週刊はまなす(828日号)


20,21日と旅企画の鈴木さんが来られた。鈴木さんは「北海道おもしろ情報」という雑誌の編集長で、当民宿もお世話になってるし、うちのホームページの親元が旅企画である。私がこうやって書いている「週刊はまなす」は一度鈴木さんのところにデータを流して、そして鈴木さんが編集するという形になっている。今回は、来年度の契約の件と島内取材のためにお越しになって、一日目の晩はうちのスタッフと深夜2時ぐらいまで飲んで、次の晩は私と二人で飲み屋に行って、そして後から大将、いづみさんが合流した。はまなすホームページ作成時の去年の秋、私は鈴木さんのオフィスで大変お世話になり、一度一緒に飲みに行ったことがあった。今年で、私と鈴木さんとは仕事での付き合いはこれで最後になると思うが、これからはプライベートで例えば私が海外情報を鈴木さんに送り、それを旅企画のホームページに載せるといったことでお互いこれからも付き合っていこうと改めて確認し合った。ちなみに、「北海道おもしろ情報(旅!北海道)」のホームページのアドレスは、

http://www.tabi-hokkaido.co.jp/

です。このページの礼文島のところにうちのホームページがリンクしてます。是非、ご覧下さい。

21日から三連泊でイングランドのペリーさんが来た。ペリーさんは現在小樽在住。それにしても、本当に今年は外国人がよく来た。外国人は日本人と違って、あくまでも自分のスタイルを守ろうとする人が多く、そのため我々も少々困ることがある。例えば、食事やお風呂の時間。こちら側としては後片付けや次の準備があるので、早目に食事を済ませてほしいのだが、まだまだ時間が早すぎると言って、食事時間が遅れることが多いし、朝にシャワーを浴びたいと言って掃除中に風呂場を使う人もいる。我々に迷惑がかかるだけならまだいいが、送迎の時に他のお客さんに迷惑がかかるのはどうかと思う。また、外国人だからといって断っている宿も多い。食事のメニューもふまえて、今後はより外国人対策が我々の課題だ。

25,26日と私の友人である札幌の徳さん、いずみちゃん、岩波さんが来た。彼らは礼文観光が目的ではなく、我々との宴会を楽しみに来てくれた。そのため、25日はお客さんを徳さん達だけにして、香保里嬢、友美ねえを呼んでの大宴会となった。岩波さんに大量に酒を買ってきてもらい、酒好きのいづみさんは岩手の純米酒「月の輪」のビンにnamingしてボトルキープしていた。しかし、次の日に徳さん達と利尻に行くことになっていたいづみさんは、大将からお酒をコップ2杯だけにするように止められていた(正直、いづみさんはもっと飲みたそうだった)。大将、香保里嬢は赤ワインをぐいぐい飲み、我々はビール、後から参加の友美ねえも我々に追いつき、みんないい調子で酔っぱらい、結局宴は深夜1時ぐらいまで続いた。


「香保里嬢とのおデート(ちょっとしんみりと物語風に)」
週刊はまなすに何度となく登場している「かあちゃん宿」のヘルパーである香保里嬢とは、実は今年の5月にカンボジアのシェムリアップという町で出会った。私はアンコールワット周辺を回るのにバイクタクシーを道端で拾い、そしてそのドライバーと共に3日ほどアンコールワット周辺を回ったのだが、ある日の午後、たまたま我々の横を通りすぎた香保里嬢のことを私のドライバーが気に入って、そして私が香保里嬢に声をかけてやったのが出会うきっかけとなった。私と香保里嬢はシャムリで二度ほど一緒に酒を飲み、香保里嬢がこの旅の後で仕事を辞めるというので、私が、

「もし暇やったら礼文においでよ。」
と言ったのが、香保里嬢と礼文との出逢いとなった。

ただ、礼文に来たのはいいが、シーズン中はお互い忙しく、よくはまなすには遊びに来ていたが、私もほとんど時間を取ってやれず、それで27日にお客さんもいなかったので、大将に休みをもらって、昼から二人で礼文岳に行くことになった。天気はいまいちで小雨がぱらつき、頂上にはガスがかかっていたが、それでも香保里嬢は満足してくれた。

そして、スコトンに一度しか行ったことがないと言うので、少し裏道を通りながらスコトンまで行き、その後は香深に戻って北限湯に行って汗を流し、それから元地、そしてまだ行ったことがないという桃台猫台に連れて行ってあげた。最後には、私が個人的に親しくさせてもらってる山田のおかん、おとん宅を訪問した。当然、香保里嬢にとっては地元民の家庭にお邪魔するのは初めてのこと。おかんは初対面の香保里嬢を大歓迎してくれ、我々におとんが釣ってきたガヤを焼いてくれ、その他に芋もち汁、おかん手作りのところてん、おとんが自ら採ったもずく、礼文の毛がにと至れり尽くせりの料理を用意してくれ、最後はおとんが自ら礼文のワカメ、昆布を使った味噌汁を作ってくれた。このおとん、おかんのもてなしには香保里嬢も大感激し、改めて、

「礼文に来て良かった。」
という言葉を残してくれた。仕事は辛かったと思うが、都会で長い間OLをやってた香保里嬢にとって、礼文で過ごした今年の夏はいい経験になったと思う。そんな香保里嬢も29日に島を後にする。

カンボジアでたまたま出会った人と北のさいはての礼文で再会するなんて、本当に人との出逢いってのは分からんもんだ。この後、香保里嬢は自分がしたかったことをじっくり時間をかけてやって行くみたい。とにかく、お疲れ様。

今週はしけが続きノナ漁はなかったが、昆布の自由操業は時々あった。96日に昆布の第1回目の検査があるので、大将を始め我々は昆布作りを開始した。漁師専門の家庭なら昆布を乾かせた後すぐに作り始められるが、民宿業と兼業のうちの場合は、お客さんが少なくなるまで昆布作りは始められない。そのため、いざ昆布を作ろうとしても、手入れが不十分だったためしわだらけの昆布が多く、最終的に梱包するまでにかなりの時間と労力を要す。また、Routineな仕事なので飽きが来る。よって、これからは昆布作りに集中する日が多くなり、民宿を営業する日、昆布作りに専念する日と区別している。尚、民宿営業日は「予約状況」覧をクリックしてご確認下さい。

大砂賀朝の今週の詩(うた)(今週は豪華に2つ)

PROMISE

暗くなった部屋の中で
ガラにもなく手紙を書いた
いつもは近くにいる貴女も
「遠く離れたんだ」と思う
携帯電話で貴女の声を聴くと
なぜか嬉しくなってる
それも一時でしかなくて
段々恋しくなってきて---

逢いたい想いが強くなってく
すぐにでも貴女のもとへ
でも僕は強くなるために
泥まみれになっても現在を歩いてゆく

遠い遠い異国の地で
真っ黒な夜空を眺めていた
星の一つ一つがきれいで
「貴女に触れたい」と思う
声だけは聞けても虚しいだけ
心にすれ違いが起きる
貴女のそばにいないと
消えていってしまう気がして---

逢いたい想いが強くなってく
すぐにでも貴女と話したい
でも僕は大きくなるために
今が辛くても翼を羽ばたかせてく

「離れても大丈夫」と強がってた僕と
心配で泣き崩れた貴女がいた
僕が帰ってきたときには
二人で---

逢いたい想いが強くなってく
今すぐ貴女と交わしたい
でも僕は貴女を愛するために
ずっと遠く離れても
必ず貴女を迎えにゆく
必ず貴女を迎えにゆく


Spring5月の息吹」

ほのかに薫る5月の風 とても暖かくて気持ちがいい
タンポポも咲き乱れ 心浮かれる春が来たんだね

たんぽぽの華麗な姿に 幸せな時間を精一杯受けて
新しい生命(いのち)の産声を この世に響かせてほしい

日が昇るように恋が生まれ 重ねるごとに育っていく
まるで赤子や子どものように 暖かい恋が芽生えてく

大地に染みる5月の雨 とても冷たくて悲しくなる
アジサイに花が付き 心濡らして春が去って行く

アジサイが露に濡れて あの雨の夜が戻ってきてしまう
僕たちが別れたあの過去へ 別れを告げてしまいたい

日が沈むように恋が絶え 花が散るように消えてゆく
そんなせつなさや痛みから 癒されるのはいつの日か

出逢い、別れの多い春 短い季節の青春
次の季節が来る前に恋を忘れてしまおう

「恋」というのは儚いもの 短い命と同じで
心通えば大人になる 心離れれば息絶える

別れがたとえ明日(あす)になっても 恋の炎が燃えていれば
未練が残ってしまっても 移り変わる恋は消えないまま

天気:ここ最近の天気はなんとも言えない。しばらくは蒸し暑かったが急に寒くなり、これからは寒くなるのかなと思ったら、また暑くなったり。やませが吹いてるなと思っても、次の日は風向きがころっと変わったり。やませの日はスコトン、桃岩周辺ではかなり風が強くなるので、防寒具は必須。ちなみに、雨の日はここ最近それほど多くない。

花:桃岩周辺、江戸屋の山道にはまだ数種類花が咲いている。

週刊はまなす、大砂賀朝君の詩への御意見、御感想は、
Fax: 01638-6-1205
まで。