この辺りには馬糞ウニだらけだ。これにはびびった。俺は試しに割ってみたが、まだ産卵期ではないので内はほとんど身が詰まってない。たぶん時期的には12月下旬やと思う。それにしても、すごい量のウニ。これはもったいない。マオリ以外のNZの人はあまり食わんらしいので、取って日本料理屋にでも売ればかなり稼げる。これはもったいない。

 釣りはあかん。かなり潮がひいてて岩だらけになっている。釣竿の持ち主の和さんは釣りをしたことがない。おいおい、おっさん。ほんまに頼むで。俺の口は鯛の口になっていたが、途中で和さん、ゆきえさんはshell fishingに変えた。俺らは釣りを諦めて先に宿に戻ったが、和さんたちはshell fishingを続けてた。

 俺は宿に帰って少し寝て、起きた頃には和さんたちがすごいものを取ってきてた。そう、アワビだ。それも、かなりの量だ。確か、30個近くあったな。そのアワビの半分を刺身にして、もう半分はバター、しょう油、にんにくで炒めた。やっぱり、アワビはいい。この歯ごたえはたまらん。いっしょに泊まってた日本人の女の子、フランス人のアンジェラ、ドイツ人のロバートにもあげ、ロバートは今まで貝類がだめだったのに初めて食えたと喜んでた。今晩は和さん、ゆきえさんのおかげ。めし代が浮いた。さすがはFletcher Bay。海の幸が豊富だ。

 残念なのは星が見えなかったこと。朝方起きてみたが、雲が空一面覆ってた。ほんとはもう一度夏に来たいところだが、時間的に無理がある。うーん、残念だ。

 10月9日

「やっぱり、Coromandelはいいわ」

 朝、起きても曇っている。やっぱり、Fletcher Bayは天気がよくないとあかん。しかし、俺らはどうしても鯛が食いたい。スーに聞いたところ、ここからCoromandelまでは釣りポイントだらけらしいので、俺らはCoromandelに戻るがてら釣りをしていくことにした。ただ、問題は和さんの釣り竿。あれは鯛用ではない。それと、この辺りでは岩場から投げて釣るようだ。正直、俺はあまり釣りは好きではない。あの待ってる時間がどうも耐えられん。しかし、昨日から鯛を食いたくてしゃあない。とにかく、がんばってみよう。

 Fletcher Bayを出て、Colville近くまで戻り、ようやく釣りポイントらしきところを見つけた。俺らが着いた頃には、ちびっ子たち3人が数匹カウワイを釣ってた。このちびっ子達はクリス、ティム、マイクの3兄弟で、彼らはWhaihiから家族でこの近くのキャンプ場に遊びに来いる。夕方、3人でボートに乗ってウニ、horse musselを取りに行くと言うので、俺らも同乗させてもらうことにした。彼らに釣りポイントを教えてもらい、俺らは軽く弁当を食って釣り始めた。

 釣り始めたのはいいが岩だらけの上、徐々にlow tideになってきた。この辺りはかなり浅いのでlow tideになると絶望的だ。時々、エサに魚が食いついてるようだが、俺らの竿と針ではだめだ。やっぱり、道具が大事。俺とさおりさん、さとみさんの3人でがんばってみたがlow tideには勝てん。よって、途中で買い物に行くことにした。

 Colvilleの町には雑貨屋とcaf

éの2軒しか店はない。なんと、その雑貨屋にあの横綱サンダルがあるでは。俺はびっくりだ。みんなは俺を責める。

「Taurangaにしかないんじゃないの。」

このサンダルはどこにでもあるのか。そういえば、町の人々も履いていたような。しかし、こんなところでも売っているってことは、むっちゃいいサンダルとも考えられる。そう考えると、やっぱりこのサンダルはすごい。当然、俺は今日もこのサンダルを履いている。岩場でも全く問題なし。

 それから、またあの岩場に戻って、少し釣りを試みたがかなりのlow tide。もう釣りは不可能。そうこうしているうちに、ティムたちがボートに乗ってやって来た。これから、ウニとhorse musselを取りに行くので俺らも潜れと言ってきた。この夕方の寒い海にダイビングか。彼らはウエットスーツを着ているが俺らはそんなん持ってない。和さんは風邪気味で無理だと言うし、さおりさんたちがするわけない。そうなると、俺しかないか。また、タイミングよく俺はバヌアツで買った水中眼鏡も持ってるし。結局、俺、和さん、さおりさんがボートに同乗して、俺が海に飛び込んだ。あかん。これは半端やない冷たさ。さすがの俺もgive up。これはつらいわ。タイタニックから落ちた人の気持ちがやっとわかった。これが真冬やったら、そりゃジャックは死ぬわな。

 ティムはボートの上にいて、クリスとマイクはどんどんウニを取ってきた。取ってくるのはいいが、今は産卵期じゃない。だから、内にはほとんど卵はない。しかし、horse musselはすごい。貝自体は長さ20cm、幅10cmぐらいあって、中身は貝柱のようで食ってみると最高。味的にはホタテに似ている。ほんまにCoromandelは海の幸が豊富だ。鯛、ロブスター、ウニ、horse mussel----。もう一回夏に来たい。

 夕方、ティムの家族がいるmotor campにお邪魔した。クリス、ティム、マイクはほんと顔がそっくりでこれはお父さん似だ。お母さんも親切な人で、俺らが行くとすぐにhorse musselを焼いてくれた。それと、このmotor campに何ヶ月も住んでるじいさんが、俺らに鯛の塩焼きを御馳走してくれた。これがまたうまい。空腹にこれは効く。さらに、ティムのお父さんはカウワイをホイルで巻いて蒸してくれ、とどめはカウワイのスモーク。もう最高。魚だけで腹がいっぱい。これはたまらんわ。まさかこんなところでスモークが食えるなんて。ここ最近天気が悪かったが、このもてなしで十分満足だ。

 さらに、このじいさんがこのmotor campのオーナーに聞いたところ、俺らは今晩無料で泊まってもOKとのこと。周りはすっかり暗いしもう動くのも嫌やし。みんなで相談してここに泊まることにした。和さんは車に寝て、俺は自分のテント、女の子3人はじいさんのところのソファで寝ることになった。ああ、なんてラッキーな日やったんやろ。やっぱり、Coromandelはいいわ。

10月10日

「手作りの温泉」

 昨晩はすごかった。すごい風だ。それに、今日は朝から雨。じいさんやティムたちとさよならをして、俺らはCoromandelの市内へ向かった。ここでFletcher Bayでいっしょやったアンジェラと再会し、俺らはそのままCoromandelを通り過ぎ、R309を通ってWhitiangaに向かった。とにかく、天気が悪い。海岸線を走る時に天気が悪いのは最悪だ。晴れれば海が澄んで見えるのに。

 WhitiangaはCoromandel peninsulaではThamesに次いででかい町。ここに泊まってもいいんだが、俺はどちらかと言うとこの近くのHaheiの方が好きだ。Haheiの方が静かで見どころがある。和さんたちはすべて俺に任せてくれ、俺らはHaheiに行くことにした。

 Whitiangaでfish & chipsを食って少し買い物をし、何気なく俺がくつ屋に入るとまたあのサンダルがあるでは。それも、小結と横綱の両方とも。まいった。どこにでもあるんや。AucklandからヒッチしてTaurangaに行った意味がないやん。この店のオーナーに聞いてみたところ、NZの海沿いの町にはどこ行ってもこのサンダルがあるらしい。しかし、俺の思ってた通りこのサンダルはすぐれもので、“King of jandal”って言ってた。和さんは店の人に言って、このサンダルの棚に小結、横綱という張り紙を書かせてもらってた。なんていい店なんや。おまけに記念撮影。えらいことになってしまった。ちなみに、Whitiangaでまたアンジェラに会った。それに、ロバートとも。偶然だ。

 それから、俺らはHaheiに向かった。この前Haheiに行った時に、俺はwineryに行くのを忘れた。今日みんなで訪れてみると、kiwi fruitやapricotのワインがあった。このwinery自体がfarmを持っているようだが、俺は少しkiwi fruit畑を覗いてみたが、これはあかん。まだpruningしてへん。もう時期的に遅いぞ。ワイン自体は色んな味があってまずまず。うーん、満足した。

 wineryの後、俺らはHaheiのBPに向かった。この宿は俺が今まで泊まったBPの中で最高にきれい。さすがはBBHで87%だけある。ここで和さんの友達の真吾君とばったり会って、俺らは真吾君も誘ってHot Water Beachへ向かった。

 俺らが着いた頃はちょうどlow tideで、早速俺と和さんは砂浜を掘り始めた。ここは砂を掘ると下から温水がわき上がってくるのだが、その掘るポイントが難しい。海から離れると水が熱いし、近づきすぎると波が直撃する。俺と和さんは何度か掘るポイントを変えたが、どこに行っても熱すぎて、

「足をつかるだけにしよう。」

と諦めかけていると、他の人が掘った穴が空いた。この穴と俺らが掘った穴をjointすると絶妙の湯かげん。やっぱり、温泉は最高やね。時々、海に入っては温水に戻り、1時間ぐらい楽しい時を過ごした。

 宿に戻って、順番にシャワーを浴び、それからはめしの仕度。今日の晩めしはパスタと昨日motor campのじいさんにもらった鯛の骨でダシを取ったスープ。パスタはさおりさんが味付けして、スープは俺が作った。うーん、最高。パスタは絶妙な味で、スープは魚くささを昆布としょう油でカバーできた。ここ最近いいもんばかり食ってる。それも、ほとんど金がかかってない。なかなかええ感じや。

 10月11日

「再び温泉の町、Rotorua」

 今朝も天気が悪い。ほんまここ最近どうなってんねん。この前Coromandelを旅した時も始めの方はずっと雨やった。なんでNZはこんなに雨が多いねん。

 宿をチェックアウトした後、俺らはCathedral Coveへ向かった。ここは自然の力で岩の真ん中に穴ができてすごくきれいなところ。俺がこの前来た時はlow tideだったので穴を通って向こう側に行けたが、今日はhigh tide。穴の中まで波が打ち寄せて来る。しかし、波の動きをうまく利用すれば向こうに行けんことはない。とりあえず、俺と和さんはtryしてみたが、全く問題なく向こう側に行けた。あとの3人は絶対行くんは嫌やと駄々をこねていたが、結局いっしょに行くことになった。しかし、運の悪いことにさとみさんはタイミングを間違え、靴がボトボトになってた。やっぱり、海をなめたらあかん。途中、1人のおっさんが俺らが通ってきたように余裕かましてやって来たが、全身ずぶ濡れになってた。この姿を見て爆笑してたさおりさんとさとみさんは、帰り道おっさんと同じ状態になった。バチが当たったんやろう。

 それから、少しCocks beachに寄ったが今日はあかん。天気が悪すぎる。軽くここを流してTairuaに向かった。結構、俺はTairuaが好きだ。なんか海の町って感じがする。山の斜面に段になってる家も珍しいし。俺らはここで弁当を食った。Tairuaを過ぎるとあとはRotoruaまで一直線。その途中のTaurangaでJust the Duck

s Nutsに寄ってもらったが、ジャッキーはいなかった。まあ、ジャッキーとはまた夏に会うやろう。

 Mt. Maunganniからは俺が運転し、Te Pukeを過ぎたぐらいから本格的に雨が降ってきた。なんでこんなに雨が降んねん。ほんまに頭に来る。Rotoruaはいつ来ても温泉の香り。温泉好きの俺にはたまらん。途中、Pak

n Saveで買い物して、Spa Lodgeへ向かった。この宿は前からいいと聞いているが、日本人ばかりだ。その上、長期滞在日本人たちが多く、彼らの周りの空気はよどんでいる。Aucklandといっしょ。あまりここは長居したらあかん。

 宿をcheck-inして、すぐにみんなでPolynesian Spaに向かった。ここはいわゆる温泉プール。和さんは何を考えたか水中眼鏡を持って来て、

「学、競争しよう。」

と言ってきた。和さんと平泳ぎで競争したんはいいが、その後は周りからの冷たい視線が待ってた。もうやめとけって言ってるのに、さらに和さんはバタフライをしてた。もう他人のふりしとこ。

ここで、1時間半ぐらいゆっくり浸かって、そして雨の中宿に戻り、今晩のめしはハヤシライス。これがまたうまい。ここ最近魚が続いてただけに久しぶりの肉はいい。この宿にいる和さんの友達や、さおりさんがSpaで会ったNZ人、それにここでばったり会ったさとみ、ゆきえ御両人の友達にも分けてあげた。

 めしの後はこの宿にあるSpaに入った。やっぱり、温泉はいい。しかし、NZの温泉は水着を着ないといけないのがうっとおしい。温泉は裸で入らなあかん。

風呂上がりはビールと行きたいところだが、もう飲み干してしまった。しもた。おいとけばよかった。

 10月12日

「まさかのインド人との再会」

 今日も朝から雨。それも激しい。ほんとはここで和さんたちと別れて、Taupo周りでWellingtonに向かおうと思ったが、この雨じゃヒッチはだめだ。まあ、いいか。みんなといっしょにHastingsへ行こう。

 Rotoruaを出る前に近くの公園で温泉卵を作って、まずTaupoに向かった。ここで和さんの友達のあき君と合流し、R5に入ってNapierに向かった。Napierに入る頃には久しぶりに青空を見た。しかし、それもほんの一時。すぐに小雨がぱらついてきた。やはり、この辺りのHawks Bayは幾分気温が高い。それに、うわさ通りNapierはきれいな町。ちなみに、Napierのくつ屋にも横綱はあった。

 Hastingsでは、以前和さんが泊まっていた宿に向かったが、ここも日本人だらけ。和さんがいた宿はどこも日本人だらけ。最悪だ。明日から和さんはアスパラガスピッキングを再開する。それに、あき君も加わりたいようで、そのためボスであるトニーのところに行くことになった。

 まさか、トニーと再会するとは。トニーはいつ見ても恐そうな顔をしている。pruningの時は色々迷惑をかけた。トニーの奥さんはフィジアン。俺がバヌアツに行ったことを言うと喜んでた。ちびっ子たちはかわいい。下の女の子はトニーにそっくり。将来どんな顔になるんやろ。

 俺がびびったのは、pruningでいっしょやったネパールのおやじ2人がトニー宅に居候してて、さらにびびったのはあのうっとおしいKoreanのおやじチャールズもここにいた。まさかこんなところで会うとは。トニーとはまたHastingsで会うかもしれない。俺が嫌いなインド人の中ではトニーはまだいい人だ。トニーは俺と再会できて喜んでいたみたいやし、ハンやリーのことも気にしてた。pruningは今となってはいい思い出。

 さあ、今日こそ最後の晩さん。その晩めしに選んだのはカレーだ。俺らは3種類のカレーを買って、自分たちで好きなものを選んで食った。とにかく、この旅行中いいものばかり食ってた。それで宿代、ビール代も込みで$120もいってない。4月に行ったBay of islandsよりも銭をsaveできた。よし、明日こそ南へ向かうぞ。

 10月13日

「またもやホモの車」

 今朝、出発に向けてpackingしてると物の多さにびびった。かなり物が増えている。今まで和さんのバンに乗せてもらってたのでpackingの必要はなかったが、今日からは1人で持っていかなあかん。宿の人にヒッチポイントまで送ってもらうつもりやったが、少し物も買わなあかんし、特にテントを引っかけるフックは絶対必要。よって、アスパラガスピッキングに行った和さんが帰って来るのを待つことにし、その間買い物をすることにした。ピッキングは早朝から昼までで終わる。だから、昼すぎにはここを出られるやろう。

 午前中、Hastingsの町を買い物しながら歩いてみたが、この町は思ったより物がない。俺はもっとでかい町かと思っていたが。ただ、これぐらいの町ならPak

n SaveやFood townがあってもいいとは思うが。俺はまた2月にNapier、Hastingsをゆっくり回ることにしているので、少し町並みをチェックしてた。しかし、それはピッキング次第だ。

 宿に戻ると和さんが仕事から帰ってきてた。今日の昼めしはトンコツラーメン。和さんは昨日から豚骨を煮込んでいる。2日前の朝、和さんは味噌、トウバンジャン、にんにくで味噌ラーメンを作った。これがまじでうまかった。それに味をしめて、和さんはトンコツラーメンに気合いを入れている。折角、昨日の晩から煮込んだのに、最後に和さんは水を入れすぎた。やっぱり、和さんや。しかし、味的にはなかなかgood。少し水を足しすぎてうすくなったが。これに、生姜、白ごまがあれば最高やったのに。

 さあ、ここを出よう。問題は少し小雨がパラついている。ヒッチに雨は最悪。しかし、今日こそ出たい。バヌアツから帰ってきてもう2週間を過ぎた。ほんまに予定は狂ったがこの旅行自体楽しかった。さおりさんたちも楽しんでくれたようやし。ゆきえ、さとみ御両人にはいい刺激になったのでは。俺はAucklandで何もすることなく時間を持て余してた2人に刺激を与えてあげたかったし、こういった旅もあるんやでってことを教えてあげたかった。NZはAucklandだけじゃない。折角、会社を辞めてNZに来たんやから。お嬢様2人が生まれて初めてのヒッチハイク。それに、行きあたりばったりで銭を使わない旅行。この後、2人はAucklandに戻るが、何か行動に移すか、元の生活に戻るかは彼女たち次第。もう27歳の立派な大人。俺よりも年上。Aucklandにいる日本人たちは目的を失いがちで、20歳前半の連中ならまだしも、30歳近い連中もちんたらしている。Rotoruaで会った2人の友達もそう。

「Aucklandを出たいけど、出る勇気がない。」

Aucklandにいるとだめだ。何のためにNZに来たのか。彼女たちが柵、学歴が付きまとう閉鎖的な日本の中で、経歴に穴を空けてまでNZに来たことの方がよっぽど勇気のある行動。それに比べりゃ、NZで行動を移すのなんて簡単なこと。この事に早く気づいて、もっと自分に自信を持って、そして限りある時間を有効に使って有意義なワーホリ生活を送ってほしい。

2人の友達の女の子にも俺といっしょに旅したいと言われた。まあ、数日ならいいが長期となるとごめんだ。俺はよく女の子に一緒に旅に連れて行ってくれと言われるが、女の子と2人で旅すると周りはどうしても俺らのことをカップルと思って引いてしまう。それによって、新たな出会い、旅の展開が失われがちになる。だから、俺は基本的に女の子2人と旅をするのは避けたい。とにかく、俺の旅のスタイルや物の考え方が彼女たちに刺激になるなら、俺はそれで本望だ。いい物は伝えたい。不思議なことに、いいもの伝えてあげると、また新たな情報が俺に入ってくる。和さんとはまた南で会うやろう。さおりさんはもう少しで日本に帰る。御両人とはもう会えないかもしらんが、皆様とにかくお元気で。機会があればまた会おう。

 和さんたちに町外れまで送ってもらって、ヒッチして30秒で車が捕まった。ラッキー。その後の2台目も速攻で、3台目がまたホモ。俺はなぜかホモにもてる。

「学は結婚しないの?」

「ボーイフレンドはいないの?」

なんでそんな質問してくんねん。最近、ホモの車は止まる前の車の雰囲気でわかるようになった。これはやばいと思ったが、ホモはMassy大学の Ph.D.。よって、今日はPalmerston Northに行くことになった。しかし、ホモのおかげで助かった。車に乗ってすぐに暴風雨。とにかく、風が強烈。この旅の間ずっと天気が悪かった。南に行ってもこんなに天気が悪いんやろうか。

 ホモにHastingsの宿の人に聞いたBPの前で降ろしてもらって、俺は買い物がてら町を歩いた。Palmerston Northは人口約8万人もいるbig cityで、ほんまに都会だ。たぶん、Taurangaよりもでかいぞ。これはあかん。都会すぎ。明日、Massy大学を訪ねてもう出よう。たぶん、ここにいると銭を使うやろう。

 10月14日

「Massy大学を訪問」

 今日は久しぶりに青空を見た。Taurangaにヒッチで行った時以来か。昨日、俺はPalmerston NorthにRugby Museumがあるのを知った。Rugbyと言えばNZ。ラグビー好きの俺としては訪れるべきだ。そこはcity centerから少し離れているが、朝めしを食った後早速向かった。

 俺が着いた時は誰も人がいなかった。思ったよりも小ぢんまりしてて、1995年のWorld Cupの映像がずっとテレビで流れてた。さすがはラグビーの国。1900年代前半からの記録が残されている。改めてNZはラグビーの国だと感じた。World Cupの映像を少し見ていたが、日本は全く相手にならん。All Blacksの選手に遊ばれている。しかし、そのAll Blacksも今年は全敗。来年のWorld Cupが心配だ。

 その後、I (information center)に少し寄って、Massy大学行きのバス停へ向かった。Palmerston Nth.は学生の町と言ってもいいかもしらん。とにかく、学生だらけ。バスの運ちゃんは俺も学生と思ったのか、学生料金の$1.00でバスに乗れた。

 Massy大学はPalmerston Nth.の郊外にあってなかなか広いところだ。学生もNZ人、マオリ、Chinese、Korean、インド人、黒人と多種多様だ。俺は少し学食に行ってみたが、食堂の空気は日本の大学と同じ。学部生がうだっている。学食の横に学生センターがあって、そこの掲示板には色んな情報がある。

やっぱり、学生時代が一番よかったかな。もう一度大学1,2年に戻りたいが、テストがあるのが嫌だ。学生時代はほんと楽しかったが、つらいこともいっぱいあったので、もし戻れたとしても戻りたくないかな。やっぱり、今が一番いい。

 その後、俺は農学部に向かった。俺がここに来た目的である研究室訪問だ。受付に行くまでに少しこの建物をブラブラしてみると、温室があったり、lab.があったり、ゼミ室があったり。こういうところに来るとまた研究したくなる。

 それから、受付に行って俺は自分の身元を紹介し、ここの学科“Plant Science”のDepartment Profileをもらった。俺は、

「少し研究室をのぞきたい。」

と言うと、受付の人はある教授室に俺を連れて行ってくれたが、その教授は留守で、俺の分野に近いlab.の教授は昨日OZへ出張に行ったらしい。この受付のおばちゃんはほんとに親切で、

「Profileを読んで、あなたが訪れてみたいlab.があったら言ってみて。」

と言ってくれた。なんていい人や。やっぱり、突然来るのはよくないな。かえって迷惑をかけてしまう。

 Profileを読んでみるとここには色んな専攻がある。生理学、菌学、栄養学、農学、育種学etc。ただ、ジャーナルを見ると、育種系とlocalのジャーナルにpublishしているのが多い。うーん、これは俺のジャンルとはかなり異なる。有名なジャーナルへのpublishはどのlab.もなかった。そういう意味では世界的に見るとNZのレベルは低いのか。廊下にあったポスターを見ても言っちゃ悪いがたいした研究をしてない。うーん。受付の人に、

 「ここのPh.D.に入るの。」

と聞かれたが、はっきり断った。少しdiscussionしてもよかったのだがもう帰ろう。少し期待外れだった。俺の望んでいたlab.がなかった。しかし、受付のおばちゃんは、

「最新のProfileがもう直でるから送ってあげるよ。それと、もう少しPalmerston Nth.にいるなら、アポを取っといてもいいよ」

と言ってくれた。とにかく、すごく親切な人だ。ありがとう。

 さあ、Palmerston Nth.での目的はすべて終わった。この宿はYHAも兼ねているが、日本人が昨日はいたが今日はいないのはgood。明日はWellingtonへ向かおう。

 10月15日

「National Museum in Wellington」

 朝からまた雨。ほんまにいい加減腹立ってきた。なんでこんなに雨が多いねん。俺が何悪いことした。雨が降ったらヒッチが大変やん。ここの宿の人はヒッチポイントまで送ってくれへんし。自分で歩けと言ってきた。俺は迷った。Palmerston Nth.にもう一泊するか。しかし、ここに残ってもすることないし、俺はこの町が嫌だ。どうも俺には合わん。俺は神様を信じてヒッチポイントまで歩いて行きヒッチすることにした。しかし、だんだんと雨が強くなり、バックパックも俺もボトボトになってきた。俺はAM10:00まで待って来なかったら中断しようと決めていて、結局40分ぐらい経っても車は泊まってくれない。そうこうしているうちに、AM10:00になって、俺はボトボトになりながら、Inter cityの待合い室で雨宿りすることにした。やっぱり、雨の日のヒッチはあかん。俺がdriverやったとしても濡れた奴を乗せる気にならん。俺は何気なくInter cityのカウンターに行ってWellington行きのバスのことを聞くと、AM10:30発のがあって、YHAの割引が効いて$19。雨も止みそうにないし、Palmerston Nth.には残りたくないし。俺は考えたあげく、この旅始まって以来初めてバスに乗ることにした。

 バスで町から町への移動はこんなに楽なのか。移動中ゆっくり寝られるでは。俺はPalmerston Nth.を出ると速攻寝て、気づいたらWellingtonの近くまで来てた。しかし、俺にはバスは物足らん。やっぱり、ヒッチの方がいい。

 Wellingtonは俺の思ってた通り大都会だ。町の中心部には高層ビルが建ち並ぶ。さすがは、NZの首都だ。今日、俺はYHAに泊まると決めていた。都会のaccommondationは高いのは知っている。そうなると、YHA member の俺はYHAを利用するのに越したことはない。それに、今までYHAに泊まったことないしな。バスの運ちゃんに駅で降ろされて、そこからシャトルバス($4)でYHAに向かった。俺はてっきり安くなると思ってたら、YHA割引が効いて$19。しまった。これやったらBPの方がよかった。もうYHAに泊まるんは止めよう。

 俺がWellingtonに来た目的は、そうMuseumに行くこととMt. Victoriaに登ることだ。これが終わればさっさとPictonに向かう。俺にとって都会に用はない。都会はAucklandで十分だ。早速、俺はNational Museumへ向かった。

 Museumは思ってた通りすごい規模だ。とにかく、ばかでかい。中もむっちゃ広いし。これで無料はお得。館内にはNZの自然、動物、マオリ文化、ポリネシアン文化等色んな物が展示されていた。俺は基本的にMuseumはあまり好きでない。途中で飽きてくるからだ。しかし、このMuseumは一応すべて見た。特に、マオリ、ポリネシアン文化、それに催し物広場のBrian BrakeのMONSOON(インド展)を中心に見た。ポリネシアン文化を見るとバヌアツを思い出す。まあ、メラネシアンとは少し違うが。ああ、またバヌアツに行きたいとまじで思った。インドの写真も実にいい。インドらしさがでている。改めてインドの奥深さを感じた。結局、このMuseumに3時間以上はいた。これは俺のMuseum記録だ。

 その後、Wellingtonの町をブラブラした。やっぱり、都会だ。中心部はAuckland以上かも。とにかく、人も多いし車も多い。俺がびびったのは電車が人々の輸送手段になっていることだ。仕事帰りの人が一斉にある方向に向いて歩いていて、俺は何かなっと思ったら駅に向かってた。Wellingtonには郊外と中心部を結ぶ鉄道があるでは。Aucklandはバスだけやったのに。

 このYHAは少し値段が高いのはネックだが、すぐ近くにMuseum、そしてNew Worldと中華食材屋があるのは便利だ。まあ、YHA自体もきれいし、今回はよしとしよう。しかし、もう二度とここには来ないし、YHAには二度と泊まらんやろう。やっぱり、値段が高いのがネックだ。

 10月16日

「Mt. Victoriaからの眺め」

 今朝やっと雨が止んだ。ほんまにNZは雨が多い。なんでや。同じドミのイスラエル人に聞くと南も雨が多いらしい。こんなに雨が多いとNZは水不足の心配がないやろう。俺は少し晴れ間が見えるまで、ドミでうとうとしてた。

このYHAはかなりきれいだ。元々、ホテルやったらしい。NZで色んなaccommodationに泊まったが、Tauranga のJust the Duck

s Nutsほど汚いところはない。今思えばよくも3ヶ月もいたもんだ。おかげで他のところがすごくきれいに見える。

 天気が回復すると、俺はWellingtonでのもう一つの目的、そうMt. Victoria登山に向かった。登山と言っても片道40分ぐらいか。当然、俺は小結サンダルで向かったが、雨上がりの山道はサンダルではきつい。このサンダルは雨に弱かったんか。しかし、このサンダルでなければかなりつらかった。

 Mt. Victoriaの頂上からの景色は最高。360

°のパノラマ。ここからの眺めでWellingtonは改めて都会だと感じた。ここはAuckland同様、坂の多い町だ。町の中心部はフラットだが、その外側は山で囲まれていて、山腹に家が建ち並ぶ。ただ、町の高層ビル街のすぐ近くに入り江があるのはいい。まるで横浜のようだ。Mt. EdenからのAucklandもよかったが、ここからのWellingtonもいい。よし、これで俺のWellingtonでの目的は終わった。もう南へ行こう。

 山を降りて、し海岸を歩いて、俺はもう一度Museumへ向かった。このMuseumはほんといい。特に、4Fがbestだ。ここのPacificのコーナーに行くと、もう一度South Pacificの国に行きたくなる。Cook islandは穴場かもしらんな。ナウルやキリバスもいいかも。NZの後、OZに行くか、もう一度South Pacificに行くか。悩むとこだ。

 Museumの後はWellingtonの町をブラブラしてた。俺はどちらかと言うとAucklandよりも Wellingtonの方がいい。町並みがかわいいし、何と言っても日本人が少ない。今日、2時間ぐらい町を歩いてて、数人しか日本人を見なかった。まあ、住んでる日本人は多いと思うがAucklandほどではないやろう。

 それから宿に戻り、何気なくロビーのそばのテーブルで本を読んでるとTaurangaで知り合った女の人に会った。彼女は以前Just the Duck

s Nutsに1,2泊して、今日OZから帰ってきたところ。話によるとOZも結構いいらしいが、日本人だらけとか。OZのワーホリは25歳までなので年齢層が低い。AucklandでAucklandにいる日本人は最悪やと思っていたが、俺の思ってた通り年齢層の低いOZではもっと最悪らしい。OZ中どこいっても日本人だらけのようだ。それと、日本人は臆病者なので固まって行動してる。これはNZでも一緒だが。こんな話を聞くと、俺がOZに行って周りから同じ日本人やと思われるのは嫌になってくるで、全く。

 10月17日

「winery飲んだくれツアー in Blenheim その1」

 今朝は快晴。俺の南上陸にはbest weatherだ。軽く朝めしを食って、シャトルバスでフェリーターミナルへ向かった。そう言えば今日は土曜日か。それで、こんなに団体さんが多いんか。Picton行きのフェリーはかなりでかい。クイーン宗谷、ニュー宗谷以上だ。バヌアツのAroara号に比べれば雲泥の差。ただ、俺は日本のフェリーのようにざこ寝できる2等室みたいなのがあると思ってたが、いすしかないのはショックだ。しかし、俺はWellingtonを出て速攻寝た。ほんまに乗り物で寝るのは俺の特技だ。

 約3時間後、Pictonに上陸。ついに俺は南の地を踏んだ。それにしても、いい天気。俺の南でのヒッチ第一発目にはもってこいだ。近くのパン屋でパンを食って、ヒッチ開始といきたいとこだが先客がいた。先客はカナダ人の野郎で、どうも彼はヒッチ素人のようだ。プロの俺から見るとオドオドしてるのがわかるし場所が悪い。俺より先にヒッチを始めて、俺がパンを食い終わってもなおかつ同じ場所にいた。俺はここはあかんでって教えてあげてもよかったが、この場所では敵同士。俺は彼より少し下流に歩いて、速攻車を捕まえた。乗せてくれたのはBlenheimに行くというおばあちゃん。俺の目的地はBlenheim。バッチリだ。

 俺がBlenheimに来た目的、そうwinery見学と、cherry pickingの情報集めだ。12月にはもう一度ここに戻ってpickingをしたい。銭以上にgolden kiwi fruitを食った俺としては、ここでwhite cherryを食わねば。white cherry のことはCoromandelで会った俊君が教えてくれた。

 おばあちゃんにBlenheimの町中で降ろしてもらって、BBHに載っているBlenheim BPに向かったが、BBHにはテントサイトありって書いてあるのに行くとなかった。これはルール違反だ。それと、日本人がほとんど。しかし、winery見学が目的の俺としてはチャリがfreeで借りられるここは魅力だ。今日は天気がいいしここにしよう。

 Blenheim周辺のここMarlborough地方はほんとにwineryだらけ。比較的温暖な気候はHawkes Bayと並んでブドウにはもってこいだ。NZ最大のワインメーカーとも言える“Montana”もこの地方に多くのgrape farmも持っている。俺はチャリを借りて、まず“Montana”に向かった。このwineryでは月―金でwinery tourをやっている。こういった試みをもつwineryはこの辺りでは多く、今日は土曜日なのでtastingだけだった。TastingできるwineとしてはChardonnay、Riesling、Sauvignon Blanc、Cabernet Sauvignon、Pinot Noirと一般的なところ。正直言って、俺はwine通ではないが、飲み比べてみると何となく違いがわかる。ここではlate harvest wine、いわゆるdessert wineも飲ませてもらったが、これはかなり甘ったるい。wineの相場として、大体$12〜$25ぐらい。

当然、俺は買う気はなかったが、受付のおっちゃんの目を盗んでは自分でグラスいっぱいつぎまくってた。とにかく、俺はtasting以上に思いっきり飲んだくれたい。ちびちび味わうのは俺のキャラクターに反する。

 次に訪れたのは“LAWSON

S DRY HILLS”。このwinery自体ひっそりしていて、なかなかgood。wineの種類はどこもいっしょ。まだ俺にはwineを飲んで、grapeの種類を当てるのは無理だが、甘口、辛口はわかる。今日は時間的にこの2軒しか行けなかったが、明日は6軒は行こう。

宿に戻って、俺はfree kayakをした。kayakをしたのは生まれて初めて。この宿の裏に川が流れてて、俺はドイツ人のカップルといっしょに試みた。川からの眺めというのもいいもんだ。のんびりとカモといっしょに川を下るのもいとおかし。しかし、川の上流に進むのは途中で嫌になってくる。よし、今度はsee kayakやな。それにしても、今日はほんとええ天気。こんな日が毎日続いてくれれば。

 10月18日

「winery飲んだくれツアー in Blenheim その2」

 全くどうなってんのん。今日も快晴。絶好のwinery日和。昼前までゆっくり寝て、wineryに行く前に少しIに寄り、俺が何気なくポストカードを買おうとしていると、うちの宿に来たそうな、それでいてwineryに行きたそうな女の人が受付に色々聞いていたので、感じのいい俺は彼女を宿まで連れて行ってあげ、いっしょにwineryに誘ってあげることにした。名前は幸恵さんで、なんと和さんの知り合い。偶然だ。俺は幸恵さんに、和さんが今Hastingsにいることを教えてあげた。

 それから、幸恵さんとwinery見学に向かったが、今日は風が強すぎる。特に、俺らが向かったRenwick方向はもろ向かい風。さすがの俺も少しこたえたが、お歳をめされた幸恵様はかなりつらそう。それに、けつがサドルにすれて痛そうだ。

 まず始めに行ったのは、“PONDER ESTATE”。ここからの景色は一面ブドウ畑で、ここはoliveも栽培している。winery自体もかわいい雰囲気。ここはwhite wine onlyだった。

 次は、“HIGHFIELD ESTATE”。ここは少しSpain風。丘の上にあるこのwineryからぼ景色はgreat。restaurantも経営しており、ゆっくり来るならここがいいかも。

 3軒目は“CLOUDY BAY”。ここは小ぢんまりとしていて、ここの受付のちびっ子はむっちゃかわいい。絶対、将来美人になる。ここではsparkling wineもtastingさせてもらった。うん、ここも雰囲気がいい。tastingした受付の横にはすぐwine樽があるし。なかなかgood。

 4軒目は“ALLAN SCOTT”。ここにはギャラリーがあった。ここもrestaurantを兼ねていて、雰囲気もgood。NZのwineryってどこもこうなんか。とにかく、おしゃれでかわいらしいところばかりだ。日本のwineryのイメージとは違う。

 5軒目は“CORBANS”。Hawkes Bayにもwineryをもち、Aucklandにofficeがある。雰囲気的には“CLOUDY BAY”に似ていて、受付のおばちゃんは少し恐そうだったが、色んなwineをtastingさせてもらった。

 最後は“CAIRNBRAE”。ここもrestaurantを兼ねていてギャラリー付。ここで1994年産のRieslingを今晩のために買って行った。

 理論的に考えると、同じところにこんなにwineryがあるが、土壌、気候が同じで、それにほぼ同じ品種を使っているっていうことは、味的にどこも似かよってるような気がするが。差をつけるとしたらyeastぐらいか。しかし、各wineryがoriginalのyeastを持っているとは考えがたいし。途中のwineryでそのことを聞いてみると、味の違いは醸造過程の違いとか。その程度の違いはごく微妙なような気がするが。うーん、ソムリエってのもええかも。幸恵さんも満足してくれたようやし、今日はこれぐらいにしとこか。

 夕方、幸恵さんと少しkayakをして、めしを食ってここにいる人たちと少し話した後、今日買ったwineを飲んだ。やっぱり、wineはコップでガブガブ飲む方が俺にはgood。雰囲気より量、質より量。これに尽きる。

 10月19日

「この度始まって二度目のバス」

 いつものNZに戻った。朝から今にも雨が降りそう。AM10:00頃幸恵さんといっしょに宿の人にtownまで送ってもらった。幸恵さん、また会いましょう。宿の人に聞くと、pickingは本格的には12月の第1週目ぐらいからだそうだ。

 さあ、ヒッチ。しかし、今日は大苦戦。そのうちに小雨が。やばい。結局、1時間半ぐらい待ってやっとRenwickまで来られた。雨はかなり強くなってきたが、なんとかHavelockまで来た頃にはどしゃ降り。俺は I で雨宿りし、ここのおばちゃんと少し話してたが、おばちゃんが言うには今日の天気はずっとこんな感じで、ちなみにNelson行きのバスはPM2:00に来るらしい。あと20分ぐらいでバスが来る。値段は$11。この前にYHAがあったが泊まると$15は取られる。ええか、バスにするか。この旅二度目のバス。

 それにしても、最近無駄金が多い。これはあかん。Wellingtonまでのバス代が$19、YHAが2泊で$38(BP1泊が$15とすると$8のloss)、Blenheim BPでは$14 / night×2(テントなら$10 / nightなので、$8のloss)、そしてこのバス代は$11。ここ数日で計$46のloss。これはあかん。テントなら5泊はできる。これから少しsaveしていこか。

 しばらくして、Nelson行きのInter Cityのバスが来たが、このバスはどこかのtour busやった。運転手のおっちゃんは、

「後からちゃんとしたバスが来るがこれに乗せてやる。」

と言ってくれたが、tour客は突然の客にみんなびびってた。おまけに、俺はバスに乗ると速攻寝てしまって、Nelsonでtour客に起こされた。ああ、情けない。みんな笑ってた。

 Nelsonに来た目的は、これからの旅に向けての買い物とe-mailのcheck、それにapple picking情報のgetぐらいか。懐中電灯、それに靴の修理が必要。懐中電灯は電池を換えてもあかん。豆球はOKやのに。Nelsonは思った以上にでかい町。やっぱり、日本人が多いわ。どうやらここには英語学校があるらしい。俺が I で紹介してもらったBPも日本人が多い。あまり話さんとこ。

 この宿はspaがあるのはgood。しかし、そのspaは屋外にあって今日は雨。俺は雨にもかかわらずここでテントを張った。ちょっとsave moneyしよう。やっぱり、俺にはテントが合ってる。しかし、長い間使ってなかったから少しかび臭い。

 10月20日

「雨、雨、雨 in Nelson」

 それにしても、雨がよく降る。今日は1日中降り続いた。こうなると俺のテントは所々雨が漏ってきた。これはまいる。

 今日は朝から忙しかった。まず、靴の修理。俺の臭いのしみついたワークブーツ。昨年末に上野のアメ横で買ったこの靴は、NZを歩きまくり、picking、pruning、それに何と言ってもバヌアツに渡った。新しいのを買ってもいいが、できればこの靴でこれからもNZを歩き続けたい。修理代は$20弱。かかとの所を埋めてもらうだけ。しかし、内側は自分が匂っても臭い。ここのおっちゃんにも一言断っといた。

 その後はe-mailのチェック。2週間ぐらいチェックしてへんからな。e-mailを見るためにある店に入ったが、俺のサーバーはch-chにあるので電話代はかかるのはしゃあないが、コンセントを用意した手数料とかで計$3.70もとりやがった。使ったのはたった2分で通話料は$1.70やったのに。ここには二度と来んぞ。

 それから、フィルムの現像をしようとしたが、やっぱりこの辺りは高い。ch-chに行くまで待とうかと思っていたが、あるpharmacyではsame dayで$13.50。よし、ここにしよう。

 昼間は一旦宿に戻って、夕方またtownに出かけた。まず、懐中電灯の修理。豆球、電池とも両方切れていた。バヌアツのジャングルでは毎晩使ってたからな。そして、写真を取りに行って、靴の修理屋に向かった。よし、俺のワークブーツが復活。しかし、内側はまじで臭い。これは1回洗わなあかん。

 今日1日でapple pickingについて色々聞いたが、一般的に時期は2月。BPはorganizeしていないので、自分からorchardに行かなあかん。そういう意味では、Hastingsの方がいいかも。

 夜は宿のspa。この宿にはspaとsaunaがあるのはgood。しかし、spaには水着が必要。こういうところはうっとおしいとこだ。やっぱり、温泉は裸で入らんと。それにしても、ここには日本人が多いな。最悪だ。俺からは話しかけんとこ。spaでいっしょやったEnglandの老夫婦やEngland、Germanyのカップルと話してる方がいい、もう、日本人にはうんざりだ。

 それにしても、今日の雨はすごかった。こんなに降ると明日もやばいな。俺のNelsonでの予定は終わったが、雨が止まんことにはここを出られん。よって、もう1泊。早く、ここを出たい。頼むから止んでくれ。あっ、そうそう。Nelsonの靴屋にも横綱サンダルがあった。さすがは横綱だ。しかし、小結はあまり見かけんな。

 10月21日

「長期滞在の日本人」

 朝起きてびびった。快晴やん。昨日の雨がうそのようだ。雨が止むと俺にはすることが。そう、テントの中を乾かさないと。この2日間の雨で中がかなり湿ってきた。これで風を通さないとかびだらけになる。幸い、この辺りは湿気が少ないので、テントに風を入れるだけで十分乾く。この作業のために午前中を費やした。

 昼前から少しNelsonの町を散策した。Nelsonは海に面したきれいな町。周りは山に囲まれ、規模的にはTaupoぐらいかな。俺は町の少し外れにある丘に登ろうとそれに向かってひたすら歩いて行ったが、雨上がりの山道は俺のサンダルではつらい。よって、途中で断念した。

 もうNelsonは十分。俺の性格上、同じ所に何日もとどまるのはがまんできん。俺のテントも乾いたし、明日こそといきたいところだが、今晩また雨が降ってきた。頼む、止んでくれ。もうNelsonは十分。

 ここの宿にspaがあるのはgoodだが、なんでこんなに日本人が多いんや。長期滞在、exchange者が多いだけに、この連中の周りの空気はよどんでいる。exchangeしてる連中は6人もいる。なんでこんなに日本人がいる所には日本人が集まるのか。俺はテントサイトがあるってだけで来たのに。exchangeの目的は色々あるやろうが、いわゆる居候やろ。それやのに、こいつらが場所を陣取って一般の客が肩身の狭い思いをしてるのはおかしいやろ。ほんま頭に来る。こんなところまで来て日本を持ち込むな。周りの客が迷惑してんのがわからんのか、ドあほ。俺らがめしを食ってる最中にそうじを始めるのは、まあいいとしても、一言俺らに断れ。お前らが礼文に来たら速攻クビじゃ。そういう意味でも早くここを出たい。頼むからお前ら俺に話しかけるな。お前らと話すんやったら、英語の勉強してる方がましや。Queenstownに行ったらどうなるんやろ。日本人だらけらしいからな。俺は今まじでむかついている。

 10月22日

「Abel Tasmanに方向転換」

 ここを出るかどうしようか。朝から雨。雨が止むと晴れてくる。わけわからん。この宿にはいたくないが他に移るのも面倒臭いし。そんなことを考えているうちに、晴れて来たので俺はここを出ることにしたが、テントをたたみ始めるとまた雨が。俺はしばらく雨が止むのを待った。

 宿を出る時に、この宿に泊まっていた日本人カップルがGolden Bay方面に行くと言うので、もし俺が道端でヒッチしてたら拾ってくれと頼んだ。ヒッチを開始したんはいいが、Nelsonぐらいの町になると止まってくれる人は少ない。北より南の方がヒッチは難しい気がする。なんせ車の数が圧倒的に少ないからな。俺はヒッチポイントを変えたりしてしばらくするとまた雨が降ってきた。やばい。とその時、宿にいた日本人カップルが俺を拾ってくれた。助かった。

この2人にMotuekaまで乗せてもらい、そこからAbel Tasmanの近くまで来たが、突然また激しい雨が。この辺りはかなり寒く、峠付近はまだ雪が降っている。俺は凍えそうで、もう泣きそうやった。その雨の中、Marahauへ行くという女の人が止まってくれ、俺は方向転換してMarahauへ行くことにした。

 MarahauはAbel Tasman National Parkの拠点の町。町というよりは村だ。俺はここのBPにテントを張らしてもらって、少し寝てからAbel Tasmanをトレッキングした。トレッキングと言っても2時間ぐらいか。南ではやっぱり、トレキングやろ。とにかく、原生林たるものがいっぱいある。俺が歩いてる時はちょうどlow tideで、海岸沿いもなかなかlovely。途中で俺は野生のキーウィらしきものを見た。羽がない鳥だ。しかし、こんなところにキーウィがいるのか。Abel Tasmanはsea kayakingやな。とにかく、疲れたのでこれぐらいにしとこか。

 宿に戻るとかなりの人がいた。日本人は俺だけでよしっと思ったが、みんなドイツ人やん。そうなると、みんなドイツ語で話す。俺には何言ってるかさっぱりわからん。それと、俺は今日ここに来るつもりはなかったので食い物を買ってない。しまった。この周辺に店はないし、近くにtourist向けのcaf

éがあったが高そうや。米をたまたま持っていたので、とりあえず米を炊いて、あとわさび、お茶漬けの素を持っていたので、今晩はわさび茶漬けにした。やっぱり、非常食は必要やな。

 10月23日

「もう貝三昧 in Golden Bay」

 寒い。寒くて寝られんかった。朝晩の気温は5℃を切っている。うわさによればArthurs Pass周辺は雪で通行止めのようだ。1週間後には俺はこの辺をトレッキングしたいのに。とにかく、南島はまだ寒すぎる。まいったな。

 さあ、ヒッチといきたいところだが、車なんか通らんやん。Marahau villageまで歩いて来ても車は通らん。やばい、と思ったら1台の車が。俺をpick upしてくれたのは同じところに泊まっていたオランダ人で、運のいいことにむっちゃ感じのいいおっちゃん。なんと、俺と同じ方向に行くらしい。それに、俺が今日泊まろうと思っていた宿まで送ってくれた。ありがとう。

 途中のTakakaに行くまでの峠からの景色はexcellent。Takakaは結構穴場かもしらん。俺は昨日のこともあったので、オランダ人のおっちゃんといっしょにTakakaで買い物しといた。

 俺がここGolden Bayにきた目的、そうチャリでFarewell Spitに行くためだ。今日はGolden BayでのTakakaに次ぐ町、Collingwoodから10kmほど北に行ったPakawauという小さな町のInnlet BPに泊まった。BBHにはテントサイトありと書いてあるのに、ここの人に聞くと宿のすぐ横の川が増水してて、芝生に圧力をかけると水が沸き出てくるから今日はあかんと言われた。よって、ドミに泊まることになったが、そうなると1泊$16。明日チャリを借りるとするとtotalで$42必要。俺はテントサイトがあると思って、今日銭をおろさなかったが、銀行があるのはこの辺りではTakakaのみ。しまった。財布をみると$45しかない。よし、ぎりぎりセーフ。ここにするか。ただ、ここを出る時は大きな町までは絶対ヒッチしかない。どんなことがあっても。なんせ持ち金がない。宿の人曰く、平日にここまでヒッチで来たのは奇跡に近いらしい。週末はtouristだらけらしいが。

 今日も雨が降ったり晴れたりの天気。それに、ものすごい風。なんでこんなに雨が多いんやろう。今日の新聞を見ると、今年のNelsonは日照不足で、リンゴ等果実にかなりの被害がでてるらしい。確かに、NelsonからMotuekaまでは、すごい量のapple farmだ。うーん、2月のapple pickingが心配だ。おまけに、うわさ通りWest coastは雨ばかり。雨で俺の予定が変わるんはまじでむかつく。

 PM3:00ぐらいから俺はblue light penguinが見えるというところに向かったが、penguinはおろか人もいない。そして、徐々にlow tideになってきて、俺は宿で借りたバケツをもって潮干狩りをした。これにはびびった。おびただしい量のcockleだ。俺はバケツ満たんにcockleを取ったんはいいが、果たして全部食いきれるやろか。まあ、めし代はこれで浮いたな。

 さあ、どうやって料理しよう。ここの宿の人やEnglandの夫婦からは蒸したらと言われた。彼らが言ったように貝って水なしでええんや。勝手に自ら水を出してくれる。それに料理する前に塩水に漬けとくと、貝が勝手に砂を出すと教えてくれた。うーん、色々ありがとう。

 まず、俺は蒸した貝をそのまま食った。Oh、yummy !!次にスープ。スープはちょっと失敗。汁の底に少し砂が貯まってた。しかし、味はgood。Englandの夫婦は俺にごはんをくれたが、貝だけで腹いっぱい。200コ近くあったんちゃうか。あかん、食いすぎ。その上、皿にいっぱい残したのでこれは明日の朝やな。たぶん、明日の晩めしも貝やろう。もう貝三昧。ああ、腹いっぱいで動けん。貝で腹いっぱいなんて、生まれて初めてや。

 10月24日

「風が舞うFarewell Spit」

 俺のドミにはKoreanの女の子とEnglandの女の子もいっしょにいたが、2人のいびきはすごかった。こういう時はテントがいいとつくづく感じる。

 今日は快晴。Lovely weatherとはまさにこのことだ。雲一つなく、空は青々としている。やっぱり、天気のいい日は気分的にも気持ちがいい。俺は予定通りチャリを借りることにした。

 俺の行き先はFarewell Spit。ここから10kmほど北の南島の最北端のところだ。今日は天気がいいのでチャリにはばっちりだが、問題は風。ここでは西から東にかなり強い風が吹いている。礼文のやませのように強くて冷たい。この辺りの木が傾いているのを見ると、いつもこれぐらいの風が吹いているのだろう。

 宿を出て1時間ぐらいでFarewell Spitのparkingに着いた。ここからは歩かなあかんが、人が入れるのは3,4kmぐらいまで。そこから先端に行くにはツアーに参加せなあかん。俺は行けるとこまで歩くことにした。

 今日はだいぶましみたいだが、うわさ通りの風の強さ。この辺りは砂浜なので、風とともに砂が飛んでくる。それに、先端方向は砂ではっきり見えない。

俺はしばらく歩き続けたが、途中引き返して反対側の砂浜へ行くことにした。

いざ来てみるとすげえ砂浜。ひたすら砂onlyで、それにすごい風。そのため、きれいな風紋ができている。砂浜は俺の足跡のみ。その他には何もない。うーん、絵的にはまずまずかな。

 それから、道に迷って気付いたら、sheep farmの真ん中を通って元のparkingに来てた。ここまでで、2時間半ぐらい歩いた。これにはさすがの俺もかなり疲れたが、夕暮れまでにはまだ時間がある。よって、Wharariki beachに行くことにした。

 このbeachまではup downありのダートコース。これはかなり足にこたえる。parkingに着くと、ここからは20分ほどのhill walk。いざ、beachに着くとまたもやすごい風で、Farewell spit同様砂が舞っている。とにかく、この辺り一体が砂浜。風がなければ最高なのだが。

 その後、俺はヘトヘトになりながら、逆風の中宿にたどり着いた。しかし、俺にはやることが。そう、shell fishingだ。cockleがただで食えるんやから。まじでこの量は半端やない。たぶん、この辺りのcockleを俺1人で毎日食い続けても食い干すのに10年はかかるやろう。それぐらい潮がひくとうじゃうじゃcockleがいる。昨日同様今日もバケツ一杯cockleを取り、まず蒸して中身を取り出して、バター、にんにく、こしょう、醤油で炒めた。もう一品はcockleのスープ。昨日の教訓をいかして、中身だけ使ってスープにした。しかし、2日続けて、晩めしが貝だけというのはさすがにつらい。今日はあまりうまいとは思わんかった。もうしばらくの間、貝はいい。ほんまにいい。見るのも嫌だ。

 10月25日

「今日のヒッチは一生忘れへんやろう」

 今日ほど、ついてると思った日はないんちゃうか。去年ガンガーで体を清めてほんとによかった。

 今日もGolden Bay周辺は朝からええ天気だ。俺の今日の目的地はWest coastのPunakaiki。距離にして約370km。おそらくこの旅始まって以来のheavy級のヒッチになると予想していた。よく行ってMurchison、最悪はTakaka。たぶん、Motuekaに今晩泊まることになるやろうと心の中ではそう思ってた。

 今朝、この宿を出ようとすると、いっしょに泊まってたドイツ人のキャサリンが、

「いっしょに車に乗って行けば。たぶん大丈夫と思うよ。」

と言ってきた。宿の人もそう言ってくれた。というのも、昨日までここに泊まってたEnglandの夫婦が今日Pictonに行く際に、キャサリンをpick upしにここまで来てくれるようだ。おお、もし俺も乗れたらlucky。一気に90km近く距離を稼げる。AM10:30ぐらいになってこのEnglandの夫婦がやって来て、俺のことを言うと、

「No problem。」

それも、MotuekaからRichmondの間にあるwineryに寄るにもかかわらず、わざわざ俺がヒッチしやすいRichmondのintersectionまで乗せてくれた。なんて親切な人たちだ。話によると彼らはよくヒッチしている人間を乗せてあげるようで、俺にヒッチするなら行き先を書いたボードを持つようにと忠告してくれた。ほんとに助かりました。気をつけてWellingtonに戻って下さい。

 さあ、ここからが問題。まず、隣町まで行くという車はすぐ捕まったが、問題はそれから。その後の2時間ぐらいが苦労した。1台も止まってくれへん。まだ北の人の方がよかったような。BlenheimといいNelsonといい、ヒッチには苦戦の連続。

 その後、なんとか1台止まってくれたが、この2台で稼げた距離は30kmほど。この時でもうPM4:00近くになっていた。やばい。この辺りは何もない。もし、車が捕まらんかったらやばい。その上、車が通るのは5分に1台ぐらいのペース。俺は予定を変更して、10kmほど先のintersectionまで重い荷物を背負って歩くことにしたが、途中から山の中に入っていった。この坂はつらい。昼めしはビスケットしか食ってないし。俺は人生の危機を感じた。

 しかし、その時。ch-chに帰るという若者3人組が止まってくれた。ラッキー。彼らは見るからにヤンキー。運転してた女の子は赤毛で見るからにパンク。野郎2人もそんな感じで、車もいかにも盗難車って感じの車。しかし、すごく感じのいい青年たちだ。

 West Coastに近づくにつれて、予想通り天気が悪くなってきた。俺は予定を変更して、彼らといっしょにch-chに行こうかとも考えた。しかし、ch-ch行きのintersectionでわざわざwest coast方向まで来て俺を降ろしてくれた。彼らにまじで感謝だが、時刻はもうPM6:00。何もない山の中で小雨も降っている。それに、交通量も少ないし。これはさっき以上にやばい。車が通りすぎるのにどれぐらい待てばいいんやろ。

 とりあえず、しょんべん。俺は少し山に入り、しょんべんしようとすると1台の車が来る音が。俺はしょんべんを途中で止め、ジーパンのチャックを開けたまま道端に走って言った。なんと運のいいことにその車は止まってくれ、Westportまで行くとのこと。ラッキー。WestportからPunakaikiは50kmほどあるが、今日は時間が遅いのでWestportに泊まることにしよう。

 俺を乗せてくれたのはロンドンの若者2人。ついさっき、片一方の彼女が降りたばかりとか。彼らも俺に向かって、運のいい奴だと言ってた。俺もそう思う。この2人はなんしか陽気。ほんまに助かった。今日は2組の若者に助けられた。今どきの若者も捨てたもんやない。日本人もそうであってほしいが。

 Westportに着くと近くの宿を探してテントを張って、速攻パブに行った。もう今日はビールしかないやろう。地ビールの“Miners”のdarkを一気にあけた。うまい。Draughtの方はいまいちやったが。

 今日のヒッチは一生忘れへんやろう。改めて考えると、やっぱりヒッチはつらい。NZは車が必要や。ほんと、そう思う。

つらかったヒッチ、ベスト5(10/25 現在)

1、Pakawau−Westport    (10/25)人生の危機を感じた

2、New Plymouth−Auckland (8/17) 車8台をヒッチ

3、Auckland−Tauranga    (10/6) 3人でのヒッチ

4、Blenheim−Renwick    (10/19) 車が止まってくれない

5、Rotorua−Taupo (8/10) 雨の中のヒッチ

ヒッチの走行距離、ベスト5(10/25 現在)

1、New Plymouth−Auckland (8/17) 約380km

2、Pakawau−Westport  (10/25) 約320km

3、Turangi−Wanganui     (8/14) 約220km

4、Tauranga−Auckland (6/25、6/28、10/6)約205km

5、Hastings−Palmerston Nth (10/12) 約150km

 10月26日

「NZ第2の秘境、Punakaiki」

 今日は朝から雨が降ったり止んだり。今日の俺の目的地は50kmほど南へ下ったPunakaiki。Punakaikiに行く目的はTe Nikau Re Treatに行くこととPancake rocksだ。Te Nikauはカナダ人のKellyが俺にrecommendしてくれたところ。彼女とはTaurangaでいっしょにpickingしたが、もうカナダに帰ってしまった。俺はKellyと約束したことがあって、

「俺がTe Nikanに行って、オーナーにKelly宛に手紙を書いてもらったるから楽しみにしてて。」

と伝えてある。KellyはこのBPで2ヶ月半もexchangeしていた。Kellyが2ヶ月半もいたところとはどんなとこやろう。

 West portを出る前に同じ宿に止まってた日本人の女の子にPunakaikiまで乗せてもらうことにした。ラッキー。しかし、うわさでは聞いてたが、West coastは雨が多いんやろう。この辺りの植生はまさしくrain forest。まるで熱帯のジャングルのようだ。

 やがてTe Nikauに着き、このBPを見ると唖然とした。なんじゃ、ここは。ジャングルの中やん。ジャングルの中にポツンとofficeとhutがある。とにかく、すげえところだ。どうやってこの建物を作ったんやろう。もう一つ俺がびびったのは、TaurangaでいっしょだったEnglandのMoragがここにいた。またもやピッキング戦士との再会。正確には、彼女はpackingだが。彼女はPunakaikiを気に入ってここでもう3ヶ月も働いている。確かにここははまればはまるかも。Kellyがここを気に入ったのもわかるような気がする。Fletcher Bayに次ぐ第2の秘境と言ってもいいだろう。

 俺が残念だったのは、ここのオーナーが今はいなかった。休暇をとってch-ch

に遊びに行っている。まあ、しゃあないな。Kellyとの約束を果たせないが心残りだ。

 昼から俺はここのfree bikeでPunakaikiの町へ向かった。しかし、町どころではない。スーパーも銀行も何もない。一軒飲み屋らしきものがあって、そこから少し南に下ると I があり、その横のcaf

éが少しグロッサリーも売っている。ほんまにすごいところだ。Punakaikiの人々はたぶん50km南のGreymouthまで買い物に行くんやろう。ここはWest coastの穴場かもしらん。

 ほんとは、俺はここに2,3泊するつもりやったが、もう今日1日で十分かも。俺は食料を持ってない。それに、洗濯せな服がない。ちなみに、俺の着てる服は今日で3日目だ。問題は何と言っても食料。Golden Bayでは貝を食ってて助かったが、昨日West portに着いた時、店はすでに閉まってた。Punakaikiでは買えると言っても缶詰やラーメンのみ。e-mailも送らなたまってるし。バヌアツのジャングルなら食い物に苦労せんが。う−ん、もう少しここにいてもいいが、明日出よう。

 Pancake rocksはまじでexcellent。まさしくPancakeのようだ。この辺りの岩は奇妙な形のものばかり。とにかく、波が日本海のように荒く、その荒波によって作られた岩々。Pancake rocksもさることながら、blow holesもすごい。波が打ち寄せてくると岩々にはさまってできたholeから潮を吹き出す。俺の心残りは、少しベタだが、Pancake rocksを見ながら、俺がパンとケーキを食って、ロックを踊っている絵が撮れなかったことだ。この絵が絵的に1枚ほしかったのだが、肝心のパンとケーキがない。ここのcaf

éで買うとかなり高いし。

 夕方このBPの近くのbeachに行ってみたが、ほんとに色んな形の岩だらけ。Punakaikiはrain forestとstrange rocksで囲まれたところと言ってもいい。とにかく、すごいところ。来てよかった。

 10月27日

「$3.00BBQ in Greymouth」

 昨晩からすごい嵐。天気予報通りすごい。まさに暴風雨。

 朝になっても雨は止まない。俺は迷った。もう一泊ここでするか、Greymouthに行くか。今日のヒッチはおそらく無理であろう。しかし、テントサイトのないここではもう1泊するよりもバスでGreymouthに行った方が安いであろう。俺がGreymouthに行く目的は単にe-mailを出すためだけ。それと洗濯か。結局、悩んだあげくGreymouthに行くことにした。

 このTe Nikauは雰囲気的には長野のカナディアン ファームに似ている。

 周りは森で、ポツンと山小屋がある感じだ。もう1泊してもいいのだがすることがないし、なんせ俺は食料を持ってない。ここでもインスタントラーメンは売ってくれるが、ここ最近ろくなもん食ってないので、久しぶりにちゃんとしためしを食いたい。それにしても、ここで今働いているKevinやMoragはほんとに心からPunakaikiを愛しているのがわかる。

 昼すぎに雨が小降りになって、俺ともう1人の野郎をKevinが I まで送ってくれた。時間的にちょうどGreymouth行きのバスが来る。俺はバスが来るまでヒッチを試みようとしたが、この野郎がch-chまで行きたいと言うので、俺はヒッチを彼に譲ることにして、俺はバスで行くことにした。旅始まって以来3回目のバス。しゃあないな。ただ、このバスの運ちゃんはむっちゃ感じが悪かった。

 GreymouthはGreymouth−ch-chを結ぶトランツ アルパイン号で有名なところ。町自体は小さなもんだ。俺は I を訪ねて、テントサイトのあるNoah ArkというBPに行くことにしたが、ここがヒット。今日のこの天気じゃテントは無理だが、近くのRail way hotelで毎晩$3.00でBBQがある。その上、近くにビール工場もあるらしい。なんや見所あるやん。よって、俺はここに2泊することにした。

 BBQはソーセージ、パン、野菜、いものサラダが食い放題。とにかく、俺は野菜が食いたい。その上、BBQと言えばビールやろう。しかし、俺は考えた。明日はビールがビール工場でたらふく飲めるしな。皿にソーセージ2本を入れてくれ、あとはself service。俺はなるべく炭水化物系はおさえて、タンパク、野菜を重視にした。炭水化物を取ると腹がふくれる。しかし、4皿目でビールを飲んだのが失敗。ビール好きの俺には目の前の$2.10のビールにがまんできんかった。正直、4皿目までよくがまんしたものだ。ビールを飲んでから急に腹いっぱいになってきた。しまった、俺としたことが。

 宿に帰ると俺にはすることが。そう、e-mailだ。かなりの返事を書かなければ。正直、最近e-mailを書くのが面倒臭くなってきた。これにかなり時間が取られる。しかし、世界中のみんなが好意でe-mailをくれるし、それに俺のe-mailを楽しみに待っている人がいると思うと、やっぱり書かなければ。結局、5時間ぐらいかかって20通ほど仕上げた。これには、さすがに疲れた。

 10月28日

「飲み放題の“MONTEITH

S”brewery in Greymouth」

 おお、ラッキー。この宿はfree breakfastでは。まあ、おかずはないが、パンは食い放題。バター、はちみつ、シロップ、ジャム。飲み物はコーヒー、紅茶、ミルク。なかなかいかすね。部屋はすべて動物の名前になってて、俺が泊まった部屋は羊。シャレてるね。

 ビール工場に行く前にe-mailを出さなければ。この宿でも$2.00/10minでできるが、机の裏が複雑でこりゃ無理だ。libraryに行ってみたが、受付の人は仕組みがわからんので、他に行ってくれと言われた。俺がlibraryで紹介されたcaf

éに行くと、ここのおばちゃんたちも、

「あなたのlap topをどうしたらええかわからない。」

と言いだしたので、俺は、

「すべてわかるから俺に任せてくれ。」

と頼んだら、笑顔でOKとのこと。ちょうど、ここのMacの横にpower pointとphone connectorがあってラッキーだ。俺は10分のところを20分ぐらい使ったが、料金は10分使用と同じ$2.00だった。なかなか感じのいいおばちゃんたちだ。

 Greymouthの町自体は小さなところだが、川に面していてなかなかかわいい町だ。ここは何と言ってもTranz Alpineだろう。そのため町の中心部に駅がある。俺も明日Arthur

s Passからch-chに入って、この列車に乗るため1ヶ月後にここに帰って来るつもりだ。この町は昔炭坑があったのか。そんな雰囲気が残っている。

 昼から徐々に天気が回復したところで、さあビール工場。ここは、地ビール“MONTEITH

S”を作っているところ。今日の見学に参加したのは同じ宿に泊まっている者ばかり。まあ、見学としてはmoltに酵母を添加して発酵させ、あとはpackingというおきまりのコースだが、ビール通の俺としては工場見学の後のtastingしか頭にない。やがて、tastingの時が来た。種類としてはLager、黒ビール、DB、それにTuiに似たやや甘口のビールと、あと一般的なDraughtがある。残念ながら、アルコール分6%の冬期限定はもう時期が遅かった。さあ、飲むぞ。

まずは、Lagerから。うーん、うまい。MONTEITH

Sのビールは、比較的濃厚でコクがあってうまい。どちらかと言うとBudやHeinekenのようなlight系と違って、飲みごたえあるって感じだ。俺にとってDraughtはいまいちだったが、黒ビールはまずまず。とにかく、ここは飲み放題。俺はグラスに10杯は飲んだ。幸せだ。Greymouthは軽く通過するつもりだったが、$3.00BBQ、ビール工場、それに宿のfree breakfastと穴場だらけだ。俺はもう7,8杯は飲めたが、みんな帰ると言いだしたので帰ることになった。うーん、もったいない。West Portで軽くグラス2杯のビールを飲んだ以外は、Hastingsで和さんたちと別れて以来飲んでいなかっただけに今日はかなり満足だ。絶対、また来よう。

 今朝、俺はテントに移った。昨日までの雨のため芝生はぬかるみまくっている。このWest Coastでは川が氾濫したり、通行止めになった区間もあるようだ。俺のテントもここ最近の雨のおかげで少々カビ臭くなってきた。一度どっかで洗わんとあかん。ああ、今日は満足。正直、まだ飲み足らんが。

 10月29日

「俺を救ってくれたドイツ人」

 昨晩からまた激しい雨が。やばい。俺のテントの中は少し湿ってきた。それにしても、すごい雨に風。それに、雷も。

 朝になっても天気はよくならない。もう1泊ここにするか。ここのおばちゃんに今日の天気のことを聞くと徐々によくなるとのこと。よし、おばちゃんを信じよう。俺は急いでfree breakfastを食って荷物をまとめた。

 宿を出てヒッチを始めると激しい雨が。これがまたいっこうに止む気配なし。まいった。雨は強くなる一方。おばちゃんを恨んでもしゃあないがな。さらに、だんだん寒くなってきた。宿に戻るかどうするか。と、その時。一台の車が手を振りながら止まってくれた。おお、フランクだ。MarahauとPunakaikiで一緒になったドイツ人のフランクだ。おおー。フランクはFox Glacierに向かうというが、俺もこの雨じゃ途中で降りるのも嫌だ。よって、予定を変更してFranz Josefに行くことにした。そうなると、当初の予定のArthur

s Passでトレッキングするためにはまた戻らなあかん。このままWanakaの方へ行ってもいいが、一度ch-chに行って、俺のかばんの中に入ってるnew小結、横綱サンダル、大量の金鳥の蚊取り線香、バヌアツの水中眼鏡等をJTC ch-ch支店に置きに行きたい。なんしか、じゃまでしゃあない。

 一応、俺は毎晩、翌日以降の予定を立てるが、ヒッチ次第でかなり予定が変わるので困ったもんだ。まあ、それがおもろいと言えばおもろいが。とにかく、今日はすごい雨。これは、テントは無理だ。Franz Josefに着いても、止む気配はないし。I でフランクに降ろしてもらって、俺は珍しくYHAに止まることにした。テントサイトが無理な今日はドミに泊まるしかない。ドミの値段はYHAもBPもいっしょ。YHAとテントサイトありのBPは隣り同士なので、明日雨が上がったらBPに移ろう。フランクも予定を変更してここに泊まることにしたようだ。

 俺は晩めしに久しぶりに米を炊いた。米を食うのは1週間ぶり。やっぱり、日本人は米やろう。たまに食う炊きたての米は涙が出てくるね、全く。俺が涙を浮かべながら米を食ってると雨が止んできた。そして、俺はうれしさのあまり外に出ると、なんとすばらしい景観が。3,000m級ではあるが山々の頂きが姿を現した。おお、ネパール以来だ。こんなに美しい頂きは。海もいいが山もいい。やっぱり、山には雪が必要。うーん、俺は祈った。このまま明日も雨が止んでくれ。明日は念願の氷河を見に行く。この辺りの氷河は何百年という長い歴史を持つ世界でも有名なところ。氷河を歩くツアーもあるが、俺には銭を払ってやるactivityにはあまり興味ない。だから、Queenstownのバンジーもたぶんやらんやろう。

 10月30日

「glacierって青いんや」

 まいった。また雨や。ほんま天気予報はあてにならん。これやったらBPのテントサイトに移られへん。しゃあない、YHAはあまり好きではないが、ここには珍しく日本人は少ないし、フランクとも仲良くなったしもう1泊しよう。とにかく、この辺りは雨が特別多い。年間降雨量は東京が約1500mm、Aucklandが約1000mmで、この辺りは約5000mm。今朝もGreymouth方面は青空なのに、この辺りだけ雨が降ってて山の方は霧だ。

 昼前に雨が止み視界がよくなり始めたので、俺はglacierの方へ向かった。この辺りには初級から上級までのtrackがあるが、この天気と昨日までの雨を考えると山道は止めた方がbetterか。俺は少し悩んだが、山の上の方からglacierを見るより真下から見た方がスケールのでかさがわかるかなと考え間近で見ることにしたが、昨日の雨のため途中から通行止めだった。しまった。よって近くの展望台からglacierを見た。

 とにかく、glacierはすごいスケールだ。山と山の谷間にずらっと氷の川ができている。glacierって青いんや。てっきり真っ白と思ってた。これは上から見てみたいな。うーん、もう1泊するか。どっちみちGreymouthに戻っても$3.00BBQを食うだけで特にすることないし。ただ問題は天気。もし明日晴れたらもう1泊しよう。BPに移って、テント張って。しかし、昼からまた天気が悪くなってきた。

 それから、villageに戻って、少し I を訪ねてFranz Josef Glacierのビデオを見てた。こりゃ、銭があったら、heli hikeやな。空から見るとものすごいわ。Punakaikiといい、ここといい、West Coastは見所あるで。これで雨がなければ最高なのだが。

 10月31日

「ROBERT POINT TRACK in Franz Josef」

 今朝もすっきりしない天気。全くどうなってんだか。雨が降ってるのはこの辺りだけ。昨日よりはまだましか。よし、もう1泊するか。今日こそはテントサイトに移ろう。よって隣りのBPのテントサイトに移ることにした。

 昨日、俺はglacierを生で見たが、これを間近で見たくなったので、すっきりしない中“ROBERT POINT TRACK”に行くことにした。villageから行くと往復7.5時間のコース。当然、俺は途中のparkingまでヒッチ。まあ、妥当なところだろう。

 さあ、久々の本格的なトレッキング。Abel Tasmanでは2時間ぐらいやったので、トレッキングとしてはTongariro以来か。ここ数日の天気のため、小川からもかなり水があふれだし、道はかなりじゅくしてた。それに、岩の上を歩く道のりもかなりあったので、この天気じゃつらかったのが正直な意見だが、通常2時間半かかるこのTrackを俺は1時間半ぐらいでいけたのだから、俺の体力はかなりのもんやろう。帰りに会った宿に泊まってた連中も俺の体力にびびってた。

 ROBERT POINTからのsceneryはbloody awesome!!これはすごいわ。これが氷河か。所々、氷が鋭角に突き出てて、何と言ってもダイナミック。上から下までずらっと氷。日本では見られんやろ。運よく俺が着いた頃には、山の頂きも一瞬ではあるが姿を見せ、最高のsituationだ。やっぱり、glacierって青っぽい。所々、土で黒くなってるのは別として、ほとんどが青っぽい。その上をツアー客が歩いてた。氷の上を歩くツアーも考えたが、こうやって外から氷を見るのもええやろう。うーん、満足だ。これで快晴なら問題ないがこれだけでも十分だ。

 帰り道はまた雨が降ってきた。それにしても不思議だ。雨が降ってるのはこの辺りだけ。どういう仕組みになってるんやろう。俺は雨が本降りになるまでにparkingに着いて、運よく車を捕まえてvillageまで送ってもらった。結局、山々の頂きをきれいに見たのはここに着いた日の夕方の一瞬だけか。まあ、あとはMt.Cookからやな。氷河が目の前で見られたし、明日はGraymouthに戻ろう。

 11月1日

「再びGreymouth」

 このBPにspaがあるのはgood。しかし、少し汚いかな。まあ、Just the Duck

s Nutsで3ヶ月近く過ごして、バヌアツで5週間いた俺にとっては全然きれいが。

それにしても、よく雨が降る。今日も今にも雨が降りそうで、かわいそうなのはフランク。heli hike待ちの彼にとっては、天気にならん限りどうしようもない。なんとかすこしだけでも晴れてほしいが。そのフランクとも今日でお別れ。彼には色々世話になった。ありがとう、フランク、また会おう。

 さあ、ヒッチと行きたいところだが、しまった。時間が30分遅かった。大体accommodationの check-out はAM10:00。そうなると、遅くてもAM9:30にはヒッチポイントに立たなあかん。こういうaccommodationしかない町はその時間を逃すと絶望的。それに、GreymouthからQueestownに向かう車は多いが、逆はかなり少ない。しまった。それと、ヒッチをしようとするもう1人の奴が。そう、同じテントサイトに泊まったScottishだ。彼はテントを乾かしてた分、俺より遅くなって、ルール上彼は俺より下流に行かねばならない。しかし、この寒い中ヒッチ、テント生活をしてる俺らには、敵というよりも仲間意識の方が強い。俺は、

「もし、俺がでかい車をgetできたら、お前を拾ってやる。」

と約束した。ただ、ほとんどのtouristや地元の人はこんな時に、こんなところでヒッチをしているあほが2人おるって目で俺らを見てた。悔しいがその通りだ。

 俺はヒッチをする前にAucklandで何回か会ったことのあるかずやさんに会った。ほんまに偶然で彼もびびってた。NZでは人と偶然会うことがまじで多い。不思議な国だ。

 さあ、ヒッチ開始。案の定、時間が遅すぎて車さえ通らん。しまった。これはやばい。途中、フランクがわざわざ俺の様子を見に来てくれて、

「相変わらず、お前はstupidやな。とにかく、Good luck!!」

と励ましてくれた。しかし、2時間経ってもだめだ。それに、雨が降り始めた。やばいと思った時、一台の車が。さっき通りすぎたEnglandの女の子2人が俺をpick upしてくれた。話を聞くと、どうやら2人のうちの1人が背中を痛めたようで、病院を探しに隣り町まで行ったが休みで、一旦ここに戻ってきて、これからGreymouthの救急病院に向かうところだった。おいおい、俺を拾ってる場合やないで。しかし、なんて俺はついてるんや。それと、途中俺がScottishのことを言うと彼もpick upしてくれた。親切な女の子たちだ。しかし、このScottishはだめだ。車の中では態度がでかいし寝るし。同じヒッチハイカーとして全く恥ずかしいで。途中、Greymouthで彼女たちと一緒に病院に寄って、町中で降ろしてもらった。“Thanks a lot.”

 久々のGreymouth。Franz Josefは天気が悪かったのに、Greymouthはlovely day, isn

t it? だ。さあ、前のBPに行こ。ここのオーナーは俺を覚えてて、

「今日のテントサイトはlovelyだぜ。」

と笑ってた。

俺がこの町に帰ってきた目的はTranz Alpineに乗るためだ。NZでも1番人気の列車。ここからch-chに向かう時のアルプス越えがexcellentらしい。まあ、話のネタに乗っとこ。それと、Greymouthに戻った俺がすることは、そう$3.00BBQだ。ここでたっぷり野菜とソーセージを食って、Vitaminとタンパクを取らねば。あと、もし明日チケットが取れなければ、ここにもう1泊してもいい。そう、ビール工場がある。また、たらふくビールを飲みたい。Greymouthはこれで十分やね。

 今晩、宿でOZのワーホリを終わって来たという青年と、Aucklandから遊びに来てた女の子に会った。この青年が日本に電話して得た情報によると、横浜が優勝し、来年のうちの監督に野村がなるとのこと。ただ、うちに野村が来ても同じような気がする。まあ、5年でAクラスに行けたらええか。とにかく、うちのメンバーでプロ野球チームなのがおかしいぐらいだ。しかし、来年からが楽しみだ。

 Aucklandから来てた彼女は典型的なAuckland在中日本人。Aucklandを離れられなくて脳みそが腐りかかっている。それと、2,3日前にch-chに来て、今晩初めて1人でBPに泊まるというのでsingleをとったほどの女の子。もう、日本に帰ろうかなと嘆いてた。もったいない。残りのvisaを俺にくれ。

「NZを楽しんでるね。人生を楽しんでるね。」

と俺のことを羨ましそうに見てたが、時間の使い方は自分次第。俺はこういう風に俺を別の人種のような見方をする奴が大嫌いだ。

「あなただからそうできる。私にはできない。私はあなたじゃないんだから。」

そういう奴に一言言いたい。

「実際やろうとしたか。Tryしてみたか。」

やってみたけどできなかった、ならわかる。やりもせんくせにとやかく言うな、ドあほ。なんのためにNZに来たんや。それをもっと考えてくれ、脳みその腐りきった日本人。色んなlife styleがある。俺はそれを否定する気はない。人それぞれだが、都会で死にかかってる日本人はなんかむかつく。人は人と思っても、俺には許せん。お前ら、頼むから日本に帰ってくれ。

 11月2日

「アルプス越え、Tranz Alpine号」

 昨晩からまた雨が。まいった。それと、残念なことが。この宿のfree breakfastが10月いっぱいで終わったようだ。俺はそのために今日の朝めしは買わんかったのに。

 Check-outする前に駅に行ってArthur

s Pass行きのチケットを取った。YHAの割引がきいて$15。Arthurs Pass−ch-ch間はまたヒッチやな。

 それから、e-mailのチェックのため、以前行ったcaf

éに向かった。ここのおばちゃんはインターネットのことを全く知らんのがいい。ほんとは$2.00/10分だが、俺が30分ぐらい使っても$2.00。おばちゃんには申し訳ないがここは使える。ちなみに、e-mailをチェックするとかなり来てた。みんなからの内容はほとんどが阪神のこと。野村阪神か。まあ、たるんだうちのフロント、選手に厳しくしてほしい。来年はよくて5位かな。

 やがて、時間が来たので駅に向かった。幸い、天気予報に反して雨は降ってなく曇り空。折角やからアルプスを見たい。Tranz Alpine号の内はかなりきれい。日本と違って、コーヒーや紅茶のサービスがある。それと、荷物を預けられるのは合理的だ。Touristがほとんどのこの列車は車内に荷物を持ちこむとじゃまでしゃあない。また、車内員も感じええ。俺の前にはアメリカ在中の日系二世のおばあちゃん、三世のその娘(おばちゃん)が座ってたが、またこの2人が感じええ。途中、2人は昼飯を買いに行って、俺のためにサンドイッチと飲み物を買ってきてくれた。なんて、ええ人たちや。2人はこのままch-chに入って、明日はAucklandに戻って、もうLAに帰るようだ。

 おばあちゃんの方は日本にいたことがあるようで少し日本語が話せる。俺に片言の日本語で話しかけてくる。戦前もしくは戦後に少し日本にいただけなので、このおばあちゃんの日本語は昔っぽい、現代では使わない日本語だった。「そうでござりますか。----でいらっしゃいますか。」

ってな具合に。しかし、娘さんの方は日本語は全くだめで、

「今、2人でどういう会話してるの。」

と聞いてきた。俺はこのコメントに少し考えさせられた。顔は日本人なのに日本語がわからない。元は日本人やのに日本人でない。まあ、アメリカで生活するのには問題ないが、祖国日本に帰った時には彼女はcommunicationがとれない。うーん、俺はなんか複雑な気持ちになった。

 Tranz Alpineは予想通りgood。特に、Arthur

s Pass周辺になると山頂が雪で覆われた山々が姿を現し始めた。そうすると、周りのみんなはカメラを取り出し、俺が降りたArthurs Passではほとんどの人が駅に降りて写真を撮ってた。うーん、なかなかgoodな2時間だった。俺はアメリカの親子にお礼を行って降りた。

 俺が駅に着いて宿を探してると、2羽のparrotが俺を迎えてくれた。俺は珍しい鳥やなと思っていたが、あとで聞くとKeaという名前のとんでもない鳥らしい。俺が泊まった宿の人にも、

「絶対にテントの内にfoodを置かないこと。」

と念を押された。KeaはNZの山岳にいる厄介な鳥のようだ。

 夕方、近くの滝を見に1時間ほど散歩した。このDevils Punch bowl Fallsはすげえスケールだ。131mの高さから水が落ちてくる。このArthur

s Pass周辺はこのようなDay walk trackがかなりある。とにかく、俺がここに来た目的はトレッキングだ。3泊はして山を2つぐらい登ってみよう。俺の泊まるこのBPはvery cozy。目の前のYHAと違って、今日の客は俺を入れて3人。やっぱり、こういうところがいいね、俺には。ああ、快適だ。時間があれば1週間はいたいね。

 11月3日

「悪天候の中のAvalanche Peak」

 さすがに標高700mはあるここの夜は冷える。blanketを借りてもテント内は寒かった。その上、このBPはfree tea、coffeeであるため、coffeeを飲みまくった俺は何度も立ちションをしなければならなかった。

 昨晩からまた雨。話によると10月に晴れた日は一度もなく、Arthur

s Passの月間降雨量は記録を更新したようだ。今日もすっきりしない天気だが、雨が止んだ以上じっとしててもしゃないので、俺はclimbingに出かけた。目指すはAvalanche Peak。標高1833m。ただ、ここに登るには2通りのtrackがあって、この天気ではAvalanche Peak trackからは行くなと言われ、Scott trackから行くことになった。宿の人にはくれぐれも無理をせず、天気が悪くなったら必ず下山するように念を押された。どうやらかなり危険なところらしい。

 さあ、行こう。正直、俺はあまり登山に興味ないが、ヒマラヤを歩いて以来少し興味を持ち始めた。しかし、日本では興味はなく、仮に日本で登山をする時間があるならバイクで走ってるやろう。今日はここからどうしてもMt. Cookの方面の南アルプスを見てみたい。頂上からはMt. Cookやglacierが見えるようだ。それも天気次第。今日の天気予報では昼から山頂付近では雷雨の可能性ありとのこと。とにかく、行ってみよう。

 ここのtrackは始めからかなりきつい。岩場を登って行くだけにかなりの体力を消耗する。さすがの俺も登り始めて1時間で休憩した。それと、標高が高くなるにつれてだんだん天候が怪しくなってきた。やばい。登り始めて1時間を過ぎるとかなりきつい坂になってきた。それに、言われた通りの崖っ淵。これは強風の中でよろめくと間違いなく谷底に落ちるやろう。視界もやばいし。

 そんな中、往復6〜8時間のtrackを、俺は片道約2時間で頂上に着いた。なんも見えへん。それに、かなり寒く所々雪が残っている。寒い。俺が着いた時には、スイス人のカップルがいて、彼らも俺同様晴れるのを待ってた。しかし、期待に反して雨が降りだした。そうなると、かなりの寒さ。スイス人たちは諦めて帰って行ったが、俺はPM2:00まで待つことにした。着いたんがPM0:00頃だから、2時間近くは震えながら待ってた。

 待っても待っても天気が全然よくならないので、俺も諦めて帰ろうとすると少し晴れ間が見え、一瞬ではあるが周りの山々、Arthur

s Passの町並みが姿を現した。おお、待ってよかった。何もない頂上で1人ぼっちで震えながら待った甲斐があった。残念ながら南アルプスの方は深い霧で全く見えなかったが、何も見えなかったよりはましか。うーん、もし明日天気がよかったらもう一度来るか。ここはそれぐらいの価値はあると思うが。でも、同じところに来るのも嫌やな。

 下りはかなり膝にきた。これはきついは。下に降りるとちょうど雨が降ってきた。まいったな。明日はどうやろう。

 11月4日

「雨の中のトレッキング」

 今朝もすっきりしない天気。この天気じゃ山を登ってもあかん。しまいには雨が降り始めるし。そのため、昼までは宿でボーッとしてた。

 ボーッとしてる時間を利用して、俺はVB(visitor book)を読んでた。NZのYHAやBPにはほとんどどこでもVBがあり、要するにその日泊まったvisitorがここはどうとか、これからどこ行くとかを書くbookだ。俺は今までJust the Duck

s Nutsでジャッキーに言われた以外はVBに書いたことがない。なぜかあまり書く気にはならんがよくVBを見る。これで色々な情報が得られるし、何と言っても英語の勉強になる。まあ、日本人は日本語で書いていることが多いが、EnglishやAmerican、Canadianのコメントはすごく俺には役立つ。英語の本で勉強するより、より日常的で、ここから色んなフレーズを俺のメモに記すことが多い。ヒッチでdriverと話す、自分から積極的に外人に話かける、そしてVBが俺の英語の勉強方法だ。おかげで英語がかなり上達したのか、最近よく外人から、

「日本人なのに英語うまいね。」

「いつ英会話勉強したの?」

と言われることが多くなったし、自分でもかなり自身がついてきた。しかし、まだまだpoor。外人同士の会話や、早口の英語、テレビや映画は理解できないことが多い。

 昼からすこし、雨が小降りになったので、“Bridal veil track”を往復した。まあ、2時間もかかってないが。このtrack自体特におもしろくなかったが、ほんま、この辺りはトレッキングコースがかなりある。結構、穴場やな。

 雨が強くなってきたので、宿に戻ろうとしてふと俺の横を通り過ぎて行くバスを見ると、なんとバスの中からかよさんが手を振っているでは。びっくりだ。かよさんはpruningでいっしょやった人。やっぱり、南に来てたんや。

 宿に戻ったんはいいが、俺はもう1つtrackを歩きたかった。宿の人も薦めてた“Bealey Valley track”だ。この時PM3:00で、このtrack自体3、4時間かかる。よし、行くか。俺は雨の中を出かけた。villageから2kmほど北に上ってまずは簡単な林道。しかし、途中から川沿いの岩場を行く厄介な道。道というよりまさしく岩場。それでもvalleyから見上げるMt. Rollestorもなかなかいい。上の方は万年雪とか。正直、もう1週間ぐらいArthur

s Passに残って、色んなtrackを歩いたりclimbingしてもいいがきりがない。第一、天候がよくないと。

 さあ、明日はch-chへ向かおう。久しぶりの都会やな。ここでの予定はJTCに行って、手紙のチェックとe-mailを出すだけ。とにかく、都会は興味ない。

 11月5日

「久々の大都会、Christchurch」

 昨晩、3時間ほどパソコンを打ってたか。俺の旅日記English version。ウォルターや和さんに送るように言われてる。さすがに英語で書くとなると時間がかかる。結局、時々辞書を見たりしたが3ページ近く書いたか。

 今朝、起きたらびびった。やばい、AM9:30や。Check-out AM10:00やのに。それに、俺はテントをたたまなあかんし。AM10:00を過ぎると、こういうところはヒッチが難しくなる。ねらいはここに宿泊している連中だ。大体、どの宿もcheck-out AM10:00やから、遅くともAM9:30までには道に立っとかないとあかん。俺は急いで準備した。

 それにしても、今日はlovely weather。今日やったらclimbingに最高やろ。俺はもう1泊してもいいかなと思ったが、もし今日もう1泊するとch-chに行くのは週末になる。そうするとPost officeもJTCも開いてない。それと、taxの申請もしたいし。やっぱり、今日出よう。

 俺が道路に立ったのはAM10:00頃。予想通り車は少なかったが、10分ぐらいで1台get。Greymouthからのおばちゃん3人組で、なんとch-chの近くまで行く。Long distance get。ラッキー。

 俺はGreymouthで日本人の女の子にTranz AlpineはArthur

s Pass−Greymouth間の方がいいと聞いたが、彼女はどんな感性してんねや。全然、Arthurs Pass−ch-ch間の方がいいやん。Arthurs Passを出てすぐに視界が開けて、まさにこれこそアルプス越えの眺め。Excellent!!山々の頂きには雪が残っていて、まさしくスイスって感じだ。しまった、電車はこっちやったな。特に、今日は天気ええし。車のおばちゃんたちも“beautiful”を連発してた。しかし、少し経つとNational Parkのdesert Rd.といっしょで、まさしく砂漠の中を走っているだけになった。山々の植生は失われ、いわゆるハゲ山ばかり。全くおもろいもんだ。

 おばちゃんたちに降ろされたところはどこ?俺は近くのガソリンスタンドのおやじに聞くと、もうここはch-chとのこと。どおりで車だらけやと思った。ここからは市バスでcity centerに向かった。

 ch-chは予想通り大都会。都会はWellington以来やな。それと、Aucklandと違って坂がない。ほんまにflatだ。町並みもきれいし、Aucklandよりも絶対ええ。俺が向かったFoley towers BPもなかなかcozy。ただ日本人は多いけどNelsonのBPよりもまだええかも。

 ch-chで俺がまずしたことはテント洗い。このところの雨ですっかりかび臭くなってたが洗ってもとれへん。これにはまいった、これは売られへんな。

 それから、町をブラブラしてJTCへ向かった。そう、手紙のチェックだ。瑤美さん、クリスタ、徳さんから手紙や荷物が来てたが、おかんに頼んどいた荷物はまだやった。JTCのch-ch支店はかなり広いfloorだAucklandよりも余裕ででかい。俺が掲示板を見てびびったのは、なんとまあフラットの安いこと。相場は$70〜90ぐらいか。Aucklandでは$100以上はするのに。

 ch-chではバヌアツにも手紙書かな。マサモリ酋長やRoyと約束している。でも、都会はもういい。興味ない。ただ、物が安いのはいい。Pakn

saveに行ってみたがやっぱり安いわ。でも、TaurangaのPakn saveが一番安かったかも。

また、南はガソリンが高い。北の町中ではだいたい¢82.5 / l。しかし、ch-chは¢84.9 / l。あと都会の日本人はどこでもいっしょやね。旅してる日本人と都会の日本人は全く別人のようだ。俺もAucjlandにいた時は周りからそう見えたんかな。

 俺が泊まった宿は、¢20で電話が使える。よし、これでe-mailができると思ったがどうもうまく接続できん。モデムのスピードを変えてみたりしたがあかん。そこで俺は仕方なしにe-mail shopを訪ねてみたがここはヒット。¢50 / 3分で使わせてくれた上に、すげえ親切。Tauranga、Greymouthに次ぐヒット。ここは使える。

 さあ、明日1日少しゆっくりして、明後日からまた旅の続きでもするか。都会は便利で物が安いのはいいが、とにかく銭を使う。銭を使う町は大阪、東京、札幌でもう十分。やっぱり、俺には田舎が合ってる。