全国1億500万人の加藤学ファンの皆様




皆様、メリークリスマス。こちらはすっかり夏の陽気で、真夏のクリスマスは初めての経験です。さすがにクリスチャンが多いこの国では、4月のイースターと同じぐらいクリスマスは大きなイベントです。

この1ヶ月間、私はブレナムという南島の北にある小さな町でチェリーのピッキングをしていました。今年のチェリーは言葉にならないぐらい最悪です。11月の降雨量のため、チェリーのほとんどは割れてしまい、商品になるものが全体の30%ぐらいでしょうか。

ブレナムは年間降雨量が他に比べて極端に低く、ブドウ、チェリーの産地として知られており、この辺りにはワイナリーもかなりあります。例年、チェリーが熟し始めるこの時期は雨が降らないのですが、今年は十何年ぶりの異変が起き、予想以上の降雨量のため、水を吸いすぎたチェリーが割れてしまう現象が起きました。去年は豊作でしたが、NZ人はお金が入ると貯めるということをしないで使ってしまう習性があり、つまり設備通しなんて眼中にないのですね、これが。そのため今年のような気候には農家は対応できない。

例えば、土壌の問題。もう少し土壌改良資材でも添加して水分ポテンシャルを変えるようにでもすれば、こんなに多量の水分を植物自体が吸わなくてもよかったでしょう。それに、人件費の問題。ピッキングには人は雇うが、プルーニングやシニングはほとんどやらない。

それと、ピッキングしてて思ったのが、すごい量の農薬を撒いており、話に聞いて驚いたのは、NZの農家は日本やアメリカで使用禁止になった農薬を平気で使っており、さらに驚くべきところは、それを承知で日本の企業は農作物を輸入しています。この話を聞いた時は私は呆れてしまいました。

とにかく、NZの農業はまだまだですね。ただ、これから将来的に食糧難が予想されるだけに、土地が余りまくっている上に、比較的日本と似た気候で作物には適したこの国に目を向けて行くべきではないかと思います。




こういった不作の時にここに来られたのは、ある意味ではラッキーかも知れません。我々労働者は仕事がなければ他を探せばいいが、農家はどうすることもできない。特に、今回はチェリーだからよかったものの、これが平成5年に日本を襲った冷害のように主要穀物が駄目になったとしたら。お金のある日本は他から輸入できるが、その他の国はどうしたら良いのか。色々考えさせられました。


私が今回一番ショックだったのが、今まで信用していた
NZ人は平気で人を騙すということを知ったことです。地元の人や外人はある果樹園で稼ぎが悪いと、平気で他に移ります。そうなると、経営者側は困りますので、彼らには特別にいい木で仕事をさせてあげたりします。そこで、犠牲になるのは日本人。我々日本人は、言われたことを忠実に文句を言わずにやりこなす人がほとんどで、その国民性を利用して、低賃金で使うだけ使って用がなくなれば、はい、さようなら。その時点で我々が文句を言っても、日本人のほとんどはワーホリであることを果樹園側も承知で、どうせ1年しかいないのだから文句を言いたければ言えばいい、といった態度をとります。それに、平気で嘘をつくし。まるでインド人みたいですね。

私がいたモーターキャンプの連中も、次々と果樹園を変えて、お金がいい方いい方に動いていった人々がかなりいましたが、私にはそういった行動は人間としてできませんでした。私が辞めたら雇ってくれた果樹園のオーナーの立場はどうなるのか。賃金は安いが義理を通そう。結果的に、この態度が裏目に出たわけで、果樹園側の思う壷でした。働かすだけ働かしやがって、突然の解雇。これが、私が行っていた果樹園だけなら、悪い果樹園にあたったな、で済むのですが、かなりのところで同じような話を聞き、私と同じような被害に遭った日本人はたくさんいました。所詮、我々はこっちでは外国人労働者。日本にいるイラン人やブラジル人はこういった気持ちなのか。まだ、我々は家庭を持っていないが、彼らには養っていかなければいけない家族がいる。今回のピッキングで日本にいる外国人労働者の気持ちが分かったような気がします。やっぱり、人間最後は銭か。

とにかく、今回の一件でNZ人、というか人間が信じられなくなりました。もっと人を疑う目が私には必要かもしれませんね。信じていた人に裏切られるっていうのは本当に辛いですね。こんな気持ちは久しぶりです。



さて、嫌な思い出しかなかったブレナムを離れて、一旦クライストチャーチに戻ります。ここでクリスマスを迎えて、年末年始はクライストチャーチの近くのアカロアという町から約6km離れたOnuku farm hostelで、オークランド時代の仲間と集まります。この1ヶ月間の欝憤晴らしに、パーッとやってきます。その後は、アレクサンドラに下りて再度チェリーピッキング。しかし、チェリーはもう止めるかもしれません。

いつものようにここにいた何人かに一言書いてもらいました。今回はほとんどが日本人ですが、彼らのコメントが唯一の救いですね。

では、いい年を迎えて下さい。来年もよろしくお願いします。










楽しいおしゃべり
あけみ

いくぞバヌアツ、めざせ野生児、まなぶ
真悟

To Manabu
いつもgood informationありがとう。そこで一言。‘今日できることは明日やる’
Blenheimのダラオ Yasuより

Dear Manabu
楽しいひとときありがとう。ピンポン?カモン。今度こそネタ考えとく。大阪で遊ぼう。
Bleneim motor camp ’98. 12.21弥生

You are とってもNice guy
白い靴下はきながらサムライ姿でどこに行く
23/12/98 in Blenheim Shu

ビールにだまされるな!
Mayu

いつまでもそのまま(大阪のおばさんみたいな)学さんでいましょう。かなり笑えます。また礼文で会おうネ。
HAVE A NICE ADVENTURE!!
麻美

テント持ってヒッチしてあなたは一体どこまで行くの?は山よりも高く。理想を追うあなたはエライ。楽しいブレナムをありがとう。
みっち

同じ話を何度も話してくれてありがとうございました。面白かったです。頑張って自給自足して下さいネ。日本でホームページにアクセスします。礼文にも行きます。本を出版する時は、表紙のデザインさせて下さい。お元気で。忘れないでね。
From Ryu

<さすらいのヒッチャーへ>
アレキサンドラで会いましょう。そこでもブローカーとして生活して下さい。
なんちゃってチャリダーYoshi より

MANABUさん
おもしろいね。また飲みましょう。
HOPE TEPPEI

???????(ハングルでわからない)
JAY(Korea)

見た目は30中身は50、あんた一体いくつなの。
ユウジロウ&ヒロコ

民宿はまなす&知床に‘99夏に集合!!北大と学さんに乾杯(コッチャエ)。
Blenheim OPOAにて EMI

目指せ!!年収2億そして総理大臣。その時はステージでPolynesian Danceおどってあげるよ!!
22 Dec ’98 Blenheimにて Norie

バリバリ全開でやってみよう!
マジシャン斉藤

こんどはどこに行くのか楽しみやな。またすごい体験したら聞かせてよ。Good luck!
Takashi


裕子

髪切れ、だまっとけ。
Noriko

僕が持っていないものを学君はたくさん持ってる。本当に会えてよかった。
ヨシノリ

To my dear friend, Manabu
It’s too bad that you only stay here in Christchurch. For such a short period time. Anyway I am my please to meet you. You are a really good muffins customer. Thank you and have a nice trip.
November, 27, 1998
Liliana Susanta (Indonesia)























P.S.
今年1年間で流行った歌は何でしょうか?レコード大賞は?横浜高校のピッチャーの進路は?大相撲九州場所の優勝力士は?イチローの年棒は?などなど、時間がある方は今年一年間の日本の出来事をまとめて教えて下さい。

南の国からメリークリスマス
加藤