週刊はまなす(814日号)


7日は昆布、8,9日はウニの旗が揚がった。今年のウニも後一回。昆布もついに自由操業になった。大将もねじりから鎌に代えた。ウニはそろそろ産卵期で、これからは殻付ノナ漁が始まる。16日まではお盆で沖止め。

7,8日と鎌倉の伊藤さんが今年も来られた。伊藤さんは10年来の常連さんで、大将とも大の仲良し。礼文滞在中は、日中はハイキングを楽しみ、夜は大将とうちのスタッフとカラオケに行ったり、船泊の花火大会に行ったりとナイトライフも楽しんでおられた。みんなでカラオケに行った時なんて、留守番していた私は今日こそはゆっくり寝られると思っていたのに、飲んだくれて帰って来たバンジーちゃん、いづみさんに運悪くつかまってしまって、尺忍小学校の裏まで星を見に連れて行かされる羽目になった。全く酔っぱらいのおばちゃんには困ったもんだ。

今まで大将の漁姿を見たことがないという伊藤さんだったが、今年は運良くウニ、昆布漁とも両方見ることができ満足げだった。そして先日、伊藤さんから連絡があり、また礼文に戻りたくなった模様。伊藤さん、9月に待ってるよ。

9日は香深で花火大会、10日は海峡祭りがあった。今年が礼文最後の私は、最初の年以来久しぶりに海峡祭りに赴いた。そう、島の人々への挨拶回りだ。海峡祭りは、ステージあり、出店ありで、この祭りに合わせて島の人々は帰省してくるぐらい礼文では大イベントである。私は知人に会ったら軽く挨拶をする程度の気持ちでいたが、まあ私を知ってる人がいることいること。まずは地元の中学生につかまった。どうやら一部の中学生の間で私は時の人みたいで、

「ああ、加藤君だ。アイスおごって。」
と始めは数人の中学生にアイスをおごってやったが、するとどんどんと私にガキどもが群がってきた。ほんとガキは恐い。

それからは島の人々にどんどん飲まされた。私はビール券を次々と頂き、ビールを一杯しか頼んでないのに数杯くれたり、終いにはそのカップにウイスキーをロックで飲まされる始末。これが後々効いてきた。そして、おかん宅に訪問しそれからは飲み屋へ。飲み屋ではおとんグループと合流し、隣の店では大将、いづみさん、バンジーちゃん、友美ねえ。それに、地元の漁師さんも絡んできて、だんだんと酒場は修羅場と化した。昼飯、晩飯を食っていなかった私は、普段はそれ程酔わないのだが、だんだんと酔ってきて、気が付いたら港に駐車してた車の中で寝てた。しまった。私は、まるで三択問題だからと言って、ついつい、

「いつもステキな篠沢教授に全部。」
と言って持ち金がゼロになったクイズダービーのパネラー田中さん、秋山さんチームの心境だった。

翌朝、大阪の奈良橋さん、群馬の宮嶋さんが、

「かとちゃん、大丈夫?
と心配してくれてた。何とも情けない。もう、海峡祭りはたくさんだ。二度と行かないし、この先行くこともないだろう。

8日に宿泊した札幌の高田さん、伊藤さんはかわいらしい二十歳の女の子二人組。年頃の朝君はこの二人の事が気になって、夕食後3人でお話する機会があり、お互い住所交換をし、今度札幌で会うことになった。いや、朝君良かったね。高田さん、伊藤さん、朝君のことを宜しくお願いします。

11,12日とイタリア人のベレッティさん夫妻が来られた。彼らは日本語が全くだめで、英語もそれ程うまくない。私は何とかこの島を楽しんでもらおうと、色々細かいところまで英語で説明してあげた。本当はもう一日宿泊したいと言われたのだが、あいにくの満室で部屋を取ってあげられなかった。お盆での行き当たりばったりの旅行は少々危険だ。利尻の宿も何軒か捜してあげたが、どこも取れなかった。彼らは一体どうなったのだろうか。船に乗る直前に、笑顔で私に握手を求めてきたところを見ると、礼文を十分に楽しんだようだった。

また、12,13日とイギリスのジャックさん一家がお越しになり、12日にはベレッティさん夫婦と共に外国人二組となった。ジャックさんは外交官。奥さんは日本人で、ジャックさんも日本語がぺらぺら。びっくりしたのが二人の子供さんも英語、日本語がぺらぺら。どうやら、お母さんと話す時は日本語、お父さんとは英語としつけられてきたらしい。両外国人組とも感じのいい人々だった。

12,13日と東京の河合さん三人組が車で来られた。一見普通のOL風なのだが、いざ酒を飲み出すと止められん。夕食時にはビンビールで、生ビールを風呂上がりまで我慢しており、これに枝豆を食いながら野球でも見ていたらまるでおっさんだ。また、巨人ファンというのだからけしからん。阪神は眼中にないとまで言ってた。この発言は許せん。その晩、私は天気が良かったので彼女たちを星を見に連れて行ってあげた。しかし、彼女たちは生ビールを数杯飲んだ後。そう、山の中では蚊が寄って来ない訳がない。これは阪神を馬鹿にした罰だ。は、は、は、は。

8月某日。ついに礼文にも顔黒出現。ヤツは圧底の靴にミニスカート、きわどい服に茶髪、顔の所々には金粉、そして携帯電話といういかにも顔黒らしいいでたち。おいおい、ここはどこやねん。お前、こんなんで歩けるんか。歳にして15,6か。ヤツは私のことを少々上目遣いで見てやがる。その目はまるで野獣のようだった。これが本当に高校生か。東京ではよく見かけてたが、いざ目の前にすると、その容姿はまるで冥王星から来た宇宙人といったところか。結局、ヤツは特に何をするのでもなく、平然と島を後にした。全国の顔黒の諸君。はっきり言おう。ここはセブンイレブンじゃない、礼文(レブン)やぞ。

大砂賀朝の今週の詩(うた)

生きていくなら

今の世の中は 正義と悪の区別もない
「金」という欲望に冒されたヤツが多い
でも何かが違う 権力を振りかざすのが流行りなんて
不満だらけの世の中に メスを入れて

1生きていくなら PRIDE持って遥か遠くへ冒険へ出よう
そして生きる意味を見つけたら大声で笑い明かしてやれ

昔の社会では 助け合う精神が強かった
責任感も強くてタフな男が多かった
そんな男達が 築いてきた「現代」という城が
崩壊寸前で 真っ暗な未来が迫っている

2生きていくなら自分を信じてなりたい夢と戦ってやろう
そして戦いを制したらキミのハートを射抜いてやれ

もしも追い込まれたら その時は覚悟キメて

1 repeat

2 repeat

生きていくなら もっとたくましく---

天気:ここ最近蒸し暑い。天気もいい。暑いといっても25℃もいかないが、それにしても我々にとってはかなり暑い。日中は半袖で大丈夫。ただ、朝晩は相変わらず冷える。

花:桃岩、江戸屋の山道でタカネナデシコ、ツリガネニンジンがきれい。但し、山道にはこの時期アブが多いので注意。

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