全国17億5000万人の加藤学ファンの皆様

日本全国離島シリーズ第9弾〜沖縄宮古諸島 宮古島・来間島・池間島・伊良部島・下地島〜
「宮古そばのバリエーションにはびびったで & ああ今年も我が阪神タイガースは・・・」


皆様、こんにちは。
今秋は、予定通り沖縄宮古諸島に行って参りました。

1991年から始めた国内の旅。のべ12年間旅を続けた中で、まだ未開の地方が宮古諸島。今回、そこに足を踏み入れ、これで大きく地方で分けると、日本各地のすべてを制覇しました。長かったような短かったような。今は、その達成感に自己満足です。

沖縄には何度も訪問しておりますが、ここまで天気が悪かった沖縄の旅も初めてです。宮古島滞在の旅前半は、台風17号と18号の接近による不安定な天気。晴れ時々スコール。風も強く波も高く。台風18号が通り過ぎた後の伊良部島での旅後半は、気温も低くなり、曇り時々雨の天気。天気に恵まれず残念でしたが、天気ばかりは運なので仕方ないです。ただ、その分、「食」には大満足です。

また、この雨は恵みの雨になったはず。今年はこれまで沖縄の降水量は少なく、慶良間諸島では断水を実施していました。そんな中の降水は、特に作物には恵みの雨になったでしょう。ただ、台風18号が直撃した大東島のその後が心配です。かなり被害があったようです。途中で心配になって、大東島の知人にメールしました。

宮古島のある方曰く
「今回、宮古にも台風が来た方がよかったのに・・・。」
と。ここ数年、台風が上陸していない宮古島は、その生態系に影響が出始めているようです。何々が異常発生しているとか・・・。人は何も感じないかもしれませんが、自然は敏感ですね。台風が来るべきところにずっと来ていない。生態系のピラミッドが崩れ始めているようです。


来間島の長間浜
色んな浜に行ったが、ここが一番きれいだった




今回の旅の間で、こんな青い空が見られたのは数時間




来間島から眺める来間大橋
宮古島は石垣島よりも静かで、観光客が少ない感を受けました。噂通り「海がきれい」。海の中がきれいなのもそうですが、個人的に感じたのがビーチがきれいなこと。ゴミ、流木が少ないビーチが多く、地元の方の努力かもしれませんが、何もない砂浜を歩き、足跡だけが残る。気持ちよかったです。

また、いつものようにそばを食いまくり。「宮古そば」は、味的には沖縄そばで、麺の太さは本島と八重山そばの中間ぐらいでしょうか。ただ、そのバリエーションの多さにびっくりしました(後述)。また、宮古島で泊まった農家民宿「津嘉山荘」の千代さんの料理にも驚きです。民宿の前の畑で採れた野菜と地元の食材を使った家庭料理。無茶苦茶うまかったし、そのボリュームにもびっくり。食って、飲んで、泳いで、バイクで走って。酒蔵もいくつも回れたし。天気は悪かったですが、大満足です。

残念だったのが、予定していた多良間島に行けなかったこと。宮古島に着いてすぐに原チャを借り、バイクを船に積んで多良間島に渡ろうと考えたのですが、台風の影響もあり、多良間行きの船はずっと欠航。結局、私が滞在中は、一度も出航することがなかったと思います。

現在、宮古島と伊良部島の間で橋を建設中です。宮古諸島は、宮古ー池間、宮古ー来間と橋で繋がっており、これで宮古ー伊良部が繋がると、より宮古諸島が回りやすくなります。これは、八重山諸島とは逆の方向性。八重山は、現在も各島を船で移動。観光客目線では、島間が橋で繋がった方が便利になるのでいいかもしれませんが、そうなると各島が従来持つ風土が融合していく可能性もあります。宮古-伊良部が橋で繋がると、果たして船会社の将来はどうなるのか?離島経済、雇用を考えると、これでいいのだろうか?バイクを走らせながら、そんなことを考えていました。

さて、スイッチ「off」期間が終了し、また現実に戻っています。次からは、日本各地の応用編に入ります。これまで行った地方をさらに細かいところを訪問し、掘り下げていきます。次回予定は、西表島と鳩間島。

では、また来春にお会いしましょう。


P.S.
今年も旅の間に辛いことが・・・。そう、我が阪神タイガースがプレーオフ進出を逃した。クライマックスシリーズで読売を倒せるのはトラだけやろう?それなのに、なんでヤクルトはそこまでがんばるねん?お前ら、今年読売に何勝しとんねん??あほかー。
トラもトラで今年はミスが多いし、点が取れる時に取れんし。最後まで同じことを繰り返して。嗚呼、辛い。この心の叫びを後述する。

「トラ、来シーズンこそ頼む!!!」
湘南より愛を込めて
18/Oct/2009
Manabu Kato



宮古島でゲットした島酒



来間島、竜宮城展望台からの来間


「津嘉山荘」のシーサー



「津嘉山荘」ある日の夕食その1



宮古馬



島尻マングローブ林



東平安名崎周辺の海



東平安名崎灯台



西平安名崎周辺



砂山ビーチ



下地島、通り池周辺



下地島空港



伊良部島、渡口の浜にて



伊良部島、佐和田の浜



通り池




東平安名崎周辺の海



東平安名崎灯台より




来間大橋を背に旅を共にした原チャ



前浜ビーチ



海岸沿いのゴルフ場



保良泉ビーチ



竜宮城展望台より



下地島空港の誘導路



渡口の浜


伊良部島、牧山展望台より



☆Topics; ”Miyako islands” Vol. 179 - 183


 宮古諸島、一齧り

今回も地元の「食」は十分に堪能できた。いや、これまでの沖縄離島では最高傑作かもしれない。
折角なので、今回は少し深めに紹介してみる。

1、農家民宿「津嘉山荘」千代さんの家庭料理

今年6月のある夜。何気なく出張先の大阪のホテルでテレビを見ていると、たまたま「津嘉山荘」が特集されていた。この秋に宮古島を旅する予定にしていた私は、何となくこの宿の名前をメモし、実際出発の直前になって、宿のことを思い出して宿泊することにした。

場所は、宮古島の下地地区の畑の中。民宿で家庭菜園を持ち、その野菜をその日の料理に出す。まず驚いたのは、そのボリューム。毎食、いくつもの皿が並ぶ。さらにその味。無茶苦茶うまい。島の素材が千代さんによって見事な作品へ。島の人に聞いても、千代さんの料理は有名。取材も多々来るようで、宿には宿泊した芸能人の写真も多く飾られ、夕食だけ食べに来る人もいるほど。私が滞在中に、多良間島から勉強に来たグループもいた。千代さんも明るくて楽しい島のお母さん。

宿の前の畑は有機農法。鶏糞の堆肥に油かすを使用し、畑には雑草が生い茂る。ただ、化学肥料を使っていない分、蛙、カタツムリなどがいる。お父さんが一生懸命畑仕事をしていた。






ある日の朝食その1−@



ある日の朝食その1−A









ある日の夕食その2−@



ある日の夕食その2−A












ある日の朝食その2


ある日の夕食その3






2、宮古味噌(豆味噌)

昨年、黒島の民宿「南来」で宮古味噌のことを知った。今回、宮古滞在時に宮古味噌に触れることがテーマの一つでもあった。
ある日、砂山ビーチ方面にバイクを走らせていると、「マルキヨ味噌」という看板を見つけて思わず立ち寄った。そこで教わったことを中心に書いてみる。

宮古味噌は豆味噌。大豆をベースにして、麦麹を使って製造する。原材料はシンプル。大豆、麦、塩(マース)、泡盛。
製造は至って簡単。大豆は、洗浄→浸漬→焚く→ミンチ。麦は、洗浄→浸漬→蒸す→麹室→塩切。それに泡盛を加えて仕込み・発酵・熟成させる。麹は種付けしない。自然に存在する空中菌を利用する(これにはびっくり)。それで麦が青っぽくなり、「青麹」と表現していた。

宮古味噌は、黒っぽく、少し癖があるがうまい。魚に非常に合う。この味噌を使った油味噌、肉味噌は絶品。酒のあてに最高である。「津嘉山荘」の味噌も千代さん手作り。「マルキヨ味噌」で、味噌製造中に生じる液体を頂いた。そう、たまり醤油である。中に白い浮遊物(酵母)が存在する。これがまた手作り感があり癖があっていい。酵母臭く、濃厚でカツオやマグロの刺身に最高。やめられん。







3、泡盛

今回も宮古島、伊良部島と酒蔵を回りまくった。実際に訪問したのは、宮古島では「多良川」「琉球王朝」の株式会社多良川、「沖之光」の沖之光酒造、「千代泉」の千代泉酒造。伊良部島では「宮の華」「豊見親(とぅゆみゃ)宮古島限定」の株式会社宮の華、「豊年」の渡久山酒造所。多良川では、見学時間前に突然訪問した私一人であったが、親切に工場、貯蔵酒蔵を案内して頂いた。

宮古島の地質は珊瑚礁が隆起してできた琉球石灰岩からなっている。いわゆるスポンジ状の浸透性の高い地質で、雨水はろ過され、その結果、清涼なミネラル分を多く含んだ硬水が地下水となり、この水が泡盛の原料となる。そのため、宮古の泡盛は品質が高いと言われている。この水を使って、タイ米、黒麹を使ってもろみを作り、蒸留後は貯蔵して出荷される。多良川では、工場見学中には原酒(アルコール43%ほど)を頂けるのだが、原チャの私は泣く泣く断念した(勿体なかったな・・・)。

訪問した各酒蔵で泡盛を購入したが、個人的には「沖之光」が飲みやすかった。尚、琉球泡盛と名乗れるのは、アルコール度数が43%以下のもので、それを越えるとリキュールに分類されるらしい。

千代泉酒造


沖乃光酒造


菊の露酒造


葛{の華


渡久山酒造所


椛ス良川












4、宮古牛

たまたま信号待ちをしている角に食肉屋があり、そこの店の方に呼ばれて、肉を卸している「櫻亭」を紹介され、宮古牛のステーキを食った(私はステーキという柄ではないが・・・)。どちらかと言うと、ステーキより宮古牛の牛刺し、レバ刺しが食いたくて、島を出る前に「壱番座」に行った。確かに宮古牛はうまい。ただ、正直、宮古牛だから特別うまいとは思わず、普通の肉料理という感想。



5、島おでん

宮古島ではおでんも有名。さすがは沖縄のおでんと思ったのは、具にてびちがあること。特徴としては、青菜が具の上に乗っかっている。驚いたのは、和からしではなく、マスタードを付けて食べる。和からしを言えば出してくれるが、とりあえず私は島の食べ方に従おうと思ってマスタードで食べたが、やっぱりおでんは和からしだ。

宮古では「たから」で、伊良部では「綾」でおでんの盛り合わせを食べたが、「綾」のおばちゃんからのお話。ダシはカツオベースであることは分かり、スープは結構濃厚だった。味付けは醤油かなと思ったが、伊良部には高血圧の人が多いので、味付けに塩も醤油も使っておらず、奈良のある方に教えてもらった企業秘密と。その後、島のおばちゃんとそういった話をしていると、
「スープが濃厚なのはおでんが昨日の残りで煮込みすぎなのよ」と。「スープの味付けは・・・。」・・・は各自想像してもらいたい。ここでは特には触れない。



「綾」


「たから」




6、
郷土料理「アギヤー」 in 伊良部島

伊良部島佐良浜漁港前の郷土料理「アギヤー」。私は、そこで壁に貼られていた郷土料理の「ハラガー(カツオのはらも)のテリヤキ」定食、「あばさぁー汁(ハリセンボン)」定食、「イカスミ刺し」定食を見つけた。折角やし、結構ボリュームはあるけど全部食いたいな・・・。ということで、店に交渉し、それぞれ単品を食べようとしたが、店のおばちゃんからご飯があった方がいいと。よって、「ハラガー」定食をベースに「あばさぁー」「イカスミ刺し」の単品を注文した。

○ハラガー

はらもは数年前に焼津で食ったことがあったが、それ以来。無茶苦茶うまかったのを覚えていた。
少し癖があるのだが、独特の風味に食感があってうまい。ただ、気に入らんかったのはテリヤキにしていたこと。別に照らんでもええやろ。塩焼きの方が素材の味がわかってええやろ?


○あばさぁー汁

ハリセンボンをダシにした宮古味噌の味噌汁ってとこか。これが無茶苦茶うまかった。ハリセンボンのダシがよく出て、身はコリコリしてうまいし。何と言っても、魚のダシは島味噌に合う。これはうまい。この中ではこれが一番おすすめ。


○イカスミ刺し

イカスミで和えられたスミイカの刺身。イカスミで和えた刺身は初めて食った。正直な感想はいまいち。これが生イカやったらなあ・・・。




伊良部島はカツオが有名。カツオの塩辛もうまかった。



7、
ドラゴンフルーツ

ドラゴンフルーツの畑を初めて見た。「ドラゴンフルーツってサボテンやったんや。」私がいた頃は、すでにマンゴーは終わっていたが、ドラゴンフルーツの時期。月始めに収穫すると、その後2週間ほど次の果実が熟すまで待つ。そのため、あるおばちゃん曰く、この頃はちょうどその中間期で、この時の果実はまだ小さくおいしくない、と。

ドラゴンフルーツは、マンゴーに比べると甘さは劣るが、甘ったるくなくて私は結構好きである。果実を剥くのも簡単だし。












8、アロエベラ

まさか宮古島でアロエベラが栽培されているとは思わなかった。「津嘉山荘」の畑でも栽培され、その刺身が夕食に出たほど。アロエ製品が売られている「ゆいまーる」をたまたま通りかかったので、折角なのでアロエベラジュースを飲んだ。横には工場が隣接し、周りの農家が収穫したアロエベラを原料にして各種加工品を製造している。アロエベラは、うまく処理しないと黄色い液体が出てきてまずくなるらしい。


9、雪塩

宮古島の西平安名崎近くに雪塩製塩所がある。ここでは、宮古島の地下海水を汲み上げ、逆浸透圧で濃縮海水を作り、加熱された板に海水を吹き付け瞬時に塩を作り、粉末を顆粒化したものもある。この雪塩は、海水を瞬時に淡水を飛ばして粉末化するので、ニガリ成分も含み、そのせいか思ったほど塩辛くない。
尚、私が訪問時は大雨で、原チャにカッパ姿を見た店の乙女たちから、掃除していたら出てきた誰も使わないカッパが2つあるので、よければ使って頂けないかと言われもらったが、わしには小さすぎて着られへんやないかー!!

また、街中の西里大通りには「塩屋」宮古店(石垣、那覇にも店がある)があり、ここでは雪塩もそうだが、世界各国の塩が売られている。ここで、雪塩とガーリックブレンドの塩を買ったが、これがまたいける。うまい。


10、コーヒー「豆房」

西里大通りを歩いているとコーヒー屋「豆房」が目に入った。コーヒー好きの私は寄らないことには。
ここは、県内で唯一フレーバーコーヒーを作っている店で、コーヒー自体はUCC品。私好みの酸味が少なく苦味が強い焙煎したタイプがほしい、といった話をしたところ、ここのコーヒー自体は1種類で、それに各種フレーバーを混ぜている、と。店の人お勧めのサトウキビ&キャラメルフレーバーの豆を少し細かめに挽いてもらった。酸味も少なく、結構南国っぽくてうまかった。




 宮古そば

何度も言うが、私は沖縄そばが大好きである。東京にいても、渋谷と代田橋でよく行く沖縄そば屋があるし、たまに「わしたショップ」で沖縄そばを買って帰り、自分で作ったりもする。沖縄放浪中のほとんどの昼飯は沖縄そばであるほど、私は沖縄そばフェチなのである。

今回、宮古そばは初めてであったが、そのバリエーションの多さには驚いた。沖縄そばの応用編とでも言おうか。あるいは、沖縄そばと他の料理とのコラボレーションとでも言おうか。今回も食いまくったが、その中で印象に残った「味噌そば」と「坦々そば」を中心に紹介してみる。

○来間島の味噌そば「ふぃふぃま家」

来間大橋を渡ってしばらく行ったところ。私が何気なく原チャを走らせていると、「味噌そば」の看板が見えてきたので思わず入ってしまった。

正直、味噌ラーメン様か、味噌汁様の宮古そばをイメージしていた。しかし、これが違った。宮古そばの風味を残した味噌風味なのである。つまり、宮古そばの良さを消すことなく、宮古味噌の風味が付加されている。まさしく、宮古そばと宮古味噌の融合。無茶苦茶うまかった。


○坦々そば「そば太郎」

宮古島の街中にあるそば屋。私が今まで食べた坦々麺の中でも1,2を争ううまさ。よく行く泉岳寺駅近くの「東興飯店」の坦々麺にも匹敵する。十分東京でもいける。

濃厚な秘伝の坦々スープに、ピーナッツ、水菜、そぼろ肉がトッピング。麺は、オーナーが直接製麺所に買いに行き、注文を受けてその生めんを茹でる。そのため、少し時間はかかるが、麺にコシがあって、スープが絡んでうまい。まじでうまかった。



○うやきそば「古謝本店」

宮古島に着いて、街中に向っている際にタクシーの運転手に教えてもらって、宮古島で最初に食べた宮古そば。今回の私の旅での宮古そばの叩き台となったお店。ボリュームがあってうまかった。




○パイタンそば「居食道そば屋」

ガソリンスタンドのおっちゃんに教えてもらった店。宮古島の市街地から少し外れたところにある。
スープがパイタンで、少し獣臭が強くピリ辛であるが、結構いける。





○サザエそば「海美来」

池間大橋を渡って、すぐ右手のところ。大雨の中、原チャに乗り結構身体が冷え切っていた時に食ったので、無茶苦茶温まった。スープもボディ感がありしっかりしていた。
ここのおばちゃんともすっかり仲良くなり、色々島の話を聞かせてもらい、島を出る時にはお礼を言いに行ったほど。


○宮古そば「じんく屋」

宮古島の市街地の中。島の人からうまいと聞いたので、島を出る朝に寄った。その時間は開店前だったが、わざわざ私のために作ってくれた。ごくごくシンプルな宮古そばってところか。素朴な味。




○肉そば「まるよし」

伊良部島伊良部郵便局近く。ここは民宿も経営。
とにかく、このボリュームには驚いた。これだけで腹がいっぱい。長崎チャンポン風。





○肉そば「ホテルニューいらぶ」

「まるよし」の向かい側。
ここも、そのボリュームにびっくりした。スープの味もしっかり。









○宮古そば「渡口の浜食堂」

伊良部島渡口の浜の東側。
あっさり系の宮古そば。素朴な味。














○宮古そば「伊島観光サービス」

渡口の浜の西側。別皿でニンニク入り辛し味噌が付いてくるのがポイント。これを入れることにより、宮古そばがラーメンぽくなり、一つのそばでラーメンも楽しめる。
店の人から、味噌が辛いので入れすぎないように言われたが、辛さはそれほどたいした事なかったので、スープが半分ぐらいになって、残りを一気に入れた。すると、ラーメンを通り越して、ニンニク入りスタミナスープとなり劇辛となった。要注意。



ユニークな看板、標識を中心に・・・



 タッチアンドゴー in 下地島

伊良部島の隣りには下地島がある。両島はお隣同士でいくつかの橋でつながっており、別々の島であることを忘れてしまうほど隣接している。下地島はのどかで、サトウキビ畑が広がり、この島にある「中の島ビーチ」は絶好のスノーケリングポイント。カラフルな珊瑚礁や熱帯魚君たちが迎えてくれる。

この下地島の真ん中に下地島空港(パイロット訓練飛行場)がある。ここは、全日空と日本航空のパイロットが訓練を行っている場所で、国内唯一のジェット機の国内訓練場である。空港の近くにはパイロット達の小さな町が存在し、そこには寮やレストランがあり、ゴルフ場もある。

この島の歴史のことはよく知らないが、これだけの敷地を滑走路にしたので、当時はその自然破壊で地元民は飛行場建設に反対したのでは?ただ、あるおばちゃん曰く、パイロットは銭を持っているが、島では銭を使うところが少ない。そのため、夜になるとちょくちょくパイロットが飲み屋に来て、銭を落として行く。今は、ここが島の観光の目玉にもなっているし、町の産業にかなり貢献していること間違いなし。

この空港の見所は、飛行機の離陸・着陸(タッチアンドゴー)。時間帯にもよると思うが、頻繁にタッチアンドゴーが繰り返される。飛行機の着陸だけなら、以前伊丹空港で見たことがあるが、離陸・着陸両方を飛行機の真下から見られるのは、おそらく世界でもここぐらいではないだろうか?そのスケールには驚く。迫力的には、何と言っても着陸時。遠くから飛行機が自分の方に向かってきて、徐々に機体が大きくなり、頭の上を過ぎていく。季節によっては、タッチアンドゴーの向きが変わる。一見の価値あり。

タッチ


ゴー



 嗚呼、今年も我が阪神タイガースは・・・

昨年の八重山諸島を旅した時と同様、今回も旅を100%楽しむことができない心配事が・・・。そう、我が阪神タイガースである。昨年は、旅の最中に読売に優勝をさらわれ、国外逃亡、死も考えたほど。今年は、すでに読売が優勝を決めていたが、我がチームにはクライマックスシリーズ(CS)進出のチャンスが残されていた。

昨年の悔しい敗北を真摯に受け止め、今シーズンは昨年以上にトラと共に生きることを誓った私。年末にはケーブルテレビと契約し、関東にいても常にトラの試合が見られるようにし、2月のキャンプからトラ戦士を追い続け、今年も浜スタ、神宮、東京ドームはもちろんのこと、甲子園、大阪ドーム、千葉マリン、そして札幌ドームにまで我がチームを追いかけ、今シーズンも30試合以上は観戦した。旅に出る直前の9月30日、天気の悪い中、今年最後のトラ観戦に神宮へ向い、トラの勝利を見届けて、一足早く今年の観戦を終了し旅に出た。

正直、読売が優勝した時点で私の今シーズンは終了。ある意味、CSは敗者復活戦。そんなものに私は興味はない。ただ、CSに出ると、読売の日本シリーズ進出を阻止できる。憎き読売だけには日本一にさせたらあかん。今シーズン、読売は圧勝の優勝だが、唯一トラとは5分の戦い。終盤は、ずっとトラが勝ち越しを続け、読売もトラを嫌がっていたはず。そのためにもCSに進出して、読売を叩かなければ。それができるのは、セリーグではトラだけ。だから、トラのCS進出は大事なのであった。で、CS進出を競う相手はヤクルト。

那覇に向う夜の試合は、聖地(甲子園)でのヤクルト戦。ホームで絶対勝たないといけない試合。那覇空港に着いたのは23時頃。着くとすぐに携帯電話で試合結果をチェック。残念ながら、安藤の不調で敗北。翌日は、聖地で中日戦のデーゲーム。ちょうどバイクで走り回って宿に戻った頃だろうか。仲間よりトラ優勢のメールが届き、岩田の好投でそのまま勝利。その夜は勝利の美酒に酔った。

その翌日、前日読売に敗北したヤクルトは、その日の神宮での読売戦が雨で中止に。正直、「この雨でちょっとやばいかも・・・。」と思った。今シーズン、ヤクルトが苦手にしていた読売戦がこれで最終戦に流れる。このままやっていれば、おそらくヤクルト敗北でトラとの差が開いていたはず。この試合中止で流れが変わるのでは・・・。そして、それが現実となった。その翌日からの横浜との連戦で、ヤクルトは2試合とも粘って逆転勝ち。それも勢いがつくいい勝ち方で。

一方、トラが広島戦を前日に控えた日。前日は大雨で、島の北側をゆっくり回れなかった私は、再度北へ向かうことにした。その途中で少し道に迷って、フラフラしていると、な、な、なんと、トラカラーの自販機があるでは。宮古島と言えば、オリックスのキャンプ地。なんでトラなんやろう?、と不思議に思いながら、よーく自販機が置かれている家を見ると、家自体がトラカラーなのである。おそらく、ここの方はトラファンなのであろう。同じトラを愛するもの同士、折角なのでお邪魔しようと思ったが、残念ながら留守であった。しかし、ここで翌日の広島戦の勝利を確信した。試合結果は、能見の好投で予想通りトラの快勝であった。

あとは、神宮でのヤクルトとの2戦。これですべてが決まるが、トラが2勝すればそれでCS進出決定。しかし、その初戦は、ここ数試合ヤクルト戦に勝てていない安藤。勢いに乗ってきたヤクルトは館山。先発は安藤と予想はしていたが、安藤と分かった時点で敗北の予感が・・・。案の定、完封の完敗。これでヤクルト有利に。最終戦は、岩田と石川。試合のことが気になって仕方がなく、外にめしを食いに行って宿に戻ると、宿泊者みんなでめしを食っていたが、私はそこに参加している場合ではなかった。小雨の中、宿の屋上へ上がり、泡盛片手に携帯で試合をチェックしていた。結果は、まさかのトラ敗北でCS進出のチャンスを逃し、あっけなく今シーズンが終了。最後まで投打のかみ合わない今年のトラであった。

トラ敗北を受け、日本各地の仲間からメールが届いた。同情メールあり、冷やかしメールあり。その数日前に日ハムが優勝を決め、日ハムファンに、
「日本シリーズで甲子園でうちと戦えるように、CSをしっかり勝ち上がって来い。」
とメールを流したのだが、
「甲子園に行きたいんだけど、もう行けないんだけど・・・。」
と冷やかしの回答メールが・・・。腹立つ、ここぞとばかりに・・・・。人には優しくするものである。

今シーズンも南の島での辛い幕切れであった。そこで、

私から来シーズンに向けて、トラ構造改革案
1、がっつり高給取りの給料を減らせ!!
やり過ぎ、で、選手は勘違いし過ぎ。もう一度、叩き直せ。

2、どんなけ四死球を出してんねん。減らせ!!
ほんまどんなけ四死球を出してんねん、今年は。慎重になるのはわかる。でも、逃げるな!!コースを狙うのはいいけど、コースが少々甘くなっても打ち取れるように球のキレを磨け。四死球は守りのリズムが悪くなる。あと、普段のキャッチボールから真剣にやれ。

3、バンド練習をしっかりやれ!!
どんなけ送らなあかん場面で送れてへんねん。しっかりバンド練習しろ。

4、キャッチャーはもっとインコースをつけ!!
矢野にも狩野にも見られるが、ここ最近のトラのキャッチャーのリードはアウトコースが多すぎ。もっとインコースをつけ。あと、狩野。盗塁され過ぎやぞ。

5、赤星、平野、大和、藤本など足が速く一発がない選手は転がせ。上げるな!!
チャンスで内野フライ。今年、何度もこの場面を見た。特に、平野!!チャンスに弱すぎ。あと、球を上げんと転がせ。

6、エラーを減らせ!!
なんやねん、今年の守備は。なんでや??なんでこの1年でこんなに守りが悪くなったんや。もう一度基本から徹底的にやれ。

7、金本の連続フル出場に拘るな!!
結果を残していたらわかる。でも、結果が伴っていない。金本ももう歳だし、調子悪い時は休ませ。

8、ファーストストライクから打て!!
お前ら、何様や。ファーストストライクを簡単に見逃して。何もしなくて1球で投手有利なカウントになるんやぞ。で、追い込まれて、難しい球に手を出す。あほか。

9、ボールの見極め、特にブラゼル!!
ブラゼルの攻め方は、どこもアウトローとインハイのボール球が軸。いい加減、覚えろ。

10、”点”じゃなく”線”で攻めろ!!

昨年から言っていること。ホームランバッターがいないので、”線”で攻めるしかない。真弓よ、戦術を使え。

11、外から補強するのではなく、身内をもっと底上げせえ!!
外から取るのではなく、身内の選手個々の底上げにもっと力を入れろ。ここ数年、選手は変わってないし、若手が出てこん。他のチームはどんどん変わっているのに。首脳陣、お前らの仕事や。

12、・・・・


トラのことを言い出すときりがないのでこの辺で止めておく。来年のこの時期は、わしに気持ちよく旅させてくれ。頼むぞ、トラ。








宮古島と言えばオリックスのキャンプ地。来シーズンのオリックスの監督は、岡田監督やしな・・・。



 おばあにナンパされて・・・

今回の放浪を終え那覇に戻る前夜、宮古島の居酒屋「でいりぐち」で、前日伊良部島で一緒になった札幌でスープカレー屋「SAMURAI」を営む侍夫婦と一緒に食事をすることになった。侍は、若いのに札幌でスープカレー屋を2店舗も経営している。大したもんである。また、その日、私が宮古で泊まった安宿に、偶然にも前日伊良部島で同じ宿だった(通称)小木さんも一緒になったので、最終的に4人で飲むことになった。

ただ、彼らと飲む前に私にはしなければならないことが・・・。そう、まだ食べていなかった宮古牛のレバ刺しと島おでんを食わなければ。レバ刺しは先に一人で食べに行き、おでん屋はまだ店が開いていなかったのと、店の人から早い時間は予約でいっぱいと言われたので、あとで来ることにした。

侍夫妻との待ち合わせまで少し時間があったので、何気なくブラブラ歩いていると、店先におばあ3人が座っている趣のあるお店を見つけた。道路の角にある小さなぼろい建物。ただ、何となく臭いのする面白そうな感を受けた。私がお店を眺めていると、そこに座っていたおばあに声を掛けられ、店は21:00〜開くのであとで来て、と。私は、「宮古島の最後の夜はこれや」と野生の勘が働き、おばあにあとで来ることを約束した。で、できれば、一緒に飲む他の3人も連れて来たいと思った。

3人とは居酒屋「でいりぐち」で待ち合わせて、地元の料理を食いながらの宴。料理も美味しく、店も感じよく、店員もいい方で満足、満足。その後、引き続きどこかに行こうという話になって、私が行きそびれた島おでん「たから」へ。4人も島おでんを満喫し、そして、おばあの店へ。

おばあの店「あちこうこう家」は、カウンターしかなく4人ほどしか座れない。その他は、外にテーブルが1つだけあり、トイレはないので、したい時は道を挟んだファミリーマートにしに行く。我々が店に行った頃は、運よく客が誰もいなかった。誰かいたら4人は入れなかっただろう。おばあは、約束通り来た私を見ると、「マスター」と叫んで、我々を大歓迎してくれた。

店では泡盛のボトルを注文。その泡盛の少しを神棚に置いて、みんなで手を合わせた。酒のあては、おばあ手作りの油味噌とキュウリ。おばあは、私が人を連れてくることを予想していなかったのだろう。すぐにキュウリも氷もなくなり、前のコンビニに買いに行き、「折角、島に来たのだから」ということで、マグロの刺身も買ってきてくれた。

その後、島の常連さんや横浜からのご夫婦などお客さんが入れ替わり立ち代り来て、私と小木さんはカウンターに入って立つことに。そうしないと、他の人が座れない。侍夫妻は、外のテーブルで地元の人との歓談。おばあは、食材と氷が足らないのでまたもや買出し。その間は、我々がお留守番。訳が分からん状態が続いたが、色んな島の方と触れ合え、無茶苦茶おもろかった。

最終的に店に残ったのは、横浜からのご夫婦と私とおばあ。最後は、ご夫婦の奥さん(真弓さん)とおばあが泣き出し、しんみりとなった。真弓さんはこういう出会いに感動し、おばあもそれを見て涙。我々は最後におばあに手紙を書き、それを店に貼った。その時点でAM3:00は過ぎていたと思う。かなり疲れたけど、宮古最後の夜は最高だった。これだけ世話になったのに、我々4人分のお代は6,000円。ボトルも空にし、あれだけ買出しに行かせたのに。私はおばあに、
「もっと取ってよ。」
と言っても、おばあはこれ以上取らない。おばあもすごく楽しかったようで、我々が帰ろうとすると引き止めようとした。

伊良部島にいる間は、ゲストハウス「びらふやー」に泊まった。個室以外はドミが1室だけの小ぢんまりした宿。宿もきれいで、屋上からの佐和田の浜の眺めは絶景。宿主の雷太さんもいい人で、客全員に万遍なく平等に接していた姿には、同じく宿で働いていた私としても感心した。リピーターも多いようで、長期間滞在している人もいた。宮古で泊まった宿の方が言うには、「伊良部で泊まるなら、「びらふやー」だろう」と。非常にいい宿だった。ここで侍たちと出会った。

ただ、「びらふやー」で一つ疑問に思った(違和感を持った)こと。それは、毎晩、宿泊客が各自1品料理を作って、みんなでテーブルを囲んでワイワイやることである。宿に着いて始めにこれを聞かされた時はびっくりした。私は、元々宿でめしを作る気なんてないし、外に食いに行って地元民と触れ合うつもりだったので。別にこの会に参加しなくてもいいのだが、これだけ宿泊客が少ないと、ワイワイやっている横で一人だけ参加しない訳にもいかないだろう。確かに、宿の近くには食堂がなく、且つ、小さな宿に一緒に泊まる客同士。一人旅の人もいるだろうし。こういう会を催すことによって、皆一緒に楽しい夜を過ごす。雷太さんなりに考えたアイデアだろう。それはそれでいいと思う。

しかし、その場ではもちろん言わなかったが、私の正直な感想は、
「なんで伊良部にまで来て、どこでもできそうなことをやってるのだろう?」
である。長期の滞在者や、例えば島ではスキューバ以外何も興味ない、という人なら分かるが、
「みんな、勿体ないことしてるな。」
と思った。人の旅のことをどうこう言うつもりはない。昨年も述べたが、旅で出会う者同士の会話は、それはそれで楽しい。ただ、離島はもっと別の離島でしかできないことができるのである。

離島は、範囲が限られた「閉ざされた空間」である。これが大きなポイントで離島にしかない特徴。そのため、大陸と違ってその土地をより密に感じられる。その土地の文化、食、自然、歴史・・・。島の人と触れ合うことによって、他ではできない経験ができる。

我々は、普段狭い世界にいる。私を例に挙げると、様々な職業が存在する世の中で、会社員という1つの職種に属し、その会社員の中でも商社という分野にある一企業に席を置いている。そういった狭い世界で日々生きていると、視野がどんどん狭くなりがちである。つまり、ものが見えなくなりつつあり、その狭くなった価値観で物事を考えようとする。人として最低である。私も、
「今、ものが見えてないな・・・。」
と感じることが多々あるし、そういう時は、無性に自分自身に腹が立つ。そういった中、離島で時を過ごしながらその土地に触れると、改めて色んな世界があることを気づかされる。そして、狭くなりつつあった自分のスイッチをオフにし、頭の中をリフレッシュできる。離島ではこういったことができるのである。

島出身でない雷太さんもその点はわかっているみたいだった。ある晩、島の方が宿にやって来て、宿泊者と同じ食卓を囲んだ時に、私が感じたことを話していた。毎晩、私は宿から2kmほど離れた飲み屋が集まるところまで歩き、酒を飲みながら地元の料理を頂き、地元の人々と話し、その後、宿に戻って皆様の宴に加わっていた。

旅は色んなことを教えてくれる。その「記憶」をこうやって書くことによって「記録」となり、頭の中が整理できて、結果的に自分だけのガイドブックが作れる。私は、「あちこうこう家」の前でおばあにナンパされた時、「絶対あの3人も連れて来たい」と思った。上から目線になるが、彼らに私の視線を少しでも感じてほしかった。「離島はこういった旅もできる。」だから、3人から「他では体験できないこんなすごい経験ができた」と言われた時は、本当にうれしかった。

「おばあにナンパされてよかった。」
ほんとそう思った。

右端が「あちこうこう家」のおばあ。
夜になると、おばあの顔が化粧で真っ白になる。

本当に楽しい夜だった。こんな有意義な時間をくれたおばあには感謝、感謝である。


侍夫妻。

東京に戻る前のトランジットでの那覇で。先に那覇に着いていた侍夫妻は、宿で札幌のお店のスープカレーを披露するので是非来てほしいと連絡をくれた。

野菜中心の甘辛のスープカレー。無茶苦茶うまかった。トラブルで、札幌から送った野菜が届かず、急遽野菜だけは近くのスーパーで購入したのだが、ひょっとしたらこれはよかったのかも・・・。普通は使わない沖縄の紅芋が具材にあった。

札幌の店の味をベースに各地の食材を入れ、その土地のカラーにマッチさせる。こういったことを各地で繰り返すと、各地の特色を生かしたオリジナルのスープカレーが作れる。札幌と各地との融合。これ、おもろいかもしらん。

感じのいい明るい夫婦。いつまでも仲良くお幸せに。



etc.