全国10億人の加藤学ファンの皆様
カナダ報告第5弾
「カナダ人にとっての映画 & 映画と私」
Written in Vancouver, 8/4/2001
皆様、こんにちは。こちらではそろそろ桜が散る季節になりました。4月からsummer timeが始まり、通常よりも1時間早くなりました。だから、夜の8時を過ぎてもまだ明るいです。夏になると、夜10時ごろまで明るいそうです。これはNZで経験しましたが、なんか不思議です。 バスストライキも終わる目処が立っていません。私は運よくDavidから自転車を借りられましたが、うちのギーなんてヒッチで通ってます。Marcはスケボーで。night shftの女の子はsupervisorに家まで送ってもらってます。UBCではテスト時期だというのに。完全に都心部の交通網はやられています。東京では、JR、西武、東武、小田急、東急、京成、京急、営団地下鉄といった公共の交通機関が何社かあるので、こういったトラブルは起こらないと思いますし、仮にストが起きてもこんなに長続きしないでしょう。 さて、こっちでも生活も5ヶ月目に入り、旅立つ時が近くなりました。予定では、6月3日にここを出るつもりで、とりあえずアメリカに下る前に、ヒッチでアラスカの先端まで行ってみます。もう旅はするつもりはないので、ひたすら北を目指して、目標点に到達したら今度帰りは船で一度Vancouverに戻って、そしてairでロスかサンフランシスコに飛ぶつもりです。まあ、あくまでも今考えてる予定ですが。 |
Vancouverでの生活の中心は、英語力の上達を念頭において、何と言っても仕事と映画の毎日。外国人ばかりの環境の中での仕事は私にとっては最高の環境でしたが(忙しい時は全く話はできませんが)、生活していくうちの手段としても仕事は避けられないものです。そして、私にとって映画は今となってはなくてはならないものです。始めは英語力の上達のためだけに映画を見に行ってましたが、今はもう生活の一部に溶け込んでいます。こっちでは極力自分のことだけに時間を取ろうと考えて、必要以上に人と会わないようにしてましたので、そういう意味では私にとって映画は貴重な娯楽です。くだらない飲み会や日本人同士の集まりに行くぐらいなら映画を見に行ってたぐらいです。最低週に1回は映画を見に行ってます。では、今回は少し映画についてまとめてみます。映画特集です。
◆カナダ人にとっての映画◆
アングロサクソンの人々にとっては、映画は日常生活でなくてはならないものでしょう。NZでもそう感じました。毎週のように新しい映画がcome outし、そして公開日が金曜日なので、どの新聞も特に金曜日には映画の特集を組みます。映画が庶民化してる最大の要因は、何と言ってもその価格。通常は多少映画館でばらつきはありますが$10(約800円)。火曜日はどこも$6.00以下(大体$6.00 約480円)。火曜日ともなると、どこの映画館もいっぱいで、特にdowntownでは学校帰りの学生が3分の1ぐらいは占めます。学生と言ってもESLの生徒で、Spanish系、韓国人、日本人がほとんどです。また、彼らのマナーの悪いこと。うるさいし騒ぐし。だから、チケットを買う列をよく見てると、学生が大半を占める列、地元のカナダ人が占める列と分かれます。おそらく、地元の人々も迷惑しているのでしょう。
経済的な映画館もあって、second runの映画を2本大体$5.00(約400円)以下で放映してるところもあります。second runと言っても、数年前のもあるし、まだ日本では公開されてないようなつい最近のもあります。私がよく行くBroadwayのHollywood Theatreは月曜日が$3.50(約280円)。
仕事仲間もよく映画を見に行ってるみたいで、私が特に仲のいいDebとはよく映画の話をします。今週何を見たとか、どれがお勧めとか。彼女は映画のために火曜日は仕事を休みにしているぐらいです。Chris (Canada)も映画好きでお互いよく映画のことを話すし、シェフのChris (America)は日本のアニメ映画おたく。私以上に日本のアニメのことを知ってるしビデオも持っている。
日曜日には日本と同じようにテレビで映画が放映されます。オスカーの時は、おそらくほとんどの人々が家でテレビを見ていたのではないでしょうか。たまたま、その時勤務だった私は見逃しましたが、いつもよりもお客さんの少ないこと。supervisorのDonnaも、
「年に一度しかない一大イベントだから仕方ないよ。」
と言ってました。ついでなので、今年のオスカーを少し紹介しましょう。
◆Oscar 2001◆
▽主な受賞▽
Best Picture |
Gladiator |
監督賞 |
Steven Soderbergh, " Traffic" |
Best Actor |
Russell Crowe, "Gladiator" |
Best Actress |
Julia Roberts, "Erin Brockovich" |
Best Supporting Actor |
Benicio Del Toro, "Traffic" |
Best Supporting Actress |
Marcia Gay Harden, "Pollock" |
外国語映画賞 |
Crouching Tiger, Hidden Dragon |
今年のオスカーは不作という評価で、オスカー前から"Traffic", "Gladiator", "Crouching Tiger, Hidden
Dragon"の三つ巴と言われてましたが、その通りの結果になり、この3つが賞を取り合いました。私はオスカー候補にあげられたBest picture5つのうち"Erin Brockovich"以外は4つとも見ましたが(もう一つは"Chocolat")、どれが取ってもおかしくないぐらいどれもいい映画でした。"Crouching Tiger, Hidden Dragon(台湾)"が高く評価されたのは、アジア映画界にもかなり大きな影響を与えるでしょう。ちなみに、私が見たfirst run映画の中で、オスカー候補を挙げるとしたら、
"Chocolat", "Save the Last Dance", "Cast Away", "You Can Count on Me", "Billy Elliot", "Finding Forresterかな。
結局、"Gladiator"が映画部門で賞を取りましたが、これは賞を取るに値するおすすめ映画です。ただ、Russell Croweの英語は聞き取りにくい(彼は元々OZかな?)。
◆加藤学映画history◆
私が映画を始めてみたのは、小学校2年生ぐらいの時に難波の千日前に連れて行ってもらって見た「スター・ウォーズ」です。内容は全く覚えてませんが、とにかく字幕が変わるのが速すぎて読めないのと、音がうるさかったのだけは覚えてます。それから大阪にいる時は、原田知世、長渕剛、ジャッキー・チェーンファンだった私は、彼らが出てる映画ばかり見て、洋画はたまたま時間潰しに見たトム・クルーズの「カクテル」だけです。大学に入ってからはとにかく忙しく、見たい映画はいっぱいあったのですが、たまたま試写会のチケットをもらってみたのが「ドラキュラ」、「ホームアローン」で、ちょくちょくビデオを借りては見ていましたが、実際映画館に行ってみたのはなかったですね。ここ最近、日本の映画館で見た映画は、この前の秋、時間を潰すのに名古屋で見たブルース・ウィルスの「キッド」です。いつも見たい映画はあったのですが、とにかく大学に入ってからは毎日が忙しく、それに一番ネックになってたのがやっぱり値段ですね。学生にとって、映画1本1500円もするのは辛かったし、映画に行くぐらいならビデオを借りて見る方がより経済的でした。
世界を旅するようになってから、特に途上国を旅してると、映画がより庶民的であることに気づかされて、インドで映画を見た時の映画自体とお客さんのパワーに衝撃を受けました。NZでは"Titanic"を二度も見たし、NZで一番驚いたことは、日本と同じ先進国なのに、なんて値段は安いんだろうってことです。それに、地元の人々は映画の話をよくしてたし。ただ、NZにいる時はあちこち旅をしていたので、もっと映画を見たかったのですが、結局4本しか見なかったですね。とにかく、世界を旅するまで映画がこんなにも庶民的なものとは思わなかったです。日本にいる時は、映画は金持ちが正月など暇つぶしに行くものという風に子供の頃から認識してました。庶民的な娯楽という風には考えたことはなかったです。
ネパールで映画の専門学校を卒業した大畑君と出会ったのも大きかったです。彼に色々作り手側のテクニックを教えてもらったし、映画のことにやたら詳しい彼に驚かされました。
ミャンマーでニューヨークの劇団に所属してる阿部さんと出会ったのも大きかったです。阿部さんは、映画のみならず演劇に対しての自論を説いてくれました。阿部さんは戦後生まれで、今までずっと演劇に携わってきたので、今と昔の映画の違いとか、演劇の楽しみ方、観客のマナーなど、色んな側面を網羅した演劇という娯楽を私に熱心に教えてくれました。
日本に戻る時もしたいことがいっぱいあって、見たい映画はあったのですが、結局見る機会がなく、選択肢として映画鑑賞を私自身から遠ざけてたのは、やっぱり値段ですね。うちの連中に日本の映画の値段を教えてあげると、みんな驚いてました。Deb曰く、ロンドン以上だと。DavidとChristaも日本で生活してて驚いたことの一つに、映画の値段の高さだそうです。だから、こっちに帰ってきた時は、映画が安いので、火曜日以外の通常料金の時でも毎週のように見に行ってたらしいです。
◆国際映画論(個人的なものです)◆
映画は先にも述べましたが、すごく庶民化した娯楽であるので、その国々によってその特性はかなり違ってきます。例えばインド映画。インドは年間映画製作量世界一で、ガンジーの非暴力主義、カースト制度による身分制度の影響がもろに映画に影響してます。インド映画は基本的に3時間近くあり、途中で休憩が入ります。そして、暴力シーンが必ずと言っていいほど入ります。これは日常の欲求不満からでしょう。そして、必ず踊りが入る。インド映画は主人公の男優と女優が必ずいて、そして結婚します。女優が出てくると観客は盛り上がります。インド人曰く、映画独特の音楽とあの踊りは不可欠だそうです。ちなみに値段は30ルピー(約90円)ほどだったような。タイが100B(約300円)。
マレーシアでも映画を見ましたが、さすがはイスラムの国らしく、その風習を映像化してました。映画技術はまだまだだと思います。残念ながら、タイにいる時はタイ映画を見ようと思ってる時に限って上映していなく、見る機会がありませんでした。アメリカ、香港映画はどこの町でも上映してましたが。バングラデッシュでは、わけの分からんテレビ映画を見ましたが、とにかく話の展開の早いこと。それに、もろ作り物と分かるようなセットで、一緒に見てた地元の人がけらけら笑ってるのが不思議で仕方がありませんでした。
こっちでフランス映画を何本か見ましたが、なんでフランス英語はいつも悲しい結末なのでしょうか?そのことを仕事仲間のマリー(フランス)に聞いてみたら、
「最後に悲しくなって泣けてくるのがいいのよ。そしたら、なぜアメリカ映画はhappy endが多いの?」
と逆に聞かれました。Chrisには、
「今まで何本か日本映画を見たが、なぜ日本映画はいつも悲しい結末なの?」
と聞かれたし(どんな映画を見てるんや)。
アメリカ映画のスケールのでかさはさすがです。と言うか、映画技術ですね。ただ、アメリカ映画ばかり見てると飽きてきます。それは、結末が読めてくるからです。特に、恋愛もの。アメリカの戦争映画は何本か見ましたが、これはアングロサクソンの国民性でしょう。自分達を美化し過ぎです。NZは元々マオリの国、OZはアボリジニー、北米はインディアン。つまり、アングロサクソン自体、元々の先住民の土地を奪い取った犯罪者。なのに、彼ら先住民を隔離した土地に押し込んだり、社会保障とかいう名目でお金を与え、彼らに同等の生活を与えず、自分達が彼らの生活を保証してると自己満足している。そして、観光の利益目的の時だけ彼らの文化を利用する。だから、「プラトーン」など戦争映画ではその国民性がもろ出ています。無意味にベトナム戦争を持ち掛けたのはアメリカで、多くのベトナム人が犠牲になった。しかし・・・。ベトナムのサイゴンの戦争博物館で写真展を見た時もそう感じました。アメリカ人カメラマンが撮ったベトナム戦争と第三国の人が撮ったベトナム戦争は全く違うものでした。そういう国民性もかなり影響して、アメリカ映画は、
「我々はいつも正しい。」
という概念も踏まえて、happy endが多いのではないでしょうか。世界の最先端の国の映画っていう自負、おごりもあるでしょう。
しかし、SFものはほんとすごいです。あの技術には感心ですし、CGを使ったその発想はおそらく今の邦画では無理でしょう。映画音楽もgoodなのが多いです。
イタリア映画もこっちで何本か見ましたが悪くないです。私はイタリアに実際にまだ行ったことがないので、イタリア映画を見る時はイタリアの色んな町並みが垣間見られるのをいつも楽しみにしてます。1989年の"Cinema Paradiso"は絶対お勧め。泣けてきますよ。
さて、日本映画(邦画)はどうでしょうか。私はここ最近日本映画をじっくりと見た記憶がないので何とも言えません。私個人の意見としては、まずは映画をもっと庶民化してほしいですね。
◆実際に今どういう映画をよく見ているか◆
では、私自身今どのような映画を選択して見ているか?基本的にはアメリカ映画を見ています。毎週金曜日に新聞をチェックして、どういった映画がその週新しく始まるのか。映画のジャンルに関わらず面白そうなものを見るようにしていますが、よくみるのが恋愛ものですね。というのは、先にも述べましたが話の展開が読みやすいのとhappy endが多いので、恋愛ものだと会話の内容が理解できなくても、大体彼らがどういう事を言ってるのかなんとなく理解できるからです。私にとって映画を見る第一の目的は聞き取りの英語力のアップ、日常会話のフレーズのpick upなので、大体内容が分かるとそのフレーズをpick upできます。比較的理解しやすかった恋愛映画は" Wedding Planner", "Sweet Novenber", "Say It
Isn't So", "the Mexican"。
わかりにくい映画は何と言ってもblack man movie (黒人映画)。彼らは独特の英語を話します。うちの仲間にも聞いてみたら、彼らもたまに理解できないそうです。"Save the Last Dance", "the Brothers"など。あと、イギリス映画(特にスコットランド、アイルランドが舞台のもの)も今度は英語のアクセントが違うし、方言が入ってくるので難しいです。"Snatch", "Billy Elliot", "Saving Grace"など。抽象的な映画も私の今の英語力ではまだまだ理解しづらいです。"Traffic"はそうでした。
アメリカ映画は見過ぎると飽きてくるので、時々フランス、香港映画を中心とした他の国の映画を見てます。今度は英語の字幕付きで、英語を速読して理解する訓練になります。ただ、Chrisに聞いてみたら、字幕の英語はformalな英語で、会話の英語とは少し違うそうです。
ちなみに、今後見ようと考えている映画は、"Heart Breakers", "Just Visiting", "Spy
Kids", "15 minutes", "Pollock", "Someone Like
You"などなど。
さて、野球の季節が始まりました。イチローのことはこっちでも新聞を賑わしてます。先日の野茂のノーヒットノーランも、地元の新聞に写真入りで載ってました。近々、実際にシアトルまで見に行ってきます。ちょうどその時は対エンジェルス戦なので、うまく行けば長谷川も見られるかもしれません。マリナーズが少しリードして、抑えに佐々木となればいいのですが(野球観戦記は後日報告します)。では、今度は5月に会いましょう。今度がVancouverで書くのが最後になるかも。
P.S. 先日、Brad PittとJulia Roberts主演の"the Mexican"を見てきました。日本では5月公開と思いますが、感想としてはまずまずですね。Julia Robertsはさすが演技派で、英語も比較的聞き易い。Brad Pittは彼独特のファッション、パフォーマンスはいつも通りです。見ても損はしません。ただ、ピストルで人が死ぬシーンがポツポツあるのでご注意を。 ところで、我が阪神タイガースのユニホームは変わったのですか? バスストライキがいつ終わるのか分からないVancouverより愛を込めて 8/4/2001 Manabu Kato |
Monthly Topics in April(4月号)
Written in Vancouver, 14/4/2001
「ゲイとレズビアン」
世界の人口の10%は同性愛者と言われており、ここVancouverでもその比率は日本に比べてはるかに多いように感じるが、彼らはしっかりと人権を得ている。日本でもこれぐらいの比率で同性愛者がいてもおかしくないのだが、まだまだ社会的な影響で人権を得るには程遠い。私のcafeにもゲイが2人、レズが3人いるが、だからと言って別にどうってことないし、彼ら自身堂々と宣言しているし、皆と同じように働いている。履歴書にゲイって書いてくる人もいる。ゲイの人々が集まるpubもあるし、新聞はゲイの広告欄をおそらく各社持っていると思う。NZのAucklandやOZのSydneyでは、毎年ゲイパレードがあるし、SydneyやここVancouverでは特に同性愛者の比率は世界的にも高い。アメリカ、カナダ、NZ、OZなどの多民族国家では、色んな人種、色んなタイプの人々がいるので、来るものは拒まずってのがあるのかもしれない(OZのQueenslandは少し違うが)。その点、日本などの単民族国家、歴史の長い国では、まだまだ昔からの固定観念が新しいものに対しての許容を邪魔してるところがある。特に、年齢層の高い世代には。まだまだ、「同性愛者=エイズ」という方程式が頭の中にあるのだろう。この辺りのことは、先日の"Japan Times"にも記述してあった。このことをこっちの連中に言ってみたら、
「なんて悲しいことなの。」
と嘆いてた。日本で同性愛者が人権を得るのはまだまだ先のことであろう。
医学的には、ゲイの人々それ自体には責任はない。当然、環境、後天的なものが作用して一概にはそうは言えないが、微妙なホルモンバランスの違いは先天的なもの、つまり遺伝的なものなので、彼ら自身をとがめる必要性はない。異性を愛するという固定観念に反して、同性が好きという自分の正直な気持ちに従うということは、ある意味繊細な心を持っていると考えられる。だから、本当の親友がゲイであるという人も少なくない。先日、地元の高校生のTinaにその辺のところを色々聞かれた。
「バイセクシャルな両親から、なぜゲイが生まれるのか?兄がゲイで、弟が普通なのはなぜか?」
ってな具合に。そして、私なりに遺伝的な側面、環境的な影響を踏まえて色々説明してあげ、彼女はなんとなく納得してくれた。
私の周りにレズでありながら子供がいる人がいる。彼女自体すごく人間的にもいい人なのだが夫はいない。しかし、ガールフレンドはいる。つまり、ドナーを探して、人工的に妊娠させて子供を産んだ。こういったことがこっちでは可能らしい(日本ではどうだろうか?)。私がいまいち彼女に同意できないのは、生まれてきた子供のことだ。子供は6歳の男の子。どのように子供に伝えてるか知らないが、この環境のせいでこの子がいじめれ、嫌な思いをしたら・・・。生まれてきた子供自体に何ら責任はない。この辺のところは、私が関与する管轄ではないが。ただ、正直なところ、このレベルまで来ると何が正しいのか、何が悪いのか自分の価値観がわからなくなってくる。もうなんでもありなのか?
最後に一言。前から何度も言ってるが、私はゲイは嫌いだ。しかし、一つ断っておく。これは、良い・悪いの問題ではなく、好き・嫌いの問題である。彼ら自身何も悪くない。これを読んでいる皆様の中で、まだゲイの人々に対して偏見を持ってる人々はその考えを是非改めてもらいたい。単純に考えてほしい。彼らも同じ人間であって、同性が同性を好きになるのは何も悪いことではない。
「今月のお勧め映画 vol. 3」
今月はアメリカ映画にも少し飽きてきたので、他の国のも見てみた。先月同様、second runのでいいのもあったので紹介する。
"The Widow of Saint Pierre (France)"(おすすめ度・・・)
Juliette Binoche, Daniel Auteuil, Emir Kusturica
"Chocolat"のJuliette Binoche主演の映画。中世のフランスが舞台で、囚人の健康管理をするJuliette Binoche夫妻が、上司の指示を無視して、ある殺人者をほぼ普通の人のように扱ったために、最後は夫とこの囚人が処刑されるという何ともフランス映画らしい悲しい結末。Juliette Binocheは英語でもフランス語でもどちらでも違和感がないのはすごい。
"A Time for Drunken Horses (Iran)"(おすすめ度・・・)
イランとイラクの国境沿いに住むある少年兄弟の物語で、体に障害を持つ弟の手術費用のために一所懸命働いてるお兄ちゃんだが、お金が思うように貯まらない。そして、おねえちゃんが弟の手術と引き換えに、イラクにお嫁に行くことになるが・・・。私はイラン映画ということで馬鹿にしてたが、なかなかいい映画だった。ただ、結末がいまいちかな。
"In the Mood for Love (香港)"(おすすめ度・・)
ある別々の男女がマンションの隣り同士に引越ししてきて、その男には妻が他の場所に、その女の夫も別の場所にいる。しかし、その妻、夫が一向に戻って来ないが、実は彼らは他のところで一緒に住んでることが判明。それを知ったこの男と女は・・・。マスコミではかなり評価されている映画だが、私にはいまいちだった。間違いなく日本では公開されない。
"Saving Grace (UK)"(おすすめ度・・・・)
Brenda Blethyn, Craig Ferguson
先に死んでしまった夫には莫大な借金があって、その返済に未亡人は仲間とマリファナの栽培を開始。しかし、最終的にその自伝を出版してそれが大ヒットに。舞台がスコットランドの小さな田舎町で、言葉自体アクセントが強くわかりにくかったが、その風景は礼文島のようだった。なかなかのお勧め映画。
"Get Over It"(おすすめ度・・・)
Kirsten Dunst, Ben Foster, Martin Short
彼女にふられたある青年を他の女の子が奪い取ろうとするが、その青年はなかなか前の彼女のことが忘れられない。そして、前の彼女には新しい恋人が・・・。映画自体teenage movieだったが、なかなかおもしろいlove comedyだった。しかし、日本では流れないと思う。もう一つパワーがほしかった。
"Billy Elliot (UK)"(おすすめ度・・・・・)
Jamie Bell, Julie Walters
北イングランドの片田舎でボクシングを習うある少年が、ある時バレーを習い始める。それを知った父親と兄貴を激怒。しかし、彼は既にバレーの虜になっている。そして、ロンドンの有名バレー学校の入学試験に向かうことになるが・・・。この主役のJamie Bellは大した役者だ。将来大物になるだろう。ちなみに、バレーの先生役のJulie Waltersはオスカーの助演女優賞候補になったぐらいだ。この映画はお勧め。絶対見るべし。
"What Women Want"(おすすめ度・・・)
Mel Gibson, Helen Hunt
女垂らしで自信過剰なMel Gibsonが、ある時自分のpositionを新しく来たHelen Huntに奪われる。しかし、ある日ひょんなことから、彼は女の人がどういうことを考えているかが分かる能力が身につく。Mel Gibsonらしい映画でなかなか面白かった。見ても損はしない。
"Say It Isn't So"(おすすめ度・・・)
Chris Klein, Heather Graham
ある日好きになった彼女が、本当は自分の妹ではないかという疑いが生じる。そして、そこからドラマが始まるlove comedy。おもしろい。よくもこんなに次から次へと色んな展開を考えたな、っと私自身感心した。日本では公開されるかはわからないが、なかなか笑える映画。
"the Brothers"(おすすめ度・・・)
Morris Chestnut, D.L. Hughley, Bill Bellamy, Shemar
Moore
ある黒人男四兄弟の恋愛を中心とした私生活を描いた映画。black man movieなので英語が分かりにくい。聞き取るのに苦労した。映画自体は結構笑えるし、まずまずってところ。見ても損はしない。
"Finding Forrester"(おすすめ度・・・・・)
Sean Connery
ある老人と黒人の少年との物語。バスケットと文章力に秀でた才能を持つ少年が、ある老人にそのノートを添削される。そして、その老人は有名な小説家であることが発覚。それから師弟のドラマが始まる。さすがは、Sean Conneryで、貫禄のある映画だった。日本でも公開されたはず。絶対見るべし。お勧め。
"the Mexican"(おすすめ度・・・)
Brad Pitt, Julia Roberts
ある拳銃を追ってメキシコ行きを命ぜられたBrad Pitt。そして、別れたばかりのガールフレンドであったJulia Robertsを拉致して、Brad Pittの後を追う組織の男。しかし、道中で彼女とその男は仲良くなってしまう。そして、何とかメキシコにたどり着いて、彼女達はBrad Pittと会うことができるのだが・・・。大人気の二大俳優が出てる映画ってことで、公開時は話題になっていたが、まあまずまずってとこかな。日本では5月に公開されるはず。Julia Robertsはさすがは演技派。Brad Pittは彼独特のパフォーマンスとファッション。見ても損はしないと思う。
"Gladiator"(おすすめ度・・・・)
Russell Crowe
今年のオスカー作品。古代ローマが物語の舞台で、国王が実の息子に殺害され、次期国王候補のRussell Croweに彼のことをよく思ってないその息子が処刑命令を出す。その刑をなんとか逃れたRussell Croweは奴隷として蘇り、そして国王となったその息子の前に登場する。展開的には途中から読めてきたが、結末は読めなかった。"Titanic"といい、"Gladiator"といい、お金をかけたスケールのある映画がオスカーに選ばれるのかなと途中で思ったりしたが、結果的にいい映画だった。オスカーに選ばれたのは肯ける。これは見るべし。但し、少し長い(2時間半ぐらいあったと思う)。
「St. Patrick day(アイルランド人のための日)」
3月17日はアイルランド人のための日、St. Patrick dayだった。アイルランドのnational colorである緑色で脚色した衣装を着た人々を多く見かけたし、pub自体緑色で彩られているところもあった。私は、その日はChristaの友人Taraがたまたま日本から帰って来ているというのもあって、一緒にガスタウンのpubまで飲みに行った。ちなみに、Taraと私はChrista同様1997年にNepalで会い、彼女は今、日本で英語の先生をしている。
pubは超満員で我々は30分ほど待たされた。緑色のビールを飲んでいる人がいたのには驚いた。単に普通のビールに緑の粉末を入れただけだが、私自身も飲んでみたが気持ち的にすっきりしない。味は普通のビールに変わりないが。私とDavidは座るところがなく、たまたまインデアン、English、Scottishの3人の変わった野郎と相席になり、一緒に飲みながら色々話した。私は、なぜカナダでアイルランドを祝うのか不思議で仕方なかったが、そのことを聞いてみると、
「カナダもアイルランドも同じ先祖。だから、我々もこの日は祝う。と言いながら、我々は単に飲んで騒ぎたいだけで、この日を言い訳にして都合よくしてるだけだけど。」
と笑ってた。次の日に、DonnaやPamも同じような事を言ってた。では、なぜ緑のビールなのだろう。アイルランドと言えば"Guiness"だろう。そのことに対しては、誰も私の質問に答えられなかったが、Donnaが言うには、
「Guinessは値段が高くアルコール度数が高いでしょ?だから、そんなに多く飲めないし、すぐに酔っちゃうでしょ。」
ということらしい。なるほど、これは一理ある。この日、pubは騒がしかったが、なかなか楽しい時を過ごせた。この3人の野郎はなかなか個性的で面白かったが、酔ってくると特にScottishの野郎の言葉は訳分からんかった。普段でさえわかりにくいのに。
しかし、いつも思うことだが、なぜ街ではあんなに日本人を多く見掛けるのにpubでは見かけないのか?AucklandやCairnsでもそう感じた。日本人がよく集まるpubがあるのは知ってるが、飲み屋ではみんな酔っぱらってるので、地元の人々とも仲良くなりやすいのに。いやー、一度アイルランドに行ってみたい。私の親友のJackieもいるし。
「Vancouver Islandへの小旅行〜概要」
ここ最近、私が忙しい日々を過ごしてたのでChrista、Davidと一緒にいる時間が少なかったのと、Davidが春休み中というのもあって、3月の最終の週末、私は休みを取ってChrista、Davidと共にVancouver islandに向かった。Vancouver islandはここから車で港まで30分走って、フェリーで西へ1時間半ほど行ったところにある。島と言っても、本州の半分ぐらいの大きさはある。我々の目的は、Christaの妹のJayeを訪ねるのと、簡単な島内driving。Vancouver islandの雰囲気は、基本的にVancouverと変わらない。しかし、中心地Victoriaは、Vancouverのdowntownに比べればはるかにいい。海の近くで小ぢんまりしてて、そしてきれい。私が思ってた以上に都会だったが。ただ、観光地というのはいただけない。土産物は建ち並ぶし、観光客も多い。日本語も所々見かけたし、日本人もかなりいた。
カナダは西から吹く風の影響を受けるので、太平洋からの雲はまずここで雨を落して行く。そのため、ここはかなりの降雨量。我々は少し森林浴をしたが、その植生はまさしく屋久島だ。大きな杉林の至る所にコケが生えている。我々は杉林の丘を雨の中登って行き、30分ぐらい登ったところにある線路にたどり着いた。その線路の下は峡谷。当然、枕木の下は何もない。あいにく天気は悪かったが、滝を真上から見たのは初めてかも知らん。Christaは恐がって来なかったが、私、David、Jayeは峡谷の真ん中まで進み、そこから下を覗いた。ここからの光景はさすがの私も足がすくんだ。高さ100m近くあったと思う。そして、David、Jayeは先に線路の上を歩いて元に戻り、私が景色を見ながらゆっくり歩いてると、先に戻った二人から、
「マナブ、急いで。電車、電車。」
な、な、なんと、私に向かって貨物列車が走ってくるでは。まさか、本当に列車が走ってるとは。私はてっきりここは廃線と思ってた。私は何とか戻ることができたが、あと20秒でも遅れていたと思うと。二人はこの光景を見て笑ってたが(笑うな)。無事戻りきった我々は運転手に手を振ったが、なぜかChristaは我々を軽蔑してた。
我々は、西海岸を50kmほど北上してみたが、景色は私にはそれほど感動を与えなかった。というのは、今まで色々な国の景色を見てきたし、ほんとここBC州はNZに似てるからだ。どちらかというと、景色はつまらなかったと言った方がいいかもしれない。アザラシも見たが、NZで何度も見たし。ただ、紫色の馬糞ウニを見た時はビックリした。あと、日本と少し違うなと思ったところは、日本に比べると海岸線がそれほど入り組んでいない。日本でよく見るリアス式海岸とは少し違う。確かに、入り組んでいるところもあるし、地図で見るとそう見えるが実際のところはそうでもない。それと、森林の延長に海岸があることだ。つまり、海岸から上を見上げるとそこは森林がある。そのせいか、養分に富んだ地下水が海に注いでいて、その色は茶色をしている。そう、鉄分を中心とした無機質の豊富な地下水。それが、海の動植物の生活の糧となっている。NZのStewart islandをトレッキングしてる時も感じたが、山と海とが一体となった昔ながらのエコシステムがここにはまだまだ残っている。人工的に作った針葉樹林では、おそらくこの地下水は作れないと思う。この体系はいつまでも残してほしい。
我々はキャンプをしようとしたが、天気が悪いのと、西風が強いのとで結局3日いた3日ともJaye宅でお世話になった。今度機会があればこの島の北半分に行ってみたい。ちなみに、ここから南に見える大陸は、もちろんアメリカである。
「Vancouver Islandへの小旅行〜宴会編」
我々が、Vancouver Islandに滞在中は、結局Jaye宅に寝泊まりすることになった。Jaye宅は海のそばにあって、その景色は最高。海岸で流木を拾ってキャンプファイアーなんかもした。Jaye宅は、彼女以外に学生が二人いる。彼らはなかなかnice guyで、残念ながら彼らはちょうどその頃レポートの提出か何かですごく忙しく、ゆっくりと話はできなかった。当然、毎晩我々は宴会。始めの晩は、ビール、ワインを買い込んで、まずカレーを食って宴を開いた。結局、私がカレーを作るはめになった。あるだけのスパイスを酷使して何とかカレーらしく仕上げたが、問題はご飯。Christaが買ってきたのは玄米だったので、今まで玄米を鍋で炊いたことのない私は少し水加減を間違えてしまった。これはみんなに申し訳なかった。この日はJayeの友人も数人来て、深夜2時近くまで飲んでた。当然、彼らカナダ人は楽しむだけ楽しんで、後は放ったらかし。よって、こういうのに気づく日本人の私が後片付けをすることになった。全くどうしようもない。
二日目は食事も兼ねて、Victoriaのpub兼restaurantに向かった。海沿いにあるこのpubはbreweryも兼ねており、つまりここで作った独自のビールを販売している。私とDavidは、ここにある5種類のビールをtastingさせてもらったが、自称ビール通の私としてははっきり言ってここのビールはlager以外はいまいちだった。ただ、世界のビールのラベルを集めてる私としては、ここのラベルも当然手に入れたかった。そして、waitressに聞いてみたら、なんとまっさらのをわざわざ工場から持って来てくれた。この好意には感謝・感激だ。ビールはいまいちだったが、めしはうまいし、locationもいい。ここはお勧め。ここ以外にも、地ビールを何種類飲めたし。
そして、最後の晩はChristaのいとこのKellyも呼んでの大宴会。この日はChristaがパスタを作ったが、そのあまりでまたもや私がつまみを作った。この日の酒の量はすごかった。ビール、ワインはもちろん、2リットルほどのウイスキーがあった。これをコーラで割って飲んだが、これが後々効いてきた。酒が入ってくると、みんなのテンションが揚がってくる。つまり、普段の理性が本能によってかき消されるわけだが、この状態は英語の勉強にはかなり良い。というのは、本来言語は理性ではなく本能を使うものなので、普段は頭の中で考えて話してる英語が、本来使うべき脳の右半分を使って話すようになるからだ。しかし、酒の強い私が酔うにはまだまだ。それに、深夜遅く帰って来る学生達のことを考えると。疲れて帰ってきた彼らが、この汚れまくった台所を目の当りにしたらと考えると。しかし、酔っぱらってる彼らはそんなこと全く気にしていない。ここがJayeだけの家ならそれでも良いが。こういう所は、私の中では譲れない。私はお客であるのは分かってはいるが、人に迷惑をかけてまで、自分達で騒ぐのはどうか。特に、諸外国で外人勢のいい加減な態度に何度となく安眠を妨害されたことがあるし、NZのTaurangaのドミや、バンコクのカオサンにいる時なんてひどかった。私が西洋人の嫌いなところは、彼らは自分達が楽しむ時間をすごく大切にするが、周りのことはほとんど気にしないことだ。当然、日本人にもこういった奴はいる。よって、酔っぱらってみんな寝てしまった後、結局私がまたもや後片付けをするはめに。そして、次の日の朝、Jayeが私に、
「今まで色んなお客さんが来たが、マナブがNo.1ね。こんなにhelpfulなお客さんは初めて。」
と言ったのは言うまでもない。いやー、この3日でかなり飲んだ。酒好きの私が普段は全然飲んでいないので、この3日間は満足だ。ただ、外人勢には困ったもんだ。これが良いのか悪いのか。皆さんならどうお考えだろう?楽しむ時は他人に迷惑をかけても良いのか?それとも・・・?
「うちのcrazyな仕事仲間紹介 vol.2」
コピン(カナダ)
daytimeのpastery担当、kitchenのボス的役割。元々の国籍はインドネシア。私が経営者なら彼もほしい存在。ボスの目を盗んでは、みんなに何か作ってあげてるところはいい加減なところだが、仕事をする時はちゃんとするし、厳しい面も持っている。責任感は強く、仕事の時間帯以外でも居残りでよく仕事をしている。私に対しては一目置いてくれているし、よく色々作ってくれる。
マリーゴールド(カナダ)
daytimeのpastery担当。彼女は一児のママ。子持ちは、ボス、コピンそして彼女の3人だけ。彼女は何と言っても性格がいい。やさしいし気が利く。私に対しても一目置いてくれていて、私が忙しくしてる時は、特に気を遣ってくれる。すごく親切で見るからに人が良さそうな人。彼女もほしい人材の一人。
エリン(カナダ)
クリス、ジョンがoffの時のcook担当。彼女は女優のような整った顔であるが、boyishな感じである。そして、雑。まだまだ、ガキって感じだがすごくよくやってる。私と彼女は余り同じshiftにはならないので、ゆっくりと話はしたことがない。
シンシア(カナダ)
morning shiftのcoffee bar担当。彼女はいつも一番乗り。朝6時前には来ている。彼女はタイプ的には女優で、
「私は女優よ。顔はぶたないで。」
と言わんばかりの見るからに大原麗子タイプ。オシャレやし。そんな彼女も先日、故郷のアルバータに帰って行った。
ローレイン(オーストラリア)
daytimeのcoffee bar担当。彼女は何と言ってもスノーボードおたく。休みのほとんどはスノーボードに費やしており、まだスノーボードをしたことがない私をよくいじめる。しかし、彼女ともすごく仲がよく、彼女もwildなところがあって、お互い話が合うし、気が合う。ヒッチのことなどもたまに話す。予定では、8月ぐらいにまた旅に出るらしい。
ダン(カナダ)
daytimeのcoffee bar担当。彼はとにかくいつも不機嫌な顔をしている。それに言葉自体きつい。怒ってるのか冗談なのか、私もまだまだ判断に困ることがある。根はいい奴で、毎朝早くに来て頑張ってる。私とも仲がいいし、英語の勉強方法なども色々教えてくれる。
マリー(フランス)
daytimeのcoffee bar&busser担当。彼女は先月入ってきたばかりだが、ギー、私に次いで英語圏でない人間であるせいか、私とはすごく仲がいいしよく話す。彼女は毎日自転車で通っていて、きゃしゃではあるがなかなか根性がある。不自由な英語を一生懸命使ってよくやってる。彼女と話す時は、お互い英語がへたなので、へた同士relaxして話せる。おそらく彼女もそう思ってるだろう。
トレバー(カナダ)
daytimeのcoffee bar担当。彼は最近アルバータからこっちに来たばかりで、まだまだこっちの生活に戸惑っている。見るからに気がやさしそうって感じで、私は彼とはよく話す。彼の英語はすごくきれいで聞き易い。まだまだみんなには溶け込んでいないのは仕方がない。
クレア(カナダ)
night shitのcoffee bar担当。彼女はUBCの学生。はっきり言おう、日本でいるコギャルだ。甘えん坊ですぐにすねるし、気分屋。まだ若いから仕方がないが。しかし、嫌々ながらよく働いてる。とにかく、気分屋な分こっちも扱いづらい。ちなみに、顔はアイドル顔だ。
トッド(カナダ)
afternoon shiftのfood bar担当。彼はパワフルなゲイ。とにかく、気性が荒い。若い頃のオグリキャップのようだ。その代わり、発言がはっきりしてて、受ける側としてはきつい面はあるがわかりやすい。同じゲイのジョンとはよく情報交換している。
アリシア(カナダ)
night shiftのfood bar担当。彼女はUBCの学生。アンジェリックの代わりに入ってきた彼女は、まじめでよくやってる。かわいい顔して性格もいいしまじめだ。私がnight shiftの時は必ず彼女がいて、彼女の専攻が栄養学で私の分野と重なるところもあってよく話す。彼女は私とのshiftを特に喜んでくれる。日本食も大好きで、たまに色々聞かれる。とにかく、まじめでよくやる。だから、私もできるだけ助けてあげている。しかし、今月末には学校の都合上Torontoに行ってしまう。残念だ。
マット(カナダ)
週末のbusser担当。彼は学生。ジェシカの弟。こっちでは日本とは違って年齢は全くと言っていいほどみんな気にしないので、彼はまだ18歳だが我々と同じように働いてる。彼はすごく頑張り屋。ただ、所々少年の面影を覗かせる。まだまだ、機転が利く年齢ではないが、言われたことはすねずに頑張ってるところは偉い。週末が休みの私は彼とはしばらく働いたことはないが、彼とも仲がいい。
ジェームス(カナダ)
週末のbusser担当。彼はUBCの学生。私が初期の頃、彼とは同じshiftだったが、最近ずっと会ってなかったが先日久しぶりに顔を会わせた。彼もよくやってる。私が一緒に働いてた頃は、色々カナダ情報を教えてくれた。仲も良い。仕事自体もちゃんとこなす。
ミッシュ(カナダ)
週末のfood bar担当。彼女は高校生。元々は日本人。彼女に日本語で話しかけられた時はビックリしたほど英語の発音は完璧だ。両親は日本人で、家にいる時は日本語で話してるようだが、本人には英語の方が楽らしいし、兄弟・友人とは当然英語で話す。多国籍なこの国では、国籍はそれ程重要ではなく、おそらくうちの連中で彼女が日本人であることは誰も知らないと思う。ちなみに、仕事は一生懸命やってる。
ジョー(カナダ)
週末のfood bar担当。彼も高校生。高校生には見えないぐらいおっさん顔をしている。タイプ的には、ドラマではおちにされそうなタイプ。へたれてきな所があり、例えるならせんだみつおタイプ。でも、物怖じしないところは高校生にしてはたいしたもんだ。マイペースやし。
「バスのストライキ、そしてチャリ通勤」
4月1日からバス(Translink)ストライキが始まった。目的は、もちろん運転手の給料交渉だ。Translinkの車庫前では、24時間体勢で運転手集団がハンガーストライキを行っている。公共の交通機関がバスしかないVancouverでは、このストはかなり庶民に悪影響を与えている。おかげで、私もここ最近の行動範囲が狭くなった。うちの連中も自転車で来る連中が多くなったし、Guiは以前ヒッチで来てたし、Marcはスケボーで来てた。ただ、night shiftの時だけは、必ずclosing後supervisorが我々を家まで送って行く。私は運よく、Davidにチャリを借りられたので、チャリで通っている。ただ、こんな私にもPamは私のチャリを車に乗せて家まで送ろうとする。気持ちは嬉しいが、私はdowntownでうろうろしてる他の日本人のような坊ちゃま・お嬢ちゃまではない。
UBCの学生は特に不都合を強いられている。学生にとって今が試験シーズン。たまに、学校までヒッチしてる連中も見かける。高校生は自宅から通ってる生徒がほとんどなので、親に送り迎えしてもらってる。通勤してる人々はどうだろうか。downtownにチャリで向かう人々をいつも以上に多く見かける。そう、ビジネスマンがチャリ通勤だ。ただ、会社勤めの人は、大抵車は持っているが。
私はdowntownにはできるだけチャリでは行きたくない。当然、ぱくられる可能性も高くなるし、何と言っても交通量。NZでもそうだったが、ここVancouverでもチャリに乗る時はヘルメットの着用が義務づけられている。着けてないと当然罰金となる。チャリは場所にも寄るが、基本的には車と同じ。車と同じ右車線を走る。だから、左折時は恐ろしい。左手を水平にして合図する。片側3車線の道で左折する時なんてかなり恐い。だから、たまに二段階左折する。当然、夜はチャリの前と後ろにライトが必要となってくる。日本でチャリに乗る時は、ライトを点けたことがない私にとっては不都合だ。この辺のところは、地元の人々はちゃんとしている。チャリはいい運動にはなるが、大阪市内、東京都内、札幌市内のように、ここVancouverはflatじゃない。かなりhillyだ。だから、downtownに向かうだけでもかなり疲れる。
とにかく、このストがいつ終わるのか見当が付かない。全くどうなってるのだ。落ち着いて映画を見にも行けないし、田舎に住んでる私にとって飲みにも行けない。